ヌメさんのクラウドファンディングに協力した

ほんとにほんとに微額ながらpolcaに協力しました

ネットリンチ被害者の訴訟費用を援助するために、クラウドファンディングに協力しました。

2020/3/12まで受け付けているようなのでリンクを貼っておきます。

前回のnoteから大分間が開いているのでもう見てる人も居ないとは思うけど、もう同人界隈のネットリンチ容認空気が嫌いで仕方ないので記事にしておきます。

こちら、いわゆる界隈(もうこの言い方大嫌いになってきた)の方ならご存知の人も多いでしょうが、刀剣乱舞のミュージカルに関してBL解釈を絡めた感想をつぶやき、それをよく思わない誰かの匿名メッセージを突っぱねたことから炎上した同人作家さんのnoteです。

昨年からずっとずっとこの話題に関する動きを追っていましたが、流石に常軌を逸していると思ったので本当に微額ながら支援します。何の足しにもならないな……位の微額ですが。

ヌメさん対個人の間で起きたトラブルについてだとか、ヌメさんのTwitter上での発言内容の是非についてだとか、そういったことにはここでは言及しません。『理由があればネットリンチをしていい』という空気に加担したくないからです。

以下はこの件に関する私の雑感です。本題は「ヌメさんという同人作家さんのpolcaに協力したよ」という部分なので、これ以降は別に読まなくていいです。これ以降はただの自分語りです。

正直このnoteを公開するのがすごく怖い

怖い。愚痴垢怖い。愚痴垢に特定されて「頭おかしい」とか「病院いけ」とか「洗脳されてる」とか「勘違いブス」とか言われるのめっちゃ嫌だ。発言の一部を抜き取られて悪意的な解釈をされて拡散されたり、イベント行くたびに誰かに監視されたり、「〇〇婆✕✕してた」みたいな感じで最悪なあだ名とともに自分の行動を匿名掲示板に投稿されるの怖い。

私の中には愚痴垢人格が存在するので、このnoteを公開することで言われそうなことも起こりそうなことも克明に想像がついてしまいます。既にこの文章を書きながら私の中の愚痴垢人格が「随分と自意識過剰でいらっしゃるんですね。世界中の人が自分に注目しているとでも思っていらっしゃるんでしょうか。自己肯定感が高いようで羨ましいです。世間には色々な人がいますね、勉強になりました^^」とか言ってる。

「詐欺案件(※)の片棒担いだ事を嬉しそうにnoteにしちゃってるのやばくね?」とかも言ってる。あとは定番の「三行で書けないの?」や、「まともな頭してたらこんな読みづらいnote公開できないと思うんだけど恥ずかしくないんだ、メンタル強いね」「正義厨」「怖いならやめとけばいいのにわざわざ怖いって言いながら煽ってくるの笑う」「所々に『かよわいアテクシ』アピ挟んでて臭すぎ」「ちゃんとした批判(※)まで誹謗中傷扱いする時点でお察し」など。

何をどう書いても愚痴垢人格が無限に文句をつけてくる。メンタルが愚痴垢の形をしているから、愚痴垢が言いそうなことを無限に想像できる。自分の脳みそは完全に愚痴垢の思考回路になってしまっている。自己嫌悪で吐きそう。

※私はヌメさんのクラウドファンディングを詐欺だと思いませんが、既にそういった論調でお金の使い道などを追求し糾弾するような意見を観測しました。

※「ちゃんとした批判」も数が多ければ暴力になると思っています。彼女の考えは私の考えと異なる部分もありましたが、それをフェアなやり方で批判できるタイミングはとっくに過ぎてしまっているように見えます。

この件に触れるのを、物凄く迷いました。怖いからです。怖いからです。本当に本当に本当に本当に怖いからです。

ヌメさんの現状がどうなっているかというと、

・twitter上では汲めども尽きぬ大量の愚痴垢達から誹謗中傷的な内容を含む言及をされたり、不名誉な噂を拡散されている(『個人の感想、空リプならどんなに不名誉な内容を書いても大丈夫』という謎のルールがありますね)

・5chに専用スレッドが立てられ監視される(どこの劇場で見かけた、とか職場や住所を特定した、とかそういうレベルで私人のプライベートが監視されている)

・本人のみならず友人や家族も誹謗中傷の被害に晒されている

・個人情報を特定され、容姿について悪意を持った揶揄をされたり顔写真の悪用を示唆されたりしている(ご本人が顔写真をアップロードしたからって個人情報を特定していいわけでも容姿に難癖をつけていいわけでもない)

ざっくりこんな状態のように私には見えます。

ヌメさんの周りに数多く押し寄せているのは、こういう事を躊躇なくするタイプの人達です。polcaの支援を行ったことについて、自分がメインで使っているtwitterアカウントで表明したほうがまだ拡散力があることもわかっているんです。わかっているんですが、それをすることは物凄く怖い。匿名掲示板の住人や愚痴垢に目をつけられるのが怖いし、炎上させられるのも怖い。イベント参加情報なども知らせる自分のアカウントが、5chの専スレとか愚痴垢とかに特定されるのが怖い。

後述しますが、燃やそうと思って根気強く取り組めば(馬鹿みたいな言い回しですが)他人を炎上させるのなんて結構簡単です。だから、ヌメさんの炎上は決して他人事ではないです。そのことが分かっているので怖いです。

それと同時に、この現状が異常だということもわかってるんです。ヌメさんの件のみならず今の女性向け作品の二次創作を取り巻く空気は本当に異常。

女性向け二次創作の世界には、もうずっと「ローカルルールに違反したら匿名掲示板や愚痴垢に監視され、叩かれて当然」という空気が存在します。一度【ルール違反】のレッテルを貼られ派手に炎上したら延々と愚痴垢に粘着され監視され発言や行動の揚げ足を取られ、アカウントを変えようがジャンルを移ろうが同人活動をやめるまで5chなどの匿名掲示板で誹謗中傷をされ続ける、という状態です。

完全に尻馬に乗るスタイルですが、ヌメさんの一件がこの愚痴垢大勝利時代の空気を打破する切っ掛けになってくれないかと期待を抱いています。私が石油王だったらもっと支援できたのに申し訳ない。

つい最近気づいたけど、ローカルルール>法律・人権 ではない

正しいnmmnルールが何であるかとか、ヌメさんがいかにnmmnルールに違反したふるまいをしていたか(そもそもヌメさんは実在の人物に関する妄想をしていませんが)とかは、もう一切関係ないです。個人を誹謗通したり、個人に関する不名誉なデマを拡散したりするのはやってはいけない事です。モラルだけの話ではなく、場合によっては訴えられるので、自分の保身のためにもやめておいたほうがいいです。誰かが「ローカルルール」に違反していたとして、『界隈』の人たちにそれを裁く権利はありません。だって権利者でもなんでもないから。

書き出してみると当たり前すぎることですが、私はこれに気づくのに数年かかりました。ローカルルールに違反している人について「頭おかしいから病院行った方がいいと思う」という『感想』を呟くことが誹謗中傷にあたり、「えっ!?○○さんこの間のイベントで××したの!?それって本当だとしたらイベントの規約違反だよね!?」とか、「えっ!?○○さん、××したの!?それって本当だとしたら法律違反だよね!?」などの『想像』を呟くことがデマの流布や名誉棄損に当たるという、ごく普通の事実を認識できたのはここ二~三年の事です。

もうびっくりするほど当たり前ですが、ローカルルールなんていうものは個人個人が意識する規範でしかなくて、他人にそれを強制することなんてできないんですよね。それなのに、好きな作品が被っているだけの赤の他人に、ローカルルールの名のもとに行動を強制させたくなる。私は未だにそういう状態です。こうやってnoteに書いていないと、いつか自分が加害者になりそうで震える。

自浄という名の無限お気持ちネットリンチを容認・助長していた自分の話をしますね

過去の自分の話をしますね。

ローカルルール>法律ではない、という常識に気づく以前の私はどんなだったかというと、「ローカルルールに違反した不届き物を『界隈』の人間として二度と表に出ないように裁かなければいけない。何故ならそれが自浄作用であり、自浄ができない『界隈』は厄介ジャンルとして叩かれる。この人のせいでジャンルを嫌いになったという人だって既に存在する。これ以上の被害を出さないよう、ジャンルのためにきちんとした『ジャンル者』としてふるまわなければ」というメンタルでした。

権利者でもないのになぜかジャンルを管理する気が満々。ジャンルを背負って立つみたいなおかしな気負いも満々。傍から見ると「喫茶店の常連が店員でもないのに店員ヅラで『店の秩序を守れ!』って他の客に説教をしている」みたいなおかしい感じだったと思います。「ファミマの常連客が『正しいファミチキの食べ方』とかいう冊子を勝手に作って他の客に配布して、従わない奴や冊子を受け取ろうとしない奴にキレてる」みたいな感じ。

同じ漫画・ゲームが好きなだけの赤の他人の行動を『ローカルルール』という定義も内容もふわふわの何かでコントロールしようとしていました。『ジャンル』や『カップリング』を自分と同一視して、『ジャンルのローカルルールに反する人=私を攻撃してくる人』という謎の認知状態に陥っていましたし、『口汚ければ口汚いほど、大げさであれば大げさであるほど面白い』的なオタクのノリに任せて行われる誹謗中傷(「頭おかしい」「病院行け」「〇ね」など)は『ローカルルールに違反した以上はそう言われて当然』という考えでした。

以前のnoteでも書きましたが、私は「は?あたおか(※頭おかしいの意味)」くらいの空リプを普通にしてました。個人を名指ししなかったらオッケーという謎ルールを信奉しており、空リプで「○んでほしい」的な『感想』をつぶやくことに何の抵抗もありませんでした。

愚痴垢を作ったり匿名掲示板に書き込んだりという具体的な行為こそギリギリやっていませんでしたが、もうメンタルは完全に愚痴垢のそれです。なので、ヌメさんの発言の何が愚痴垢達を苛立たせ、どういう理由でここまで炎上させられたのかも正直理解できます。そして、ネットリンチを止めようとする人たちが幾ら呼びかけたところで聞く耳が持たれず、ヌメさんへの加害や粘着が加熱していったであろうこともなんとなく察しています。

だってやってる側はそれが『加害』だなんて思ってないから。少なくとも過去に「あたおか」とか空リプしてた自分は、そういう行為が加害だなんて思ってなかった。

じゃあどう思ってたかというと、『ローカルルールに違反した頭のおかしいヤツが、被害者ヅラで延々と燃料を投下して皆を煽ってきてるので、その様子をながめて純粋に感想を呟いている』という認識でした。

お気持ちモンスターだった私の話をしますね

『炎上』は、『炎上した人』が悪いという考えでいました。ローカルルールに違反した人が自業自得で勝手に燃えた、という考え。

詳しくお話すると、

①ジャンルのローカルルールに違反することは皆の大好きなジャンルやキャラクターや俳優を汚し踏みにじる行為である

②ジャンルのローカルルールに違反することは節度を守って活動をしている皆への攻撃であり、この人がローカルルールに違反する様子やその攻撃的な態度を目の当たりにすることで、私や皆は取り返しのつかないほどに傷けられた。

③この人は私や皆を攻撃して傷つけた。なので叩かれるのは当然、先に攻撃してきたのはそっちだから。叩いている人たちは正当防衛をしているだけ。さっさと謝って垢消しすればよかったのに、開き直って被害者ヅラしてるから更に叩かれるんだよ。自浄作用だよ当然じゃん。

という感じでした。主語が「私」ではなく「皆」だったり、主語なしで「叩かれる」なんて受動態表現するあたり自他境界がぶよぶよになってる感じがすごいね。「私が」その人を叩いているという自覚はなく、その人が「皆に」叩かれているという認知。「皆」の中には勿論私も含まれているはずなのに、なんかそこはふわっとしてて自分が主体じゃないことになってる。

「頭おかしい」も「病院行ってほしい」も、『傷つけられた私がつぶやいた個人の感想』。つぶやいた空リプに反論されたら「個人の感想をつぶやいただけなのにわざわざ私のところまで攻撃しにきた、怖い」ってなる。訴えられたら「私は界隈の民度低下を憂いて勇気を持って苦言を呈したのに法律と弁護士を盾に攻撃された」ってなる。

そういうメンタルの私が当時もし愚痴垢を持っていたらどういう行動をとるかと言うと、とりあえずターゲットにした人の過去の発言を洗いざらい調べていたと思います。ちょっとでも癇に障る(でも当時は『癇に障る』という感情を認識できなくて、『ルール違反』だと思ってた)ツイートを見つけたらじわじわと質問箱やマシュマロで「過去に〇〇というルール違反をしてますがどう思いますか」とか聞いてみてボロを出すのを待ちます。

もし既にアンチがいるような人なら、即「こんなこと言ってます!界隈の恥です!こんな人がいることが公になったら大変です!皆で叩きましょう!拡散してください!(「公になったら大変」なはずなのになるべく拡散しようとする)」って拡散して炎上させる事ができるかもしれない。イラストを描く人の場合は似た絵柄の人を探してきてトレス疑惑みたいにしたり、文章書きの場合はネタパクリ疑惑みたいにするかもしれません。フォロワー数の多い人ならアンチを抱えていることが多いので、根気よく(こんな行為に対して根気よくって言い方もアホみたいですが)やれば炎上の空気が作れてしまいます。

もしターゲットが謝罪したら「謝罪の論点がずれてる、なんで叩かれてるかまだわかってないんだ」「しおらしくしとけばいいと思ってるっぽいよね」「活動続けようとしてる時点で反省してない」「裏垢では舌出してるんでしょ?ユダまだ?(ユダとはネットリンチ対象の人が鍵アカウントでつぶやいてる内容をコピペして5chなどに貼り付ける行為)」などのことを呟き、逆にアカウントが消されたら「垢消し逃亡」「ごめんなさいもできないのか」と呟く。

それから、「注意喚起です。他ジャンルの被害者を一人でも減らしたいので作りました」って言って注意喚起wiki(当時の自分は「悪口を広めまくりたい」のような感情を無意識に「注意喚起したい」に言い換えていた)を作る。もしくは注意喚起ツイートを拡散する。これらをすべて『界隈のモラルを守るための行動なので、誹謗中傷や名誉毀損には当たらない』という認識で行います。誹謗中傷を行っているなんて多分夢にも思わなかったと思います。だって正当防衛のつもりでいるから。

十年超えのオタク活動で身についたもの、姑のごとき過干渉+難癖つけまくりメンタル

昨年の六月ごろの事でしょうか。最初にヌメさんのツイート(私が見た時には既に「こんな人がいることが公になったら大変です!さあ皆で叩きましょう!拡散してください!」の段階だった)を見た時に、このあとどうなるかの流れが大体予想できました。私が愚痴垢の中の人だったらこのあとどうやって嫌がらせするか、ものすごく具体的な手順も浮かびました。

丁寧語に見えて皮肉と嫌味と揶揄をたっぷりたっぷり込めただけの慇懃無礼な言い回しも、『私は正しく推しを愛でていただけなのにこの人に傷つけられた、この人のせいで〇〇を嫌いになりました』みたいな物言いも、『著作権違反・肖像権違反・名誉毀損で権利者から訴えられるぞ、この人のせいで界隈が壊滅するぞ』みたいなそれっぽい脅しも、『素朴な疑問ですが』みたいな顔をして延々と質問攻めにするやり口も一瞬で思い浮かびました。

二次創作をしていく中で、こういう炎上を何度も何度も目にしてきました。もう定番ですよね。お決まりの流れです。内容はは様々だけど、「こんなに不届き者で配慮が足りなくてルール違反の人がいます!拡散してください!」ってツイートが流れてきて、無関係の他人が何故か「傷つけられた」みたいな事を言い出して寄ってたかって個人を揶揄して中傷して炎上させる。

最悪な思考回路をしている。もう完全に悪意しかない思考回路になっている。でも、当時は悪意を悪意として認識していなかったです。

「たまや」と言われたら「かぎや」と返すみたいなノリで、「ローカルルールに違反している」と見たらとりあえず炎上させムーブをかます感じでした。そこに山があったから、位の感覚です。『同人活動』というゲームをプレイしていて、そのゲームの中では『ローカルルール』を破ったプレイヤーはボコボコに殴っていいことになっている。そんな感覚でいました。(余談ですが、「傷つけられた」という感情に関しても、『この言説を見たら傷ついたことになっていい』みたいな法則性?のような何かがある感覚でした)

『同人活動』というゲームの世界では、ローカルルールを破ったプレイヤーに対するありとあらゆる嫌がらせや誹謗中傷が許されている。それらは全てゲームの中で完結する出来事で、【法律】なんていう外の世界のルールなんて干渉しようがない。そんな風な、あまりにもあまりな勘違いをしていました。

ローカルルールを破った以上は、みんなに叩かれて当然である。『私が』炎上させたんじゃなくて、『この人が』皆を煽って勝手に油を被って燃えている という感覚でいました。火をくべているのは私なのに。デマを含んだ想像や悪意を持った物言いを好き勝手につぶやいている『私』の責任は、皆の中にまぎれて透明になっている。目の前で誹謗中傷が起きていてもそのことをまるで認識できなかった。『この人が』煽って勝手に発火している、そんな風に見えてました。多分今もこういう思考回路をしています。いわゆる認知のゆがみってやつですが、書き出してみると本当に気持ちが悪くて最悪。

炎上させる手口や悪意たっぷりの思考回路をここまで持っている自分はどう考えてもおかしいです。多人数に紛れて一個人の人格を好き勝手に貶めるような発言をしておいて、その責任に無自覚のまま自分の事を『好きなジャンルを穢された被害者』と認識してしまうのもおかしい。あと、もう炎上をながめることに慣れっこになって麻痺していますが、まず慣れっこになっている時点で異常ですよね。

十年超えのオタク活動で身についたものは、姑のごときメンタルと、どういう状況でも自分を被害者のポジションに据えた上で赤の他人に難癖を付けつづけるスキルです。もう何だか意味がわからないけどほんとにそれしか身についてない。しかも周りを見ると、なんか私と似たようなメンタルの人が沢山いるようにも見えるんですよね。これって異常では?

愚痴垢や掲示板は本当に容赦なく個人をボコボコに叩きます。表沙汰になっていないだけで、この「学級会」の流れで死んでしまった人も既に存在するように思います。小中学校のいじめ問題については「ありえない。犯罪をいじめって言うのやめろ」と論評するような相互フォロワーも、ローカルルール違反の人に対しては「頭おかしいんじゃないの?病院行ったほうがいい。○んでほしい」とか平気で言っちゃう。この状態って一般的な人から見たら大分異常なのでは?異常ですね。

理由があれば誹謗中傷していい事になってる世界怖いと思うんですけど

本当に怖いと思うんですけど。

ローカルルールに違反してるとか攻撃的とか何なら『痛い』『偉そう』『勘違いしてる』『思いあがってる』くらいの理由でカジュアルに炎上→誹謗中傷が起こる世界、碌なもんじゃないと思うんですけど。ゴッサムシティかよ。

女性向け二次創作の世界は一皮剥けばゴッサムシティです。私が二次創作の世界に触れたころからずっとそうでした。ゴッサムシティじゃないジャンルがあれば教えてほしいほどに、どこを覗いても一皮むけばゴッサムシティ。仲良くしているあの人やこの人が、匿名掲示板できっつい誹謗中傷をかましてる犯人かもしれません。誰が愚痴垢かはわからないから常に疑心暗鬼。自分の中に愚痴垢の思考回路をインストールして、常に『誰か』のお気持ちを考えて叩かれないように叩かれないように、出る杭は打たれないようにって自重しあってる空間(なおかつ自分は、出る杭を打つ気満々で周りを監視している)。

でも、ここ数年でちょっとずつ空気が変わってきたように思います。ネット上の誹謗中傷に対して法的手段を取る人たちも増えてきました。こうして前例が増えていくことで知見が溜まり、インターネット上の誹謗中傷への対処もどんどんやりやすくなっていくんだと思います。前例が増えればきっと法整備だってしやすくなるでしょう。

愚痴垢メンタルだった過去の自分は、他人から「やめなよ」と言われた程度では多分考え方を変えられませんでした。私が自他境界の曖昧さや愚痴垢メンタルを自覚したのは一度徹底的にうつ病で動けなくなったことがきっかけですが、あのまま生きていたら間違いなくヌメさんを燃やす側になっていたと思います。

twitter上で『誹謗中傷やめなよ』なんて、他人に言われたところで多分止まらない。だって自分の行為が誹謗中傷に類するものだと認識すらしてないから。「頭おかしい人がなんか言ってる」「この人達頭おかしい、何言ってるかわからない」で終わりにしてたと思う。『ローカルルール違反≒憲法違反』くらいの意識でいたから、誰かがネット上で叩かれたりイベント会場で嫌がらせをされている様子を見ても、それを「ルールに違反したんならふつうのこと」だと考えたと思う。

結局、『匿名なんて本当は存在せず、無責任な誹謗中傷は全て法で裁かれる』という状況が身近にならない限りは、同人界隈のゴッサムシティ状態は続くと思います。自分が何を言ってるかもわからないまま、周りに流されて取り返しのつかないことをしてしまう(私のような)タイプ人は絶対にいます。そういう人が寸前で止まるためには、『訴えられちゃうかも』という危機感が芽生える環境が必要だと思います。

なのでヌメさんのクラウドファンディングに協力しました。『個人を誹謗中傷した場合はきっちり法で裁かれる』という前例を作ってほしいです。

こんなにカジュアルに誹謗中傷を投げつけられる世界はおかしいです。数年後にゴッサムシティが普通の街になってますように。

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