Web2.0、Web1.0との比較からWeb3.0を考える。
インターネットは、第1世代のWeb1.0・第2世代のWeb2.0・第3世代のWeb3.0の順に進化を遂げています。
この記事ではWeb3.0への理解を深めるためにWeb1.0とWeb2.0を取り上げます。各々の特徴を理解することで、Web3.0に対する理解も深まるはずです。
1.Web1.0とは
日本でプロバイダがインターネット接続サービスを開始したのは1992年のことです。その後、1995年にWindows95の登場とともにインターネットは瞬く間に普及していきました。
そして、1997~1999年頃にかけてインターネットの普及率は急激にアップしました。この当時のインターネット環境が「Web1.0」です。
この時代は、情報発信者はごく一部の人だけでした。個人がインターネット上で自由に発信することはありませんでした。一般ユーザーは単なる情報の受け手であり、Webサイトもテキスト中心の静的なサイトが主流でした。
2.Web2.0とは?
2000年代に入ると、インターネットはさらに広がりを見せます。ビジネスへの利用も当たり前となり、企業や行政も公式サイトを持つのが常識になりました。また、インターネット専業の銀行が登場したのも2000年に入ってからです。
この時期で特徴的なのはSNSの登場です。インターネットは「見る」だけでなく「発信する」「交流する」といったことも可能になりました。双方向のコミュニケーションが可能となったのです。
この頃から、GoogleやAmazonなどの巨大IT企業が大きな影響力を持つようになりました。Web2.0の特徴として「プラットフォーム経済」という点も指摘できます。結果として特定の巨大企業に個人情報が集中してしまうことで、大きなリスクを抱えることになりました。
例えば、その企業がサーバー攻撃を受けた場合に一気に個人情報が流出してしまう恐れもあります。他にも、特定の企業の意向で一方的にアカウントが凍結されたり、サービスが終了してしまうと、今までのフォロワーを一気に失ってしまう危険性もあります。
3.Web3.0とは?
Web3.0 は次世代のインターネット環境です。イギリスのコンピューター科学者であるギャビン・ウッド氏によって提唱されました。ブロックチェーンという分散型のフレームワークを基盤とすることで、透明性とセキュリティの高いサービスを実現します。
Web3.0では、次のようなメリットがあります。①個人情報などのデータを自己管理できる、②セキュリティレベルが向上する、③仲介組織を介さず直接企業と取引ができる。
以下の技術はWeb3.0時代の中心となっていくでしょう。
・ブロックチェーン:個別の情報をユーザー同士で暗号化し、ネットワーク内に保管する技術
・DeFi:金融機関を介さずに直接金融を行うアプリケーション
・メタバース:仮想現実で自分のアバターでコミュニケーションを行える技術
・NFT:トークンに固有の価値を与える技術
4.最後に
Web3.0の時代では、中央集権的な体制が瓦解することが予想されます。国や企業の規制から個人が開放されるのです。ブロックチェーンやDeFi、メタバースなどの仕組みをい通じてWeb3.0は、今日のプラットフォーム経済における問題を解決するでしょう。
時代は大きな変化を迎えています。Web1.0がWeb2.0に移り変わったように、現在もWeb2.0からWeb3.0へと時代が変わるタイミングだといえます。これまでのインターネットの歴史を知ったうえで、次世代のインターネットの時代に備えましょう。
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