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スリムのフード

狛江スリムの立ち上げ当初は、フードは出さずにお店をやる予定でした。限られた時間でのオペレーションやロス、また調理には不向きな店の厨房など不利な条件がたくさんあり、万が一の食中毒のような問題のケアに十分な意識を割けるのか疑問が拭えなかったのがその要因です。

しかし店主連はどちらも料理好き。乾き物から始まって切って出しのようなものが並び始め、まかない調理のおすそ分けへと進化していきます。貸切予約なら調理は自宅の厨房が使えるので、思い切り腕をふるえます。

そうこうしているうちに常連さんを中心にフードを出してみる機会も増え、結局「やれる範囲でフードやろっか」という話に落ち着きました。スリムは最近フードを出すとわかった常連さんは、ちゃんとお腹をあけて来店してくれるようになり、こうなると俄然やる気が湧いてきます。

とはいえ店の設備もスペースも限られるので、その縛りの中でどこまでできるかが勝負になります。魚焼きグリルで肉を焼いて店内を煙だらけにしてみたり、焼きペヤングを専用機で提供したり、色々試しました。今は炊飯土鍋やホーロー鋳物の鍋を持ち込んだり、カセットコンロ式の上面遠赤グリル(煙が殆ど出ません)でいろんなものを炙ったりしています。

そういった関係で、事前仕込みの煮込み料理や炊きもの、干物や肉・キノコの炙りなどがずいぶん増えました。最近のカレー系やビリヤニなんかもその流れを受けています。でも、実は密かに気に入っているのはスーパーの売れ残り惣菜の炙りで、揚げ物は遠赤で炙り直すと香ばしくサックサクになって美味しいんです。

今思いつきましたが、これをネギと一緒に出汁と卵で甘辛にとじてご飯に乗せても美味しそう。よーしこれは近いうちに、まかないで。


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