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【ワンコイン品質工学】動かないものの機能を測る【バリアとか】

はじめに

最近「ワンコイン品質工学」というコンテンツを中心に統計学よりは品質工学よりの発信をしております。

熊野コミチでございます。

これまでのnoteでは主に品質工学会の論文の紹介だったのですが、今回は僕自身のこれまでの品質工学の経験中心の解説をさせていただきたいと思っとります。

品質工学で最も多用されている手法はパラメータ設計だと思うのですが、そのパラメータ設計を実行に移すには自信のテーマの機能を見極める必要があります。

https://sigma-eye.com/2022/05/21/fanction/

しかしながら、この機能の見極めというのがとても難しい。

特に動かないものの機能というのは、難易度MAXだと思うのです。

というのも、品質工学でいう機能というのは、入力に対する出力の関係でありその入力に沿って出力が動く様を評価指標としているのです。

これを動特性といいます。

扇風機は入力する電力に比例して回転速度が上がるってのが機能

動く様を、特にエネルギーの関係を評価しようといっているのだから動かないものを評価するというのはそりゃ無理ゲーですわな。

しかしながら、世の中には動かない製品ってのも腐るほどあるわけです。

レンズとか柱とかテントとか。

品質工学を学んでみたけど、「俺の製品動かないから動特性とか絶対無理」とあきらめた方、多くいらっしゃると思います。

かくいう私自身今扱っている製品は全く動かない、バリアみたいな製品を扱っておりその機能性評価を考案する事に大変苦戦いたしました。

今の機能に行きつくのに2年くらいかかっているし、それまでにやっては没になった機能性評価案も3,4件ほどあるわけです。

そんな感じで四苦八苦した挙句に、動かないものの機能を考えるコツが若干分かった気がしたのでここで公開してみようかと思ったわけです。

ネット上でも見かけた事が無いし、結構苦労してたどり着いたノウハウなのでいつもより若干高めの値段に設定させていただきました。

ただ動特性を設定する際に困る、動かない製品を担当されている方にはこれ以上ないヒントになると思いますので、現在進行形で悩んでいる方はぜひお求めください。

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