ナツコ 沖縄密貿易の女王 奥野修司著 文藝春秋
戦後のどさくさの時期に 台湾 香港 場合によっては朝鮮半島 関西を股にかけた 密貿易の女王の物語 この時期の密貿易話の本としても そこに飛び込んだ女性の話としても 類書があまりないので まさに必読
タイトルだけ読むと ちょっとどぎついですが オキナワコトバの雰囲気がわかれば またちょっとちがう意味合いを感じる人もいれば 日本国内にある 沖縄人街が当時 どういう役割をもっていたかも類推できそうです そしてコリアンタウンも 朝鮮との戦後どさくさの 日本人も関係した貿易や人のやりとりも それに同じかと
アメリカの軍事物資が闇に流れる過程が興味深いものですが これ いまでも中東で同じようなことがおきているはずで なんだか複雑な気分にさせられます そしてそれを生き抜いてきた人たちの世代の子や孫の世代が 好むと好まざるにかかわらず 基地闘争の最前線にいるということは ヤマトからみる以上にたぶん複雑なことなんでしょう
そしてその密貿易のルートにスパイや軍人の運搬 場合によっては共産党員の輸送というか 後々の人民艦隊につながるところもあるかと 文庫本はまた追加エピソードもでていて 興味を引かれたら ぜひ 読んでいただきたい
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