すすすすすす

あぁ、東京に来て1年が過ぎた。
東京の街にも少し慣れてきた。
星の少ない夜空、乗り換えの多い電車。
テレビでよく見る地名、駅名。
スカート丈が短い女子高生。
刺青を平然と入れるお兄さん。
ガード下に住むおじさん。
を見てももう驚かない。素通りできる。
自負がある。自信がある。確信かもしれない。

いや、やっぱ刺青のお兄さんは見ちゃうな。
つい見ちゃう、見たらいけないんだろうけど
危険なんだろうけど見ちゃうな。
見ちゃう見ちゃう。
あぁ、やだ。
良き時に良き湾に沈められちゃう。やん。


それならば、
スカート丈が短い女子高生も見ちゃうな。
つい見ちゃう。ついつい見ちゃう。
下心とかじゃなく親心で見ちゃう。
「こらっ!!膝下まで伸ばしなさい!!」
生活指導の先生の気持ちで見ちゃうな。


いや、嘘だな。
下心が無いとは言い切れないな。
勿論、少なめだ。
カルピスの原液くらいの割合だ。
うちのは薄いから本当に一割五分くらい、、
まぁ、多かれ少なかれ良く無いことだ。
見ちゃいけないものはついつい見ちゃう。
その理屈だとガード下に住む人も見ちゃう。 
見ちゃいけないものというか、
見ちゃいけない未来。
遠くない未来。


星の少ない夜空も乗り換えの少ない電車も
びっくりはしないけど、
東京っぽい曲聴いて浸っちゃうな。
「丸の内サディスティック」
くるりの「東京」
福山雅治の「東京にもあったんだ」
テレビでよく見る地名、駅名も慣れてきたけど
地元の友達と話す時は実力以上に慣れた口調で話しちゃうな。
「しもキタァ!」
「こうえんジィ!」
「オチャノミズゥ!」


この通り東京に慣れてなどいなくて
せいぜい中央線、、
いや、日野と新宿のみだ。
ここの行き来が多い。


地元の友達、同時期に上京して来た友達と会った時も受け売りの知識で
「この店がうめんだよ」
「ここ治安わりぃからよ。きぃつけなよ。」
「俺さァ、この街好きなんだァ」
とか言っちゃう。なんでだろ。
なんで東京に馴染みたいんだろ。

日本の中心だから?
いや、確かに日本の中心だから凄いのはわかるけど、僕も大人だ。それで馴染めて喜ぶ奴は東京というか、自分こそが中心になったと考えているはず、そんなに馬鹿じゃない。
ちゃんと単位取り終えて大学卒業している。


うーむ、分からん。
何が俺をそこまでイキらせる?
東京、さすが日本の中心。
不思議なパワーを秘めている。
なんでお洒落で情緒深いんだ。
「東京」という二文字。おい。
「東」という文字はきっとエモくない。
東はエデンとか、そういう言葉を携えて
エモくなる。1人じゃ何もできん、ベイビーさ
「車」と変わらん。
強いて言うなら「東」は髪を跳ねさせている「車」で僅かに垢抜けている。

つぎは「京」だ。
さかなへんが着くと「鯨」だ。
日が頭に付くと「景」だ。
なんか変なのが右に来ると「就」にもなる。
お前か、東京の立役者は。
このオールラウンダーめ。
ユーティリティか。
元巨人の脇谷か。
「脇谷は脇役」という駄洒落思いついたんだけど、そっとしまうね。

そう言えばなんか言いたいことあったんだけど
眠たいからもう寝ます!おやすみ!

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