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【パワプロ・プロリーグ】祭りのあと【eBASEBALL】

パワプロ・プロリーグのない日常

今年の冬は、淡々と進んでいる気がした。
仕事内容や趣味の変化が主だった理由だが、ここ数年に限れば、あれだけ喧伝していたパワプロ・プロリーグが開催見送りとなったことが大きい。

感染症によるリーグ開催・黒字化の難しさはあるかもしれないが、代わりにスピリーグが開催されたこと、それに対する元パワプロプロ選手の反応を見る限り、復活は微妙と思われる。

以前からお伝えしている通り、私がパワプロリーグを推していた原動力は「自分が好きだけど上手くできないゲームで、最上級者がどこまで世界を切り拓けるか見ていたい」から。
まあ上記自体身勝手ではあるが、それすら道半ばで絶たれるということで、ある種の悲しみを抱いている。

パワプロリーグの問題点に解を見せたスピリーグ

パワプロリーグの開催見送りに対し、新たに開催されたスピリーグ=プロ野球スピリッツAの12球団対抗戦
スマホプロスピでは操作感が変わるものの、パワプロ同様の打撃・投球・守備、ナイスピッチの概念がある。
ゲームはコントローラでやるものだと思っている私には多少違和感があるが、世論的にどっちということはないのだろう。

じゃあなぜわざわざ衣替えしたかというと、単に競技人口・収益性の問題と思われる。
据え置き買い切りゲームと基本無料ガチャゲームではビジネスモデルが違うので、いち民間企業に「パワプロでやってくれよ」とは私は言えない。

それは置いといて、eスポーツ大会として両リーグを見たとき、明確な相違点が見られた。

・パワプロリーグでは、チームの顔として専らプロ選手自身がフィーチャーされていたが、スピリーグでは球団OB・関係者が監督として正式就任した。
パワプロリーグではプロ選手の自立の可能性に含みを持たせていたように感じるが、そちらは断念・排除したともいえる。

・NPBとの共催関係は維持しながら、一般スポーツ紙へのニュースリリースは大幅縮小
Yahoo!ニュースでアーカイブを検索した限りだが、パワプロリーグ時代にあった「ペナント各節の結果記事」は一切配信されておらず、リーグ開催決定からCS進出チーム決定まで記事アーカイブがなかった。
ただ露出が減った分、「スポーツカテゴリでゲームの話するな」といった、大会・選手への無理解な批判コメントはほぼ無くなっていた。

その他、
・生中継の原則廃止、無観客
 (来季以降戻る可能性アリ)
・ドラフト制度を球団ごとの選手選考に変更
 (パワプロリーグで意見したことがあったが、スピリーグについてはチームを貸与しないタイプのガチャゲーなので必然)
・最終の選手選考は「実技→面談」の順が「面談→実技」の順に変更
 (パワプロリーグ時代、実技で通過相当成績のプロ経験者が落とされていた時、じゃあ最初からプロテスト呼んでやるなよとは思っていた)

等々あるが、特に冒頭2点からとにかく内輪向けにシフトしたのを感じた。
国内のeスポーツ発展よりビジネスを優先するという、明確な意思表示である。

上記を踏まえ、eオールスター等の単発企画は続いているものの、一区切りついたパワプロリーグ関係者に、ありがとうと伝えたいのです。

パワプロプロの立場、先駆者としての誇り

これまで延べ132人 (重複排除すると80人くらい?) を輩出したパワプロプロ。
リーグが無くなったこと、内輪向けになったことについてのご意見は色々あると思われ、ここで断定的に記述するのは控えようと思う。

私がパワプロプロの立場なら、eスポーツ選手としての露出がなくなる面で、「愛しているゲームに梯子を外された!」と多少は思っちゃう気がする。
「俺は正義の味方だが、どうやら正義は俺の味方ではないらしい」みたいな言葉がありますが、そんな感じで
「俺はパワプロの味方だが、どうやらパワプロは俺の味方ではないらしい」っていう・・・今思いついたので書いただけですが。

仮にそういった負の感情を抱えているパワプロプロ選手がいたとして。
パワプロリーグがあったからこそ知ることができた選手、尊敬に至った選手、恐れ多くも会場に赴いて直接お話しできた選手がいたことは、今後も記憶の中で生き続けます。
今後もeスポーツに関わる方、そうでない方、それぞれいらっしゃると思いますが、ゲームの世界で代表になったこと、現在進行形で日本のeスポーツの先駆者となっていることを是非誇りにしていただきたいです。

いちファンとして改めて、パワプロプロ選手の皆様の今後に幸多からんことをお祈りいたします。

以上


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