偽りのペパーミント

ぐあぁ、思いつかない。

面白いことが思いつかない。
まずい。
ただでさえフリーという
覚束ない立場にあるのに。

面白いことが思いついたことなんてあるの？笑
と言ってくる人の口は塞ぐ、俺の唇によって。

しかし、これは「君に届け」の
風早くんにしか許されぬ行為。
いや、彼すらも言動のみで行為は許されないかもしれない。でも許されるかもって思えるところが風早くんの凄いところだ。

風早くんは凄い。
爽やかでスポーツマンで誰にも分け隔てない。
端正な顔立ちでそれでいて嫌味を感じない。
ましてやなんだ風早と言う名字。
爽やかすぎるだろ。ふざけるな。
ペパーミントの香りがしそうだ。
脂っこい食事をした後にすっきり出来そうだ。
比べてどうだ。米田。
稲作じゃないか。
名字が出来たのは明治だ。
稲作が始まったのが弥生だ。
弥生からあるものを明治に誇るな。
恥ずかしい。アイデンティティとするな。
風早ってなんだ。風が早い。
強風が吹く場所か？
どこだ。それは。場合によるだろ。
その日によるだろ。
まさか、その日のノリで決めたのか。
ふざけるな。嘘をつくな。
あまり人をなめるな。
偽りのペパーミント。偽りの清涼感。
嘘で塗り固められたハイスペック。

いつものように逸れる話。変化量は7。
あたかもダルビッシュのスライダー。
助っ人外国人のアウトローに投げ込む。
きっと振ってしまうだろう。
ストライクからボールに逃げるスライダー。
「ガッデム！」
と叩きつけて地面とアオダモが擦れる音。
これをLINE BGMにして、忘れないように持ち歩きたい。
確認できる場所に置いておきたい。
目覚まし時計とかスペアキーとかわかる場所において置きたい。自責の念に駆られない為にも

面白いことが思いつかない。
でもライブに出ないと、ネタ合わせをしないと
それ以外に芸人の自分を確認できない。
完成させなきゃ、と思いネタを書くのだが、
満足のいく答えが出ない。

もしかしたら
いくら机にしがみついていても
その最後のピースは机の上にあるのではなくて
ライブ会場に、見る人が隠しもってるから
いまはライブに出るのが吉なのではないか？
と考えるのだ。確証はないが。

「机の上には答えはない」
と言う
「机上の空論」

ということで！

あざした！！