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マリオデRTA サブカテゴリ補助ツール 『Talkatoo Translator』の使い方

 こんにちは小豆虫です。
 スーパーマリオオデッセイのRTAをやっています。

 今回はスーパーマリオオデッセイのRTAでspeedrun.comに登録されているサブカテゴリの一つ「talkatoo%」のために有志が作成したツールがあります。
 
個人的に使い勝手がよく、愛用しているのですが、日本人の利用者が少ないため使い方を紹介しようと思います。
 ※筆者≠作者です。(重要)

 ツールの名前は『talkatoo-translator』
 主にWindowsを対象としたアプリケーションです。

 Mac,linuxについてはここでは割愛します。
 AzHarcos氏とBiakko氏による共同開発です。

・予備知識

 このツールが何のためのツールなのかを簡単に説明します。
 RTA(≒speedrun)ではいくつかのルールが存在します。スーパーマリオオデッセイを例にとって紹介して見ましょう。
 ・とにかく速くクリアする『any%』
 ・全ての国を平和にしてからクリアする『World Peace』
 ・ゲーム内で獲得できる全てのムーンを集める『All Moons』
  などなど。
 同じゲームでもルールや計測条件が違います。これがカテゴリです。

 今回対象である『talkatoo%』は、ストーリームーンとヒント鳥が教えてくれたムーンのみでクリアしなければなりません。

ヒント鳥

 talkatoo%は さらにany%,Hardcore,World Peaceに細分化されますが今回は割愛します。

 このヒント鳥が教えてくれるムーンはランダムで、一度に3つまでの制限があります。
 この際、ムーンの名前は目視で確認、記憶する必要がありますが、このゲームには言語差があり、中国語が最速になっています。それ以外の母国語では遅くなってしまいます。
 『talkatoo-translator』では、読み取り言語と表示言語をそれぞれ設定できるため、中国語を読み取って日本語を表示する。といった設定が可能です。ツール名から察するに、この言語差を無くすために作られたツールなのでしょう。

・設定開始と最終目標

 ヒント鳥が教えてくれたムーンを自動で文字認識し、OBS上にテキストで表示することを目標とします。
 余談ですが、中国語の読み取りはオススメしません。
 湖の国や料理の国など背景の明度が高い国や、テキストにキャッピーなど白いオブジェクトが被ってしまうと、文字認識の精度が著しく低下してしまうためです。
 基本は目視でムーンを確認し、記憶や配信画面の補助が目的の利用をオススメします。

①ダウンロード

 以下のリンクから最新版をダウンロードしてください。
『v1.1.0』と『v1.1.1 beta』で悩んだら『v1.1.1 beta』をダウンロードするようにしてください。

 インストールは不要です。適当な場所に展開してください。

②起動

 talkatoo-translator-[ここにバージョン名]フォルダ内(以下、作業フォルダと呼ぶことにします)にある、『Talkatoo.exe』を実行します。
 最初の起動は時間がかかるかもしれません。
 この画面が出たら成功です。

Talkatoo Translator

 初回起動後は作業フォルダに複数のファイルが作成されています。

③基本設定

 アプリ起動後、画面右上の歯車をクリックすると設定画面に移行します。
私は以下のような設定にしています。

設定の例

 設定画面は右クリックから翻訳が有効です。用途好みに合わせて設定してください。

④設定(Video Input)

 恐らく鬼門となるVideo Inputの設定をします。
 
作業フォルダ内の『README.md』に書いてある方法のうち1つを今回は紹介します。

 OBSを起動し、配信画面を選択します。
 ゲーム画面のソースを右クリックし、全画面プロジェクター(ソース)を選択します。この時、1280×720以上のサイズが推奨されています。
 選択するとゲーム画面がモニターいっぱいに表示され、OBSの操作が出来なくなるため、キーボードでAlt+Tabか、Alt+Winで一度『Talkatoo.exe』(黒画面の方)を選択してください。理由はわかりませんがこれをアクティブにするとタスクバーが前面に表示されるようになります。

 続いて、アプリの設定画面に戻ります。
 『Video Input』の『Window Capture』から先ほど全画面に表示したソースを選択します。
 選択したら、『SHOW PREVIER IMAGE』を押してみます。
 ゲーム画面のみが表示されていたら成功です。

表示される画面の例

 画面上に別のウィンドウが重なっている場合、一度『Window Capture』から他のウィンドウを選択してから、全画面に表示したソースを選択しなおすと解消することが多いです。

 また、『Video Input』の設定は『talkatoo-translator』を起動する度に必要なことに注意が必要です。

⑤メイン画面の操作方法

 設定が終わったら右上の家のマークからメイン画面に戻ります。
メイン画面のサンプルはこんな感じです。

メイン画面の表示例

 『Pending Moons』はヒント鳥に教えてもらったムーン。
 『Collected Moons』は獲得したムーンです。
 ムーン名の横にある 目のマークをクリックすると、そのムーンが画像で表示されます。
 右のMoon Listから手動で選択することが可能です。選択すると『Pending Moons』に追加されます。画像認識に失敗した際に使います。
 『Pending Moons』のムーンをクリックすると、『Collected Moons』に、『Collected Moons』のムーンをクリックすると、『Pending Moons』に移動します。

 上部に国名があります。設定によってはここを操作して国を変更する必要があります。
 右上の時計のマークは初期化です。タイマースタートの前に押しておきましょう。

⑥OBS上にムーンの名前を表示する

 最終工程です。
 メイン画面の『Pending Moons』をOBSに表示します。
『Pending Moons』は作業フォルダの『pending-moons.txt』に記録されています。
 OBSでテキストのソースを追加し、ファイルを読み込む→『pending-moons.txt』を設定します。

OBSのテキスト設定例

 文字化けする場合。talkatoo-translatorのバージョンが古い可能性が高いです。『v1.1.1 beta』以降を利用してください。
 もしくは、OBSにプラグイン『obs-text-pango』を追加し使用してください。正直理屈はわかっていませんが、筆者は文字化けすることなく表示できました。

⑦終わり

 以上で設定完了です。お疲れ様でした。

・終わりに

 途中にも書きましたが、基本は目視でムーンを確認し、記憶や配信画面の補助が目的の利用をオススメします。
 検出方法の都合で検出失敗は少なくないです。

 ここまで読んでいただきありがとうございました。
読んでいただいたみなさんと、素晴らしいツールを作ってくれたAzHarcos氏とBiakko氏に感謝を申し上げます。

 また、ツールに関する詳細はGithubのページか、作業フォルダ内の『Readme.md』を読んで下さい。

 それでは、またいつか。

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