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左右と被打率を調べてみた時のやつ

今回は左投手と右投手について、それぞれ対左打者の被打率と対右打者の被打率を調べました。現実の野球のような、例えば左投手が左打者に強いといった傾向が示されれば、左打者の多い相手に左投手を当てるといった戦術が有効であることになります。

検証時のオーダー。一応、三遊間が適性高め。

調査方法

・2023年11月頃、リーグ覇王とリーグ9での試合結果
・相手の戦力を同程度にするため、木曜日以降の試合を参照
・各投手が投げた部分について、相手の打撃成績を集計(ヘッダー画像)
・四球や犠打は除外。安打と凡退の比率のみ集計
・両打、対右/左◎持ち(岡林など)の打者は除外
・球威制球がほぼ同等の山本(右投)と大野(左投)で、600打数ほど
・第3特殊能力で対右打者◯を持つ松葉についても調査(練習試合で)

結果

松葉は練習試合での検証。

山本(右投)と大野(左投)について、それぞれ対右300打数、対左300打数を調べた結果がこちらです。山本については、対左対右両方とも.280付近でほとんど差が無し。大野についても両方.260付近で、こちらもそこまで大きな差とはなりませんでした。なんなら対右の方が低いという結果に。これも誤差レベルな気がしますが。
また対右打者◯を持つ松葉についても、対左対右両方同じような数値になりました。

結論と感想

何か有意な差が出れば面白かったのですが、そこまでのものは得られずといったところ。何かを期待して読んでいただいた方には申し訳ありません。これまで通り自分の信念に則って采配していただけると。
正直検証が面倒だったので、差が出なかった時点で萎えて放置しておりました笑。
もう少し打数や選手を増やしたり、検証方法を変えたりすればもしかしたら有意な差が出てくるかもしれませんが、そこは他の方にお任せしたいと思います。
いずれにせよこの程度の差について、左打者の人数が高々2人3人違う相手のために変える意味合いはほとんど無いと思いました。
今回の検証については以上です。お読みいただきありがとうございました。


今回の動機

ここからはオマケ。
昨今、対戦相手の強さに応じて投手の当て方を変えるという戦術は、かなり一般的なものになっています。某大物youtuberさんですら動画で紹介しているほどです。
個人的には、先発5人の順番を入れ替えたとしても5戦全体の勝利数の期待値はさほど変わらないという気がしていました。例えば強い先発と弱い先発を入れ替えた時、強い先発を当てた試合の勝率は上昇しますが、同時に弱い先発の方の試合の勝率は下がります。上昇分と同時に下降分も生じるので、トータルではさほど変わらないのではという話です。
そこで特定の相手にだけ強い先発、つまり相性のようなものがあればより効果的に勝率を上昇させることができそうだなと。これが今回の調査に至った動機になります。
結局、今回の左右という観点ではあまり有意な差を見つけることができませんでした。ただ相性という意味では他にも見出せる部分があるかもしれません。例えば〇〇キラーといった特殊能力なんかは、使用している方々の話を聞く感じ割と効果がありそうな気がしますよね。

強さ順に当てる意味合い

トータルの期待勝利数は変わらないといっても、相手の強さによって当て方を変えることに意味がないということではありません。
最もポピュラーである強い相手の順に強い先発を当てるという方法ですが、これには5勝(全勝)確率を上げるという意味あいがあります。MVPやB9を狙う人にとっては、最上位の争いに乗り遅れないためにも5勝して素早く追いつきたいという意味で、この戦術を取る人も多いと思われます。
期待勝利数が不変の中で5勝確率を上げるということはどういうことなのか。まあ直感的にわかるよという方も多いとは思いますが、ここからは少し数字を使って考えてみたいと思います。

まずマッチングした5人の相手に対する勝率をa,b,c,d,eとおきます。今は具体的に、勝率がそれぞれ30%,70%,50%,60%,60%であるとします。この時5試合の勝利数の期待値はa+b+c+d+eとなります。具体的には0.3+0.7+0.5+0.6+0.6=2.7勝ですね。ここで例えば1番目に強い先発を当てるために2番目と入れ替えるとき、1番目の勝率が(30+10)%に、2番目の勝率は(70-10)%のようになると考えます。すると勝利数の期待値は勝率を足した値なので変化無しになります。これが期待勝利数が変わらないということです。

数値は仮に設定したもの。この数値通り変化するわけではない。


もちろん1番目の勝率が10%上がったとしても、2番目がピッタリ10%変化するわけでは無いと思います。ただ、その変化量に多少差異があったとしても5戦の勝率を足した値(a+b+c+d+e)にあまり変化が無いというのは間違っていないと思います。
ここで5勝(全勝)する確率を考えてみると、a×b×c×d×eとなります。そしてどの入れ替え方をしても期待勝利数が変わらないという仮定を置くと、次のようになります。
a+b+c+d+eが一定である中で、a×b×c×d×eが最大となるようなa,b,c,d,eを考える。それが5勝確率が最も高くなる組み合わせとなります。
そして相加平均と相乗平均の大小関係を用いると、a=b=c=d=eの時a×b×c×d×eが
最大になります。つまり、各試合の勝率が均一になればなるほど5勝する確率が高くなるということです。

2変数のやつがよくあるやつですね

強い相手に強い先発を当てることは、もともと勝率の低いところに強い先発を当てて勝率を上げ、勝率の高いところに弱い先発を当てて勝率を下げる戦術です。つまり各試合の勝率を均一にしていく効果があります。それは先ほど示した5勝する確率を上げる効果があると考えることができます。
ちなみに勝率を敗率に置き換えると、均一化によって5敗(全敗)の確率を上げているということにもなりますね。期待勝利数が不変の中で5勝確率が上がっているのは、同時に5敗確率も上がっているためです。
つまり5-0と0-5の確率が上がり、3-2や2-3といった部分の確率が下がる。ある種振れ幅を大きくするような戦術であると考えられます。
逆に考えると、例えば捨て試合を作ったり相手の強さの逆順で当てるといった采配は、勝率の均一化とは逆の作用をもたらします。結果3-2や2-3の確率を上げる戦術であると考えることができます。
以上のことから、思い切って5勝を狙いたい時には強い順にあてる。手堅く順位を維持したいときは逆順や捨て試合、といった戦略をとっていくのもありな気がしますね。

ここまでの話はそう考えられるというだけの話で、特定の戦術が絶対に良い悪いと言っているわけではないですね。結局リーグについてはよくわからないことが多すぎます。勝率だって、ある地点から急激に伸びる点があるのかもしれません。そういった部分を全て把握しようとするのは。。。無謀に近いかも。そういったのもあって、采配は結果を出している猛者の方のやり方を参考にするのが早いと思います。ただ、その猛者の方々は頂点を目指して戦われていた方々ばかりです。その戦術が自分の目標順位とマッチしているのかは、少し考えてみてもいいのかもしれません。

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