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「障害」と漢字表記に統一しています

世の中的には、「障害」の文字を「障がい」と書かれることも多いですが、GATE-Cでは「障害」と漢字表記に統一しています。

活動当初は「障がい」

実は、活動当初は「害」という漢字に負の印象があるという見解をお聞きしていたので、「障がい」と平仮名表記にしていました。学生当事者の気持ちに配慮し、ネガティブな言葉は使用しない方が良いと考えたからです。

当然、学生当事者も賛同・共感してくれると思っていました。しかし、学生当事者7人とオンラインで会話していた時、「障害と障がい、どちらの方が良い?」と聞いてみたら、少しの沈黙の後、驚きの返答がありました。

『どちらでも良い』

1人の学生が『どちらでも良いし、そんなに気にしていない』と言いました。すると、他の6名もほぼ同じ意見のようで『強いて言うなら、平仮名の方が良い気もするけど、漢字だから嫌だということはない』といった程度の意見でした。

「え、そんな感じなの・・」と拍子抜けする私に、更に学生が重ねて言いました。

『平仮名にしたくらいで、気遣っている感を出す方がイラつく』

極端なことを言う学生もいるなと思いましたが、おとなしめ学生も含めて、これには、学生当事者みんなが同意している様子。

この「認識のズレ」を多くの人にもお伝えしたいと思い、「イラつく」と言った学生当事者本人に書いていてもらった記事がこちらです。
コラム:障害の「害」をひらがなで書かないで

一方で、障害のあるお子様を持つ保護者の方から「なぜ、害を漢字で書くのか」「とても悲しい気持ちになった」とご意見をいただいたこともありました。保護者の方がそのように感じるとは予想もしていなかったので申し訳ないと思いましたが、このことをきっかけに、改めて考えたことがあります。
(ご意見をいただいた保護者の方には、上記のコラムをご共有したところ、「当事者の気持ちを知ることができて良かった」とご理解いただけました)

その気遣い(配慮)は誰のためか

世の中的には平仮名表記としていることも多い。
当事者はさほど気にしていない。気遣っている感を不快に思う学生もいる。
障害のあるお子様を持つ保護者は平仮名表記を望ましいと考えている。

障害者支援に関わられている方はたくさんいますし、私なんかよりずっとずっと以前から想いを持って取り組まれている方がたくさんいます。想いを持っているからこそ、いろいろな意見があるのは、当然と言えば当然。

唯一の絶対的は正解がある訳ではないので、自分たちで決めるしかない。改めて考えた結果、「障害のある学生のための『GATE-C』」とは、「障害のある学生」を起点とした「障害のある学生」の視点を大事にするサービスでありたいので、学生当事者が必ずしも望んでいないことを「気遣い(配慮)をしていますよ」とするのは違うと考えました。

そして、GATE-Cでは「障害」と漢字表記に統一することに決めました。


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