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難しい

前回は、双葉町にて僕が体験したことをつらつらと書いていました。

今回は、実際に訪れて感じた違和感や気づいたことについて記述したいと思います。

まずは以下の画像からです。

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①の画像は双葉駅にて観測される放射線量を示しています。

②の画像は双葉駅から歩いて約15分ほど歩いた地点にて観測される放射線量を示しています。

この二つの違いって何なのかなと町を散策しながら考えていました。

そこで気になったものは

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旧商店街で見つけたこの看板です。聖火リレーの開催により、交通規制が発表されています。残念ながら、新型コロナウイルスの影響を受け、リレーが延期されてしまいました。

話が逸れましたが、駅での観測量と町での観測量の大きな差は何なのか。それは聖火リレーが関係していると考えられます。

僕自身、聖火リレーが復興の取り組みとして福島県から始まることを知っていて、とても喜ばしいことだと思っていました。

しかし、この町の現状を踏まえればどうでしょう。

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リレーが開催されればこの町は大きく取り上げられます。そこで駅の周辺だけを綺麗に整備し、本腰を入れて除染作業をしていたのでしょう。

テレビ局は、実際のリレーの映像は綺麗な駅周辺しか写さないはずです。

その映像を通して、政府が国民に対し「第一に震災からの復興、第二に五輪」というメッセージを形式的に出そうとしているのではないか。

政府によってこの町が都合よく利用されてしまいそうで、聖火リレー、自国で開催される五輪に対して興ざめた気持ちを抱くようになりました。

もう一つ双葉町を訪れたことで感じたことがあります。

僕はこの町に来る前、漠然と「9年も経っているのだから少しくらい復興が進んでいるだろう」と考えていました。しかし、実際に行ってみて、現状は9年前とほとんど変わっていません。

このことから、現地に住んでいて地震の被害に遭った人と僕のような直接的な被害を受けていない人との認識に大きな乖離があることが分かりました。その原因にはマスコミの印象操作が影響していると考えられます。

マスコミが現場を知らない人物に向けて、アクセス数を稼ぐために「被災地は復興へ前進している」と発信すればそれを信じる人は多いはず。

しかし、現場のことは現場を見なければ分かりません。

今回の訪問を通して、そんな当たり前のことに気づくことができました。

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最後になりますがこの一連の記事を書いた理由は、ある被災地の現状とそれに対する僕の考えを、自分の周りの人々に知ってもらえれば、文章にできればと思ったからです。

皆様の心の中に何か残るものがあれば幸いです。

拙くまとまりのない文章でしたが、読んで頂きありがとうございました。



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