ココカラビヨリ vol.5
「 わたしのルーツ 」
ルーツを探す、旅支度を。
profile.
森下 彩絵(もりした さえ)
鹿児島大学法文学部人文学科4年
屋久島出身。学生の県内就職率向上を目指す「KAGOラボ」代表を務めながら、企業のインターンシップなどに取り組む。ココカラカイギでは、営業班担当。
以下、
聞き手:み(みさと)
話し手:さ(さえ)
とする。
・
さ:みんなみたいに話せるかな…。
み:大丈夫大丈夫。よろしくお願いします。
さ:よろしくお願いします。
み:まずはココカラカイギに入ったきっかけを聞こうかな。就活を控えるさえちゃんとって、大きな決断だよね。
さ:就活のことも考えました。
でもわたし、直感を大事にしていて。
頭で考える前に、
“空雅さんいるし、面白そうだし、やるか。”
って。
がっつり就活が始まる3月までと決めて加わりました。
み:気づけば4月だ。
さ:(みんなが本気だった中で)ここで線を引きますっていうのが出来なかったのもあるけれど、それ以上にわたし自身がメンバーのことを切り離せなかった。
わたしはメンバーの中で一番携わっている時間は少ないのかもしれない。けれど、いつ帰ってきても待っていてくれるみんながいる。
いつの間にか、わたしにとってココカラカイギは切り離せないものになっていたんです。
だからかな。3月の就活で苦しんだ時期でも、「 線を引きます 」だなんて言えなかったし、言わなかった。
み:そんなさえちゃんにとってのココカラカイギ。営業班を選択した理由は?
さ:自分が大学生活が残り一年で終わるとなったときに何をやっていないかなと考えて。企業さんにお金を頂きに行くということはしていないなあという理由で、営業班を選びました。
み:やったことがないことの方が世の中には多いはず。やらない選択がある一方でわざわざ選んだのってどうして?
さ:挑戦家なのかな。営業ってきっと苦しいのも分かっていたし、実際行ってみると苦しかった。人前で話すことがどうしても苦手だった。やっぱり営業は向いてないなあって。
嫌だったら選ばなければいいのに、でも選んじゃう。
最近気付いたんです。
わたしは可能性を広げ続けたいんだなあって。
色んな顔がある自分になりたいんだなあって。
今こうやって挑戦を続けているのは、そういう自分に期待しているからかな。
み:自分に期待できるって幸せなことだね。
期待と言えば、ココカラカイギに期待していることってあるのかな。
さ:こういう活動をしていると、“意識高い”って括られちゃうことが多くって。
でも、ココカラカイギのコンセプトである“いきするように、本気で向き合う”って言葉もあるように、みんなする機会がないだけで、機会さえあれば出来ること。
必要なことだと思うんだよなあ。
“きっかけ” “機会をつくる”
わたしの中で大きなキーワード。
いろんなひとがいて、いろんな働き方があって、いろんな生き方があって。
あなたはこの選択肢の中から選んでいいんだよって。
(示した上で)あとは選ぶだけだよって。
世界が広がるはきっかけが、ココカラカイギであったら嬉しいなあと期待しています。
み:さて。ココカラカイギ、楽しいことばっかりじゃなかったと思う。しんどかった経験ってあるのかな。
さ:一番嫌だった記憶は自分にとって必要か。
という問があって。
わたしは最初、(自身の経験を踏まえて)絶対要らないなあと思っていて。
その一方で、メンバーのひとりであるあいりんの、“それもそのひとを形作っているものだから必要だ”という価値観をどうしても受け入れられなくって。
わたしとあいりんは元々感性が近いのもあって、そこは違うんだとショックで。
でも、プレのときにわたしを深ぼってもらったとき、(あいりんの言う)必要という意味が分かった。
自分の今の行動や想いは、わたしの嫌な記憶から来ているんだなあって。
今につながる、わたしのルーツだなあって。
わたしは切り離したいものだったけれど、切り離せないものでした。
み:切り離せない。ココカラカイギのメンバーと一緒だね。
さ:大切なひとたちも、嫌な記憶も、全部自分なんだって。そう気付けたのは大きな収穫です。
わたしにとってあいりんの価値観を受け止めきれなかったことは、ココカラカイギをやって良かったなあと思える大事な出来事のひとつ。
心の中で、あいりん ごめんとも思ってます。
み:そこから言えることって?
さ:(誰かの価値観が)自分の価値観と違うことはある。最初は受け入れられなくっても、どこかで すとん、と落ちる。そんな時が来る。だからその場で跳ね返さずとりあえず受けとめようとすることって大事です。
わたしの場合、大好きなあいりんの価値観だから、心の底では分かりたいなあと思う自分もいたのかも。
み:自分も相手も大事にしようとするさえちゃん。その内側の動きに触れられて嬉しいな。
ありがとうございました。
さ:ありがとうございました。
・
・
・
以下、あとがき。
「 わたし、ぽんこつなんです。」
が口癖の彼女。
そんな彼女の奥からちらりと見えた別の顔。
~
さ:たしかにわたしはぽんこつ。でもやるときはやるわたしもいる。
わたしの中には色んなわたしがいて、(どんな自分も)全部好きなんです。
ぜんぶまるごと受けとめる。
ぜんぶまるごと愛してあげる。
彼女がひとに愛される力が一際強い理由は
きっとこれかなあ、と納得したお話。
writer みさと
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