このあとどうする?(小山の戯言)

彼女が大阪で予定があった。
新幹線に1人で乗るのは初めてらしく、行きだけ送っていくことに。
東京駅八重洲口に着き、予約していた新幹線チケットを発券。

「これ、二枚同時に入れるの?」と彼女が言う。

正直「そこから!?新幹線乗れるのか??」と不安になったが、時間も時間なので改札で手を振った。
まるで子供を送り出したかのようなそわそわ感に自分でも驚く。

とりあえず休憩がてら喫茶店に入った。 温かい紅茶を頼み、席に着く。
海外のお客さんやスーツケースを持ったサラリーマンで賑わう店内。パーカーに財布とスマホだけ持った男がゆっくりと紅茶を飲む。

「このあとどうしようかな」

とりあえず家に居るたろまろちゃん(犬)にご飯はあげてきたので、家のことやったり仕事の作業は帰ってからで大丈夫。

つまり、1人タイムが訪れた。

彼女と一緒だとなかなか出来ないことをしようと考えた。
正直そんなに無いのだが、強いて言えばの「散歩しながらラジオ聞く」というおじさんみたいなことをしようと思いついた。
1人だったときはよくしていたそれ。
2人だと会話があるからラジオ聞く機会も減ったけれど、やっぱり今でもラジオが好きで、一番それに集中できるのが散歩中なのだ。

東京駅周辺を歩こうと駅を出る。
彼女に送ったLINE「新幹線乗れた??」に対して返信が来た。
「のれた!隣のおじさん態度デケェ...」

安堵と同時に不安を覚えるLINEだった。

東京駅周辺を歩く。
天気も良くて気持ちが良い。

キッチンカー的な屋台のコロッケを買ってみたり。
美味しかったけど喉が渇いてしまった。

お腹が減った。
お昼ご飯でも食べに行こう。

周りを見渡すとちょっと良さげなご飯屋さん。

どれも2人で行きたいようなお店だった。

「やっぱ日高屋だな!」

1人だからこそ入れる激安ラーメン屋。
そこでピリ辛ネギとんこつラーメンにチャーハン、さらに餃子までつけてドカ食いした。
後半お腹が苦しくて、いつもちょっとずつ食べてくれる彼女の存在がありがたく思えた。

膨らんだお腹を揺らしながら帰宅した。
1人で帰ったからか、たろまろちゃんは少し不満げだった。


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