30代男性がヘッドスパに行った話

 ヘッドスパって名前だけ聞いたことあるけど、無縁すぎて、頭を揉みしだかれる、ということ以外はよくわからない人だったのですが、先日行ってきました。
 事の発端は配偶者氏がヘッドスパに行ったことになるんですけど。
 帰ってくるなり「超最高」のコメントをいただきました。
 どうやら、お店で紹介者カードをもらってきたらしく「旦那氏も騙されたと思って行ってきて」と言われるがまま予約を取る。まあ2,000円オフだしまぁいいかと。

〜当日〜
 ヘッドスパ専門店的な佇まいを予想してたのですが、店自体の外観は普通の美容室で面食らう。
 街のB級美容室に居そうな、派手な見た目の美容師に待合室に通され、不安は最高潮に。
 やべぇ、絶対場違いじゃんと配偶者氏への恨み言を脳内で反復しながら待つと、見るからに清潔なユニフォームを纏った店員さんがやってきて奥へと通される。

 美容室の一角がヘッドスパ専門スペースらしく店員さんの柔和な面持ちも安心できた。
 カメラで頭皮の状態を映してもらいながら(CMとかで見たことあるような、毛穴の絵面がモニターに出てくる)カウンセリング。結構細かく頭皮の状態を診断してくれる。見るからに脂ギッシュだろうなという私の頭皮も、実は所によっては乾燥してるとのこと。脂ギッシュと乾燥の合いの子頭皮だそうで。このあとの施術内容の説明を受けながら、細かい点を決めていく。
 カウンセリングが終わると、更に奥に通される。美容室の洗髪場を横目に、隠し扉みたいなところに案内される。隙間から見える暗闇に、このままご退店願われるのか、という不安を抱いた。
 ところが、ヘッドスパ専用ブースみたいな様子の薄暗いスペースに専用とのシートが2台置いてあった。ミュージックも[眠くなる BGM]でYoutubeで検索したようなのが流れてた。
 仰向けでシートに座ると電動でフラットになり、膝掛けと抱き枕みたいなのを渡された。

 施術が始まると、専用のシャンプーを掛けられながら、頭のてっぺん付近を指圧されてめちゃくちゃ痛い。マジでてっぺんだけ痛い。子供のときにつむじ押すと下痢になる、とかいうおまじないのことを思い出して、また不安になる。
 しかし、痛いのはてっぺんだけで、頭皮全体をマッサージされるのは非常に心地よい。
 あ〜〜〜気持ちいいなぁ〜(薄れゆく意識)
 気がついたら施術が終了。
 普通にいびきかいて寝るというただただ恥ずかしい思いをする。
 店員さんに謝ると「割とみんな寝てます」と一言。そりゃこんなに快適なら寝るわ。
 ちなみに、行ったお店は落とした頭皮の汚れを見せてくれました。そば湯みたいな色してたけど。

 その後はカウンセリングしたところに戻って、頭皮の化粧水とやらを馴染ませながら営業トークを聞く。3〜4週間に一度来てもらえたらうれしい的な話や、2ヶ月経つと元の状態に戻るやら云々
 手早くお会計を済ませて退店。

 たしかに、日ごろのご褒美としては最高ではないかと思いました。髪の毛のセットがしやすくなった気もする。
 もし、ヘッドスパに行こうと思った人がいれば、次のアドバイスを伝えたいです。
 「大丈夫そうなお店なら、行け、行けばわかる」


 余談ですが、頭皮の血行が良くなると起こる好転反応がいくつかあって、その中の一つに下痢になる。と言われて、そんな、まさかぁと思いながら、その日は二、三度トイレに籠りました。
 人の言うことはちゃんと信じましょう。

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