繁栄を望むものに必要不可欠な要素とは何か?
それは行動(アクション)である。
積極的であろうが、消極的であろうが、何かしらのアクションを起こすこと。
たとえそれが小さな”行動”であったとしても、最終的にどのような波が
起きるかはわからないものだ。
人生で多くを得るものと、得られぬものとの違いは、小さな行動を起こせるか起こせないか、案外そんなところで決まってしまうのである。
だが人は皆、意外な点にその差を求めたがる。
例えば、特殊な潜在能力を持っているかどうかなどという、スペックの差だ。
人とは違う能力を持っていなければ、抜きん出ることが出来ないと思っている。
狭い領域で見れば、確かにそれも間違いではない。
走るのが最も早いものだけが、栄誉と財を得られるというシステムならば、
あなたにその権利は無いかもしれぬ。
この世は、強いもの、賢いものだけが生き残れる世界であり、中でも特別な才能を持った人々にのみ、神の栄光が与えられるのだろうか。
そういう現実しか見ていないのなら、あなたの領域はとても狭いものになっていると自覚せねばならないだろう。
物事は、縦横斜め以外にも、スライドさせて見る視点が必要だ。
そうすると、今まで見えなかった、ほんの僅かな”隙間”が見つかることがある。
あなたが自らを凡人だと侮っているなら、それは大きな間違いだ。
その小さな”隙間”を見つけられるのは、たいがいの場合、ごく普通と目される類いの人々なのである。
偉大な発明、後世に残る芸術、それらは皆、物事を本来あるべき視点からほんの少しずらしたことによって、見えた”隙間”だとも言える。
だからこそ、唯一無二の存在となったのだ。
限りなく似ていても、僅かに何かが違う。
それがオリジナルというもの。
あなたが行動を起こせぬ一つの原因として、オリジナルを見つけられないことがあげられると思う。
何をしても、何を見つけても、既にそれは誰かがやっている
誰かが見つけたものであり、自分のものではないと思っているのだ。
しかし全ての物事には、必ず”隙間”が存在している。
始めは誰かのまねごとであってもいい。
とにかくアクションを起こすことだ。
あなたの起こしたほんの僅かな行動は、やがて小さな隙間を見つけるだろう。
それがこの世界にどんな大波を起こすかは、神のみぞ知るところだが、
この天を指し示す石は告げる。
頂点を目指すものも、幸福や繁栄を求めるものも、
はじめの小さな一歩を踏み出さねば、何も始まらないのだと。