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悩めるロックグラス

狛江スリムの提供するお酒はそのほとんどがハイアルコールな蒸留酒なので、ご注文をいただく際には飲み方をお伺いします。比較的質の良いものを揃えているので、どれもストレートで飲んでも楽しめます。

価格と原価は別稿でも触れましたが、一杯30mlなので、割りモノやストレートはあまり問題にならないのですが困るのがロック。お店で使っているショートグラスで出してしまうと、よほど細かい氷でも使わない限り液面が低く、なんだか少ないな〜と感じてしまうのです。

お店によってはチューリップグラスに小さな氷を入れて「ロックです」と出しているところもあるのですが、この氷入りストレートはなんとなくロックの気分にそぐいません。本来であればグラスにあった大ぶりな丸氷やダイア氷などで提供できればおしゃれですが、氷の準備が課題です。

この問題は2〜3回クレームになることもあり、30mlちゃんとありますよと目の前でお作りしたりもするのですが、それでもどこかガッカリ感がぬぐえません。だったらグラスを変えれば、となるのですが、置き場の限られた極小店舗ではよく考えて選別しないと無駄になったり、不意に割ってしまったりします。

この件は実はまだ結論らしい結論がないのですが、お客様側が慣れてご理解をいただいていたり、口の広いリーデルのモルトグラスでストレート提供と共用したり、原価が安めなものはそっと少し増量したりしながら対応しています。

バーなら氷の仕込みに気を使うべきだとも思うのですが、限られた時間と限られたスペースのスリムスタイルでは、現時点ではアゴ出汁やフードの仕込みにプライオリティが置かれています。

ちなみに、大ぶりの氷を仕込んだこともあるにはあるのですが、営業中に極薄のグラスを割ってしまい、内心苦笑いしたことがあります。スリムでロックはなかなかに鬼門なのです。

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