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トブタメニ。

少しずつ、平穏な日々に戻していきたいと思う。
空白に、どんな自由を詰めていくか。
暮らしと、うたと、珈琲と、
そして少しだけ、手付かずの空白を、そのまま。

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このnoteでも、3度目になる。
今年もこの報せができて、よかった。

12月7日、8日に行われる「ソラマチアカペラストリート(SAS)」に、suisaiで出演する。

今回、suisaiは8日の18:20〜18:30、
イベントの最後、Final Stageの中でも、最終の演奏順で歌う機会を頂いた。
とても嬉しく、また光栄なことだ。
背筋が伸び、身が引き締まる思いがする。

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まなざしが空をつくる。
と、予てから言葉にしてきた。
一過性の高い塔は、俯きがちな僕等の視線を空に引き上げる。

平滑なfaçadeは正しく光を弾き返し、絶えず流れる雲を映し出す。
風景の有りようは、不変を命じられた都市の機構と機能を通して把握される。
そしていつしか風景それ自体すらも、透明なシステムを介してある種の安定性を担保され、届く。
視ようとしなければ、僕等人間さえも、都市のScapeの一部に埋め込まれる。

そう、視ようとしなければ。
だからこそその日は、高く高く、声を飛ばしたい。
まなざしが、感じようとする身体とこころごと、空に近付くから。

映るものに映し出され。
映し出すものに映り。
そのどちらも、瞳に映り。

瞳の光は、何処かに映し出されるだろうか。
沁み込んでいくものは、果たしてあるか。
映し出されるうつくしさを知覚するとき、
実は、もう僕等はうつくしさの中に居たりして。

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大規模なアカペライベントとしては、今年最後、と捉える人も多いだろう。
少なくともsuisaiにとっては、SASが今年の締め括りの舞台となる。

本当に色々なことがあった。
思い悩む、実らぬ日々、苦しみも、あった。
それでも、次第に種が育ち、実を結び、広がり、誰かのこころに、
それも、歌い続けなければ、つくり続けなければ出会えなかったひとのこころに、届いた。
そう思える瞬間が、次第次第に増えていった。
こころが色を放つのを、却って、見せてもらったから。

そんな一年、幸いにも、そんな手応えを感じることができた一年の締め括りに、
このSASの、空のふもとの舞台で歌えることを、本当に楽しみにしている。

メンバーには、本当に感謝の言葉もない。
自分だけが遠く拠点から離れているにもかかわらず、いつも居場所を残しながら、その時その時に5人で出来ることを探り、実践し続けてくれている。
suisaiはいま、間違いなく、自分にとっての確かな希望だ。彼等と共に歌い続けられることを、本当に幸せに、そして誇りに思う。

この舞台を目指して、全国から多数の応募がある。
届かず、見上げた悔しさの色も、この空にはきっと溶け出ているのだろう。

だからこそ。
あの舞台で伝えたいこと。

見上げるまなざしが、空をつくる。
そして、
誰にとっても、空はいつも、飛ぶための空だ。
もっと高く遠く、飛ぶための、空だ。

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今年の終りに、感謝を。
抱えきれるだけの万感を。
そして、来る年に、もっと高く遠く飛ぶために。
suisaiも、飛ぶから。
その約束を、ここでいっしょに。

12/8、空のふもとで待っています。
皆んなで、空を見上げよう。

トブタメニ。

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