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[本][笑]成人式に行かないと後悔する?

こんにちは、Kominekoです。

今日は成人の日ですね。
私は数年前のあの日、さも当然かのように式にもその後の同窓会にも参加しませんでした。

女の子は成人式の一年ほど前から前撮りだの美容院の予約だの、来るべきX DAYに向けて着々と準備をします。

中には式当日が留学期間と被ってしまう子も一定数いて、そこまで深い仲でない私にもわかるように諸々の事情を丁寧に説明したSNSを更新し、載せる写真はなぜか全て目線がずれていました。

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私は、成人式の「人生の分岐点感」が苦手で、毎朝鏡にうつる自分の写真を高いお金を払ってまで撮る意味があるのか甚だ疑問で、
「キレイになったね」
とかつての同級生に哀愁たっぷりで言われるのを想像しただけでも眉間に皺がよりました。


お母さんの若い頃の写真にはなぜか決まって成人式の写真がチョイスされるし、余程の美人でなければその写真がいい印象を与えることはできません。たった1日に人生が重くのしかかってきます。

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さて、少し前にお笑いコンビのAマッソ加納さんが初のエッセイ本を発売されました。
タイトルは、

「イルカも泳ぐわい。」

Webちくま「何言うてんねん」での連載を一冊の本にしたもので、一瞬も隙を見せない文章の連続でした。

その中の一節に

十代の最後に芸人をはじめた私は、当たり前のように成人式の参加をパスした。キレイな振り袖を着て地元の友達と仲良く写真を撮るなんて、アホか、反吐がでるぜ、なんて思っていた。

とあります。

これだ。

成人式が終わってしばらく経つのに、
「えー行けばよかったのに。」
と言われる頻度の高さにうんざりしていた私にはあまりにも痛快な言葉。

加納さんもそう思っていたのだから、私も何も間違っていない、むしろ行かなかったことを誇ってもいいのではないか、、、一瞬でもやもやしていたこと自体忘れています。

文章を読むということは、自由に書き手の頭の中を垣間見ることでもあると思います。
中には耳が痛いような、都合の悪い文章も沢山あります。
でも私はこれからも、記憶の波にいつまでも引っかかるような、成人式に行かなかった自分を肯定させてくれるような文章を選んで読んでいく気がします。
それが正しいと囁く甘い文章を口実にして。


Komineko

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