2022年2月23日 水いらずライブ@タイムドーム明石を観て思ったこと。

今日は水入らずのライブを観にいった。自分にとてとてもとても有意義なライブだったので、日記風に書いておく。

そもそもは去年聞いた「su-mu」とゆう曲がとてもよかった。
ひとことでいうと、とにかくこんなの聴いたことない。斬新すぎる。工夫を凝らしすぎて神。というものだった。だが、なぜそうなのか、理由はあの時は私そんなに深く追求してなかった。

今日、ライブを聴いて、一曲目からほんとに驚いた。音楽的なクリシェとゆうか、聞いたことあるような表現、おきまりの演奏方法を、意図的に、徹底的に、排除してある楽曲なのである。それまで正直、ちょっと凝り性な若いひとたち、くらいに思っていたのだが、ライブを聞いて、こりゃタダモノではない。どうゆうこと?と思った。

ライブ前に、なんか説明の書いた紙が配られていたのだが、すぐライブが始まったので、あまり読む時間なく、終わってから読んだら、深く納得のいく内容だった。

小泉文夫、加藤周一、細野晴臣、など、私が80年代に同世代と共通項にしていたひとの名前が出て来たり、「南インドの口でやるリズム『コナッコル』をリファレンスにしてYouTubeでリズムの取り方を見ながら作っていった」とかゆうくだりを読んで、自分達があの時代にやっていたことは断絶せずここに生きているのか、と感動すら覚えた。

私は80年代に、竹田賢一さんの Vedda Music Workshop とか、変拍子チェンバーロックのラクリモーザとかに参加して、音楽の創造性とか自由とか前衛とか革命とか反社会性とか非社会性とか脱西洋とか反グローバリズムとかを沼の鯰のように考え続けて生きていたが、長生きしてよかった。もういつ死んでも悔いはない。くらいに心強く思った。ありがとう。

この説明の紙は、ぜひ多くの音楽をやる人々に読んでもらいたいので、できればnote かなんかで Web にもあげてほしい。だけど、最初に読んだ媒体が紙に印刷されてたってことも、ものすごく気に入った。電気で光ってる文字って、やっぱり体にあまり入ってこない気がする。単に情報として上滑りに流れていくってゆうか。紙に印刷されてることで、何か、言葉の体温を感じながら読むことができた。

で、最後の曲だけ、わざとだと思うけど、いわゆる伝統的?なポップ、ロックの演奏方法だった。ふつーのも弾けるんや。偉っ!(私出来ないので)

異次元に迷い込んだみたいな曲が続いた後で、普通の曲聞いたら、なんかデトックスの後の美味しいご飯みたく新鮮で、それもすごくよかった!

あと、桜井氏のKORG MS2000が、中盤の曲でシンセサイザーらしいかっこいい音でガーッて鳴った時、紀元前から未来までの音楽の歴史が俯瞰できた気がした!

どんな時代であっても、しっかり考えて生きる。棲んでるところにちゃんと住む。それさえやってればだいじょぶだ。励まされた。いい日だった。

CD買ったしもちろんすごくよかったけど、まずはみんな聴いてみてくれたらいいと思う。

小山景子

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