初障害馬の取捨について
今秋の新潟で行われている障害競走では馬券に苦戦しております。
理由としては障害既走馬が案外で、初障害馬が結構上位に絡んでくるという部分が大きいと思っていますが、上位に絡んできた馬たちに印はそこそこ回せています。
まだ馬券的な恩恵を受けられていない状況ではありますが、どんな調子で初障害馬の取捨をしているか、備忘録もかねてご紹介します。
1.障害試験のラップ
障害試験の時計が重要だというのは皆様ご承知のことと思いますが、重要視しているのは区間ラップの時計です。これは、元競馬エイト記者の鈴木ショータ氏の記事を参考にしました。
全体時計は、平地力のある馬が、障害のない区間で加速しまくって、飛越はヘタなのに好タイムになってしまう、というトリックがあるからです。特に残り600mは障害物がないため、その区間だけでめちゃくちゃタイムを縮める馬がいるんです!
美浦の方は全体時計になっているのでともかく、栗東のラップタイムはかなり有用かと思います。
10/24の未勝利戦では平地3勝馬のタマモアポローンが初障害ながら2人気を集めました。平地力に加えて障害試験の全体時計が100.6秒と優秀だったことも人気になった理由かと思います。ただ、上述のラップタイムに注目してみると、当該区間では16秒オーバーとなっていました。このレースには同じく初障害馬のハンターが出走しており、こちらは平地未勝利馬でしたが後述する理由により後者と印の上で差をつけました。
2.平地時代の戦績
こちらは元競馬ブックの山田理子TMのコラムを参考にしています。
>芝のマイル、ダートの1800m
タイトルにもある通りまさにこの部分ですね。
障害ファンの方々の間では割と有名な考え方だと思いますが、自分なりに咀嚼できてきた感覚があるので書き起こしてみます。
西谷J:そう。スタミナがある。平均ペースがうまいんだよね。障害レースって13秒の平均ペースだから、そこを対処してくる。で、ダートの1800mとか中距離で走っている馬は12秒ぐらいのラップを平均的に走れるから、それが(障害の)13秒何ぼになると、距離が延びても楽みたいで。心肺的に。
イメージ的にはスタートからギアをセカンド、サードと入れて、そのまま回転数を上げすぎず走れる馬、という感じでしょうかね。ジョッキーと喧嘩することなくその馬の巡航速度がレースのペースとマッチする、という認識です。
10/23の未勝利を勝ったヒロキングはダートの1800mで勝鞍があったのでこの格言の通りでしたね。
気性面で危うさがあって去勢手術明けでしたが、間隔を空けて乗り込んでいたので障害初戦から一気に突き抜けてきました。私も初障害馬の中ではこの馬、と考えて人気馬へワイドを買っていました(複勝にするべきでしたね…)。
もう1頭は10/16の未勝利を勝ったショウナンサルヴォです。こちらは平地未勝利でしたが、芝の2000mくらいで後方からそこそこの末脚は見せていました。陣営の「トモが緩い」というコメントにもある通りスタートが一息なので後ろからの競馬をしていましたが、障害競走のペースならばある程度カバーもできてしまうのでは、と考えて印を回しました。
道中で位置を下げましたが、3コーナーからジリジリとポジションを上げて最後まで止まらず平地重賞馬のアメリカズカップを競り落としました。
また、前述した10/24未勝利戦のタマモアポローンとハンターについてですが、前者は試験の全体時計は速いものの、ラップタイムで見ると案外。加えて平地の走りはダート1800~2000mを主戦場としていましたが、後方待機からの末脚勝負という脚質。一方後者は試験は基準タイムに満たないものの、平地未勝利とはいえ芝のマイルで溜めて上がりを使っていたり、2000mで垂れないスタミナも見せていたあたりでハンターの方を上に取りました。
『芝のマイル、ダートの1800m』はあくまでも代表的な条件としての例えかと思いますが、その馬がどのようなペースで走っていたか、どのような脚の使い方をしていたかをイメージできるようになると、平地の戦績も障害の予想に反映できる要素が増えてくるのではないでしょうか。
ここ数週で感じたことではあるので他の開催になってどうか、というところではありますが、しばらくは上記のようなイメージでアプローチしていこうと思います。
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