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水道工事狂想曲 第四楽章

悪臭の発生源を厨房に絞り、再度徹底的に原因を排除する事にしました。可能性は排水、排気、もしくはどこかの割れなど想定外の悪臭入り口です。しかし、何度か確認しても、排気口近くから悪臭がすることはありません。排水と床面、このあたりに絞って徹底的に対策をする事にしました。

床面は表面の加工にダメージがあって少し入り組んでおり、それを引き剥がすよりも覆ってしまった方が早そうです。ホームセンターで厚手の板ゴムを買い、それで床面を覆いつつ排水の配管も全てビニールで覆い、あるか無いかもわからない床の割れ目と排水路からの悪臭もれを可能性ごと封印します。

ずっしり重い板ゴムを敷き詰め、排水路の立ち上がりに沿ってビニールを巻きつけてテープでとめていきます。すると配管の途中、二つの排水路が合流するところで固定するためのテープの一部に隙間があるのが見つかりました。

もしやと思って鼻を近づけてみると、あの下水のような悪臭です。トラップの先に隙間があるのでは、当然下水の臭いは上がってきます。そもそも当該箇所は施工が甘く、単に配管がビニールテープ留めされているだけなので仮に隙間がなかったとしても劣化で早晩似たような状況になっていたでしょう。

写真を撮影し、苦情を言うことも考えましたがもうすでに数ヶ月が経っています。とにかく原因を排除してお客様にご迷惑をこれ以上おかけしないことを優先し、しっかりと隙間を埋めた上で改めてその上からビニールをまきつけ、排水口も含めて頭を悩ませてきた臭いが出ていないことを確認しました。その後数日臭いの有無には気を配っていましたが、ようやく事態は解決しました。

今となっては良い思い出です、とは到底言えない経験でしたが、勉強になりました。お店の運営でクリティカルになる設備に関しては、スケジュールに余裕を持って、信頼できる業者を選びましょう。


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