ココカラビヨリ vol.2
「 ひとつひとつ、丁寧に丁寧に。 」
1時間53分の取材の中で、何度も何度も出てきた言葉。彼女の中にゆるやかに流れるそれの、在処(ありか)を突きとめる。
profile.
髙橋 愛梨(たかはし あいり)
鹿児島純心女子大学国際人間学部こども学科4年。
保育の知識や自身が持つ感性を活かして、イベントでの助産院の想いを伝えるお手伝いや、ポップアップカードを作り届けるワークショップを開くなど、様々な活動に取り組んでいる。ココカラカイギでは、広報担当。
以下、
聞き手:み(みさと)
話し手:あ(あいり)
とする。
・
み:それでは、お願いします~。
あ:お願いします。
み:まずはじめに、運営に加わるまでの経緯を教えてください。
あ:メンバー唯一の立候補。“若者会議”という言葉にずっと引っかかるものがあって、とりあえず話を聞いてみて。そこからはシンプルに、胸がときめいたので(加わりました)。
み:愛梨ちゃんにとって、胸のときめきや好奇心みたいなものが、何をするにも大事な決め手なのかな。
あ:もちろんそれもあるけれど、今は選択を大事にしています。行く、行かない、の“行かない(選ばない)”という選択肢も大事にしたいなあと。
それは、何でもかんでも目の前にあるものを選んでいたら、本当に大事にしたいものも出来なくなるなあと気付いたから。本当に必要なものを、ひとつひとつ、丁寧に丁寧に手に取りたいなあって。
み:自身の経験で、本当に大事にしたいものを大事に出来ないことがあったのかしら?
あ:ありました。同じ時期に、ふたつの大事にしたいものが重なってしまった時があって。結果、リーダーをしている方にどうしても比重がいっちゃって、もう片方が大事に出来なくって。
わたしって、そんなにキャパシティ広くないなあってそのとき気付いたんです。
ひとつひとつ、大事にしよう。沢山のものをまとめては大事に出来ない。それならば手の届く範囲でやってみよう。
今はそれがココカラカイギ。
苦なくひとつに力を注げていること、ちゃんと大事に出来ていることが心地良いです。
み:そんなココカラカイギで、愛梨ちゃんはどんな役割をしているのかな。
あ:う~ん。違和感察知係みたいなものかな。
わたし、綻び(ほころび)を見つけるのが上手なんです。
綻びが積み重なっていったら、きっとびりびりと破けてしまう。だから、小さなそれに丁寧に丁寧に向き合いたい。自分の違和感も、誰かの違和感も、絶対見逃したくない。わたし、頑固だから。
「 ちょっと立ち止まろうよ 」って言うの。
み:立ち止まることによって、どんな当日を迎えられるだろう。
あ:密度がぎゅぎゅっとなる感じ。
み:例えるならば、ミサンガを編む感じかな。
あ:うんうん、そんな感じ。
それでいうと、(当日の出来上がりが)完全に綺麗なものじゃなくてもいいなあと思っていて。
でも、ここは大事にしたいよね、というところは丁寧に丁寧に編んでいきたいし、それが誰かの想いを置き去りにしないということだと思う。
そして、わたしたちメンバーの誰かが感じた違和感は、当日参加してくれる誰かも感じるものかもしれないものだと思うと、丁寧に編んでいくことって、メンバーも大事にしつつ、当日を共にする参加者も大事にすることなのかなあって。
み:さて。ここまで聞いていると、愛梨ちゃんの“ひとを大事にしたい”という想いがひしひしと伝わってくるのだけれど、あなたにとってのひとを大事にすることってどういうことかな。
あ:せめて自分が隣に居られるひとは、居心地良くて、幸せであってほしいんです。わたしは、そのひとの想いを引き出すとか、そのひとに対して上手いことを言えるわけではない。何が得意って訳ではないけれど、大事にしたいという想いはある。
そのひとが必要とするときに、ただ隣に居てあげること。存在をそのひとに捧げること。
それがわたしなりのひとを大事にする方法だなあと。
み:大事にする方法は人それぞれ。ちゃんと自分の言葉に出来ていることは、素敵なことだね。
あ:喋ってみたら、意外と出てきた出てきた…!みたいな感覚で。
最近は、言葉にすることを躊躇しなくなってきたんです。以前は、上手く言わなくちゃっていうのもあったし、そもそも自分の想いに気付けず言葉に出来ないこともあって。変わったなあ、世界が広がったなあと感じます。
一方で、相変わらず人見知りは激しいし、コミュニケーションは苦手だし、頑固だし。変わらないわたしもいます。ふふ。
み:誰かのために、じっくりと、たっぷりと、丁寧に愛を注げる愛梨ちゃん。その手で編んだ先に生まれるものに、大きな期待を託したいな。長丁場、ありがとうございました。
あ:ありがとうございました。
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以下、あとがき。
マイナスなエネルギーをプラスに変換するのが上手な彼女。それがありありと目に見える瞬間を切り取ってみる。
~
み:愛梨ちゃんから見た髙橋愛梨って、どういう人間かしら。
あ:わたし、自分のこととなると本当に適当で。何事もめんどくさくって。でも、そこに“誰かのために”が加わった瞬間、本気になれるし頑張れる。
つまりはひとに生かされている人間なんです、わたしって。
そんな彼女に生かされている人間がたくさん存在することは、彼女が自分で気付くまでこっそり黙っておこうと決めたお話。
writer みさと
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