Web3.0について特徴や問題点、事例を調べてみた。
最近、web2.0の時代は終わり、近い将来web3.0の時代が到来すると言われています。しかし、まだweb3.0に関する理解はそれほど広まっていないというのが現実です。
ただ、そのような状況だからこそ、いち早くweb3.0への理解を深めることに大きなメリットがあるのです。時代はいずれWeb3.0へと移行します。ブームに先駆けて、Web3.0を知ることができれば、先行者利益を得る足がかりとなるでしょう。
この記事では、Web3.0の基礎知識を初心者向けにわかりやすく解説します。この記事を読めば、Web3.0の概要がわかるはずです。ぜひ参考にしてください。
1.Web3.0(Web3)とは?
Web3.0とは、分散型インターネットという意味で、非中央集権型が特徴です。Web3.0以前のインターネットの世界が中央集権を基本としていたのと対照的です。2018年頃から始まった比較的新しい概念であり、「次世代インターネット」とも呼ばれています。
ブロックチェーン技術が活用されており、この点でも新しいインターネットといえます。管理者がいなくても、ブロックチェーン技術によってユーザー同士でデータの管理ができます。他には個人間でのコンテンツの提供、デジタルデータの販売、送金などもできます。
2.特徴
2-1.管理者を介さず通信できる
web3.0では、P2P(ピア・ツー・ピア)と呼ばれるシステムを利用することで、ユーザー同士で自由にデータ通信ができます。
従来はデータ通信を行うためにはサーバーを管理する仲介組織が必ず介在していたのと対照的です。
2-2.国家の介在しないマーケットの確立
2022年現在のインターネット環境は、国や地域によってセグメント化されています。本当の意味でグローバルな状況とは言えません。
この点、web3.0では、世界中のどこに居ても同じURLで同じようにサービスを利用できます。つまり、国家の介在しないマーケットが確立するのです。
例えば「DApps」と呼ばれる分散型アプリケーションがあります。DAppsではオークション向けのプラットフォームやゲームなどさまざまなアプリケーションが開発されています。国境に関係なく、同じ環境でアプリを利用できるのです。
3.問題点
3-1.法制度が未整備
Web3.0と、その中核をなすブロックチェーンは新しい概念であるため、法律の整備が追い付いていません。このため、資金を詐取しようとする者もおり、犯罪被害を被った場合も自己責任となってしまいます。自分の資金を守るためには自衛するしかありません。
3-2.利用方法が難解なサービスが多い
ブロックチェーンに関する十分な知識を付けないと、Web3.0関連のサービスを使いにくいのが現実です。これは各サービスは、一定の知識をもったユーザーによる利用を前提としているためです。初心者向けのサービスはまだまだ少ないのです。
4.事例
4-1.仮想通貨(暗号資産)
仮想通貨(暗号資産)とは、ブロックチェーン上でやり取りされる通貨のことです。改ざん不可能なブロックチェーン上に存在するため、固有の価値を持ちます。しかも、代替可能であるため、貨幣に近い機能を有するのです。
利用するメリットとして、銀行などの第三者を挟まずに、個人間で直接送金できることがあります。最も代表的な例はビットコインやイーサリアムです。
4-2.NFT
NFTとは「代替不可能なトークン」を意味し、デジタルデータに固有の価値を付与します。
例えるならば、デジタルデータにシリアルナンバーを与えることで、稀少価値を生みます。ブロックチェーンが、改ざん不可能であることを応用していますWeb3.0の特徴として、デジタルデータを所有できるようになったことがあります。
4-3.DeFi
DeFiとは「分散型金融」を意味し、銀行などの仲介役なしで個人間の直接取引ができるシステムです。
代表的なサービスとして、イーサリアムのUniswapやSolanaのRaydiumがあります。ブロックチェーンごとに様々なDeFiが開発されています。
銀行や証券会社などの従来の金融システムに比べて手数料が安く、運用時の利回りも高いです。
4-4.DAO
DAOとは「分散型自律組織」を意味し、中央集権的な管理者なしに管理・運営されます。
ブロックチェーン上で運営され、誰でも参加できる透明性の高いシステムです。ガバナンストークンを持っていれば、運営方針に関する多数決に参加できます。
4-5.メタバース
メタバースとは、アバターを介して行動する三次元の仮想空間を意味します。イメージとしてはSNSに近いでしょう。
Web2.0でのSNSは双方向のメッセージのやりとりが中心でしたが、メタバースでは三次元の世界が舞台です。このため、現実世界でのコミュニケーションに近づきます。2022年12月現在で注目されているサービスとして「The Sandbox」があります。
5.最後に
この記事ではweb3.0の基礎知識を解説してきました。今後、インターネットは確実にWeb3.0へと移行していくことが予想されます。
ところが、技術の進展があまりに速く、法制度の整備が追いついていないのが現状です。このため、さまざまなリスクや問題点が指摘されています。
Web3.0は可能性を秘めている反面で、課題も抱えているのです。本記事をきっかけにWeb3.0への知見をさらに深めてみてはいかがでしょうか。きっと将来の可能性を拡げてくれるはずです。
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