ココカラビヨリ vol.10

「 」

彼を説くのに言葉は要らない。

profile.
髙橋 空雅(たかはし くうが)
北九州市立大学地域創生学群
地域創生学類4年 休学中
鹿児島県出身。鹿児島の学生同士をつなげるイベント企画や、全国の学生を取材するブログなどに取り組む。ココカラカイギの言い出しっぺ 兼 統括。

以下、
聞き手:み(みさと)
話し手:く(くうが)
とする。

く:なんか恥ずいね、これ。
み:ふふ。よろしくお願いします。
く:お願いします~。

み:“鹿児島をワクワクさせたい”。ココカラカイギの根っこのところでもあり、空雅くんの大事にしている想いでもあると思う。どうして鹿児島にこだわるんだろう。

く:地図上から地元が消えちゃったらどうする?
きっとみんなあるんだよね、地元が無くなるの
は嫌だって気持ち。地元に帰ったときにひとがいないなんて寂しい。でもこの人口減少社会だから、どんどんひとは減っていく。

“鹿児島をワクワクさせたい”
学生だからやらないみたいなのは違くって、今そう思ってるんだから、今しなくちゃ。この想いが一生、もっというと来年の今頃に続いているかなんて分からないじゃん。

今出来ることがあるから、やる。
逆に言うと、やらない理由が分からない。ある意味で使命みたいなもののひとつなのかなって。

み:出来ることがあるから、やる。自然なことだね。

く:そうそう。バイト先で生ビールを頼まれたから、生ビールを注ぐ。それくらいのレベル感。

み:休学に学生団体の立ち上げ。イベント企画に運営。なんだかいわゆる“意識高い系”みたいだ。

く:こういう活動をしていると、確かにキラキラしているように見られがち。
だけど、何かやってるのとやってないのとではそんなに違いはないなあと思っていて。

時間の使い方は人それぞれ。何をしていていても肩書きは大学生な訳で。

み:ふむふむ。空雅くんの時間の使い方から、何か得たものはあったのかしら。

く:色んな生き方、在り方を知れたのはいいなあと。あるあるだけど、やっぱりひとだよね、の部分。

保育園の園長に会って、保育園の在り方を知る。
商店街の色々をしていると、魚屋さんや金屋さん、フルーツ屋さんに出会う。そんなおじちゃんたちから、いろんな物事の在り方を知る。
(知ることで)生きる選択肢が増えるなあって。

み:在り方かあ。休学して半年。空雅くんの在りたい姿、ちょっぴりヒントは見つかった?

く:やればやるほど、自信って無くなるよね。まだまだだなあ、って
でも、やっぱり何かを企てるのにずっと携わっていたいなあと思ったし、それってすげえ楽しい。

性格上なのか、言い出しっぺになりがちで。
ひとの前に立つみたいなその位置は嫌いじゃないんだよね。
でも俺は俺は隣の芝が青く見えるタイプだから。コーヒー屋さんの店長をするより、コーヒー屋さんにレストランにゲストハウスにって、経営者のほうがいいな。

ひとつのこと(を取り仕切る)より、色んなことをつくるひとでいたいなあと。やりたいことはいっぱいあるからね。

み:みんなの前に立つことは嫌いじゃないと言っているけれど、この先も先頭がいいのかしら。

く:もう(立つところは)そこじゃなくてもいいなとも思う。
ココカラカイギにおいても、3月半ばまでは一番前で走っていたけど、ぶっちゃけ最近は俺が前に立たなくても成り立つ。何もしなくても回るようになっていて。

言い出しっぺだから前に立ちがちなんだけど、そこ以外にも立てるようになりたいなあ。

み:それはどうしてかな。

俺は、そのチームの動きに勢いをつけるのが得意だと自負していて。
でもそれって一番前じゃないといけない必要なんてないし、どこのポジションでも出来ること。

それなら、自分の一番得意なものを生かすための場所を増やしたい。どこに立っても最大限に発揮できるようになれたらいいなって。

み:そんな空雅くんから生まれたココカラカイギ。自身が成長について教えて欲しいな。

く:言っていい?言っていい?言っていい?
俺が誰よりも成長したから!

み:ふふ。

く:まずひとつは、自分が一番パフォーマンスがいい状態があって、それを維持するためにはというところがはっきり分かった。どれだけ自分で自分のテンションを上げられるかってこともね。

そして、組織づくりの大切さも分かったなあ。ココカラカイギって、もはやひとつのコミュニティとして走り出している感じはしていて。運営も、参加者も、応援してくれているひとたちもその輪の中にいる。

そんな中で運営を捉えた時に、どういうプロジェクトにしたいかはしっかり考えたけど、どういう組織にしたいかは考えられてなかったなあって。そこも大事なんだなあって。

み:さて。最後になるけれど、ココカラカイギの今後の展望を聞かせて欲しいな。

く:展望は持ってないかな。ココカラカイギって、俺が産み落としたようなもの。でも、その先はみんなの意志に託そうかなって思ってる。

俺が思い浮かぶもの以上に選択肢は沢山あっていいし、在り方も色々あると思うから。

正直言うと、(当日)やってみなくちゃわからないもの。その後は、みんなの感じ方に任せようと思います。

み:在り方を託すこと。それは自分はどう在りたいかを常に模索し期待している空雅くんだからこそ出来ること。身を委ねながらも、みんなが個を大事に出来ている所以はきっとここだなあ。どうもありがとう。

く:ありがとう。



以下、あとがき。

自信満々、余裕綽々に見える空雅くん。
彼の嫉妬心について触れてみた。

み:嫉妬したりすることってある?

く:めっちゃあるよ。一番最近で言うと、ちょすの書いた*里桜の記事に嫉妬したかな。

彼の記事を終いに、ひとまずここで筆を置く。
そんなわたしへ 予期せぬ彼からの贈り物。

喜びが筆へと伝うばかりに文字が揺れる。
それが起こり得ない活字に、こっそり感謝したお話。

writer みさと

*ココカラビヨリ vol.1
「 おせっかいしたいんです、わたし 」




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