人ささえ#6

翌日

集中治療室(ICU)を出て個室の部屋に連れて行かれお母さんとお父さんが待って居た。

お母さん「お父さんは一旦帰るけどお母さんは抗がん剤治療今日から1週間するからその間泊まるからね」

お父さん「じゃあ帰るけど頑張れな!何か必要なの有れば連絡してな!」と言ってお父さんは帰った。

お母さん「抗がん剤治療は1週間して3週間間あけてまたやるんだって。その間に放射線治療とかやりながら回復するのを待つんだって、3ヶ月はかかるから頑張ろうね」

そして夕方から抗がん剤治療が始まった。

赤い袋に入った点滴が抗がん剤の薬で吐き気したりして辛かった。髪の毛も抜けると聞いていたので次の日坊主にしてもらった。

抗がん剤治療中は食べた物を測りで測って紙に記入して尿も毎回カップに入れてトイレにある機械に入れる。

抗がん剤治療2日目の夜隣の部屋から子供が「痛い痛い」と泣く声が聞こえて来た。

お母さんから聞いたには5歳の男の子で昨日手術して隣の個室に来たらしい。

「小さい子も頑張っているから晴人も頑張れ!」とお母さんが言った。

抗がん剤治療はテレビドラマの世界で観るように髪の毛は抜けて吐き気も止まらず辛くてご飯もつわりのように匂い嗅いだだけで気持ち悪くてバナナとかゼリーくらいしか食べれず担当の渋谷先生からは「食べれる物だけでも頑張って食べて」と言われた。

高校は合格したけど入学式には出れそうにも無くとりあえず3ヶ月後に退院出来るように治療に専念する事にした。

1回目の抗がん剤治療が終わり少し落ち着きお母さんは一旦家に帰った。