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契約編における「強い動き」と「最善手」の違い

こんにちは。
TierOne所属プロのkomainu(@koma020116)です。


今回は、契約編のバトスピについて、少し掘り下げた話をしてみようと思います。


○契約編ってどんなシーズン?

バトスピでは、2022年度から、初手に必ず加わる「契約カード」というギミックが実装されました。


このギミックを使ったデッキは基本的に、

①契約カードを使ってカウントを増やす

自身のカウント数に応じて強力なカードを契約煌臨できるようになり、最後は大型フィニッシャーのカードパワーで圧殺する

といった戦い方をします。


また、それぞれの契約煌臨フィニッシャーのカードパワーはBP、効果共に凄まじく高い水準に設定されています。

1コア25000って何


これにより、今年のバトスピのゲーム性は、転醒編のような「いつ攻めるか、どう受けるか、難しいリーサルを見つけられるか」というものから「いかに自分の理想を綺麗に押し付けるか」というものに変化しました。




前置きが長くなりました。

今回はそんな「契約編」でどうやって勝率を上げていくか、1年間プレイして辿り着いた結論を解説していきたいと思います。


来年度も「契約編:界」と、契約ギミックは続投であるため、おそらく今年の知識は非常に重要になってきます。

最後まで是非お付き合いください!!




○契約編攻略法

先ほどやんわり書きましたが、言葉を濁さずわかりやすく言うと契約編は「契約煌臨フィニッシャーによる理不尽の押し付け合い」です。


俗にいうブン回り勝負というやつですね。

これだけ聞くと実力の介在しないバカおもんなそうなゲームですが、僕を含め毎日バトスピを朝10時から夜10時まで練習している調整メンバーは非公認で予選抜け率を7割弱ほど持っているため、実力が出ないというには些かありえない勝率です。


ではなぜ「押し付け合い」のはずのゲームで勝率に差が開くのでしょう。


これは、

・状況に応じた手札の切り方(次のターンを見据えた手札の残し方、カウントの制御)

・自分のゲーム内での目的地の把握

・相手のリーサルターンの見切り(いつまで自分の手札を整えるか、いつ殺すか)


が理解できているかどうかの差だと僕は考えています。(なので契約編は知識ゲー、知ってれば無限に勝てました。)


上から順に説明していきます。



例えば、カウント管理の簡単な例で行くと

C2→4

手札
氷刃血解

フィールド
ヒョウモンパンサー(シャック)

トラッシュ
ヴィルカイックビーチ
マーラサーミズ深海都市

この状況でトラッシュから配置するネクサスを悩んでいるシーンだとします。

《ヴィルカイックビーチ》を配置した方がカウントが多くなりますが、その代わりに手札の《氷刃血解》は使えなくなりますよね。

ここで多くの人は、《マーラサーミズ深海都市》を配置してC5でエンドする方が強いのがわかると思います。


これがタイトルでも書いた「強い動き」と「最善手」の違いです。


もっと発展的な例では、

相手のコア1,ライフ4,ブロッカー0

自分C4,メインステップ

手札
ヒョウモンパンサー
アントラーウミウシ
ケーニッヒシャック
確耐えの防御札

トラッシュ、手札に蒼波ネクサスなし


ここで煌臨をどちらから切るかの問題。


僕は《ヒョウモンパンサー》から切る派です。

理由としては、

・カシウスのリスクがないうちにパンサーを消化してしまいたい

・パンサーでC6エンドしたとしても別に弱い手ではない。(次のターンにガブルまで絡めたより確実な詰めができる可能性)

などが挙げられます。


この択は、《アントラーウミウシ》から入ることで、アタックが全部通った場合にこのターンでケーニッヒガブルまでいける、という最大値の目は捨ててしまっています。

しかし、確耐えの受け札を持っている以上はリスクを冒してこのターンに勝ちに行く必要もありません。

※ここで言うリスクとは、ウミウシを1パン目の段階で絶甲,覇爆などによって止められてしまうパターンを指します。

この時、自分の手札で次のターンのシャック復帰札がパンサーのみ(煌臨時強制)、メインでカウントを7以上にするカードもないと言う最悪のパターンが想定されます。


こういった所で自分の最大値を捨ててリスクケアができているかどうかが契約編では大切だったように感じました。


引いたカード全部投げて通ったら勝ち!やった!みたいなことをやっているのでは初手見てどっちが強いかを比べてるのとほぼ変わりませんからね。

「戦略的に最大値を出さない」ことができるようになってくると勝率も少しずつ変わってきます。



次に、「自分のゲーム内での目的地の把握」について。

これは、

このゲームは盤面の強さで押し切る

とか

このゲームはリソース差でジリ貧に追い込む


など、最終的な着地点を指すのではなく、もっと簡単な話です。


一言で言うなら

そのデッキが必要な勝つための第一歩は何かを見極めると言う話になります。


例えば、蒼契約C7達成からのガブルやケーニッヒでの押し込みが強いですよね。

また、雲契約C6達成でプリンセスやブロウ、ファイドライトの追加効果がアクティブになります。


必要な条件達成はカウント関連だけでなく、


血契約ドヴォルザックミラージュによる無限リソース完成が第一目標になります。


これをそれぞれのデッキでしっかりと把握しつつ、「その条件達成まではなるべくリスクを冒さない」というのを徹底してみてください。


例)
C5
シャックは殴れる
イノレーサーをプレイするかの択

相手の場にはブラッドロンド、墓地にはゼーゲ、カシウス撃てる

この時、C7に行くのが目的地なのでメインで余計なイノレーサーを召喚して色々なカードの転醒を誘発するリスクは取らないべきです。


蒼契約はC7を達成することによって圧倒的なパワーを発揮できるようになるデッキなので、それまでの過程で余計なことをしてC7達成を阻まれていては本末転倒だからです。


このようにその他のデッキも、自分の条件達成が叶うまではなるべくリスクを取らない行動をし、相手の条件達成より先に自分が条件達成をクリアすることでその試合を支配することができます。

例に挙げたイノレーサーの件で言うと、とりあえずC7を達成し、そのあとで踏んだカシウスに関しては別に無視しながらガブルやケーニッヒで勝ちに行くことが可能ですよね?

自分が優位な時なら多少のリスクある行動も許容されるよねって言うニュアンスです。


基本的に今のバトスピは条件達成をクリアした上で、リソース面で勝つとか盤面で押すとかを考えるゲームなのでまずはこの第1歩を押さえましょう。

また、相手をしているときは相手の条件達成を全力で妨害しましょう。





最後に、相手のリーサルターンの見切りについて。


これは、先ほど解説した条件達成の話とも密接に関わってきます。

リーサルターンというのは殆どの場合「条件」をクリアされた直後に来ます。


相手のデッキのクリアしたい条件達成が何で、それにはあと何ターンかかるのかを把握することで相手のリーサルターンは読むことが可能です。

たとえ正確にわからなかったとしても、蒼契約のC7達成を例に相手がC4だとしたら、メインでガブル煌臨するためにはイノレーサーorビーチが手札に最低2枚必要ですよね。

これを考えることで相手が次に勝ちに来る確率、「デッキを掘った枚数的に〜は何枚持っていそう」などを計算できます。


それがわかれば自分が確殺される前に勝ちに行くだけです。

条件をクリアしてパーツが全て揃った契約デッキの攻撃を凌げるデッキは殆どありません。


なので、「あ、次ターン返したら負けそう、、、」と思ったら残された自分の1ターンで手札の全てを放出して5点出しに行くだけです。

どうせ次死ぬならワンチャンでも防御札を持たれていない可能性に賭けた方が勝機はあります。




○おわりに

最後まで読んでくれてありがとうございました。

契約編もついに終わりですが、来年の契約編:界に向けての契約デッキ攻略記事でした。


最近はメガデッキのカードが徐々に公開されていっていますが、僕は今から4/29が楽しみで仕方ありません。

メガデッキについては事前にプロキシで調整して、感想をメンバーシップでどんどん書いていく予定なので発売日当日からアルティメットでブイブイ言わせたい方は是非入会を検討してみてください!


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