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【賢人の知恵】アムリタ・ヘリオドールペンダント

人生において、楽しい時間というものは、とかく長くは続かない。
しかし長くはないからこそ、尊く、価値あるものとなるのだ。

それは一匙の甘露にも似て、過ぎればその価値を失い、毒となるだろう。
だができることならば、その甘美な時間を少しでも長く愉しみたいものである。

人間の脳というのは、今も神秘に満ちており、謎が多いものだが、快楽を感じる場合と、苦痛などのストレスを感じる場合とでは、体感速度が違うのである。

そこに何が生じるのかは分からない。
だが確実に、速度が違うのである。

人間の感情としては、快楽を長く持続し、苦痛は即終わらせたいと願うものだ。

しかし実際には、たとえ同じ時間の苦痛と快楽を与えられたとしても、苦痛の方がはるかに長く感じるものである。

こう考えれば、多少は分かりやすいかもしれない。
腹を空かせた貴方の前に、旨い食べ物と、苦い食べ物があったとしよう。
どちらか一つだけを食べることは許されず、両方を同じだけ食べなければならない。

もしくは、どちらも食べないという選択肢もあるが、とにかく貴方は腹が空いているため、食べる選択肢を取らざるを得ない。

こんな時、あなたなら、どのような食べ方をするであろうか?
まず旨いものをたらふく食い、その後に苦いものを同じだけ食べるだろうか?

逆に、苦いものを食べておいてから、ゆっくりと旨いものを味わうか?
それとも両方を交互に、少しづつ食べるだろうか?

様々な選択肢があろうとは思うが、万人に言えることは、旨いものは喉通りが良いが、苦いものは何とも喉通りが悪く、早く苦痛を終わらせたいとは思っても、なかなか一度には飲み込めないことである。

故に少しづつ、なるべく苦さを感じぬように口に運び、味わう前に早急に飲み込む。時間はかかっても、苦痛をなるべく感じぬよう脳を騙すのが人間だ。

だが旨いものとなるとそうはいかない。
噛み締める至福の時間を長引かせようと努力しても、すぐに喉を通過してしまう。そして気付けば、すぐまた次を口へと運んでしまうのだ。

そうした苦痛回避と快楽欲求の強さが、人の根底に眠っている限り、快楽と苦痛の体感速度の違いは、生じ続けるだろう。

太古の昔より、麻薬に溺れる人々は皆、この苦しみに耐えかねて、永遠に続く快楽を求めた。その後の地獄を思いもせずに。

賢者ほど、苦いものは少しづつ食し、甘いものも少しづつ食すものだ。

甘いものをより甘く感じさせるために、苦さ辛さが存在するのだから、人生に大きな波はなるべく作らず、匙加減を上手にして、うまく生きる知恵を磨くことだ。

この石は、生きるのに少々不器用なあなたに向いている。

つい匙加減を間違えて、あらぬ方向へと行ってしまいそうになるあなたは、いつもあっという間に過ぎ去ってしまう、幸福な時を惜しんでいる。

その時が少しでも長く感じられるよう、この美しい、賢人の知恵を贈ろう。

アムリタ・ヘリオドールペンダント

yumiko ino
夏に相応しい、爽やか色の美しいペンダントヘッドです。もちろん天然のカラーなのでとても上品です。日本人の肌にもよく馴染むのではないでしょうか。アムリタというのは、サンスクリット語なのですが、インド神話において神々のものとされた不老不死の飲料のことです。古代中国では、時の王が高徳であれば、天から甘い雨が降ったと言われ、これを甘露と呼び、やはりこれを飲むと不老不死が得られると言われていました。同じくギリシャ神話では、ネクターやネクタルと呼ばれる飲料がこれに相当します。

いずれも蜜のように甘く、この上なく甘美な飲み物であったことが想像されます。そしてこれを飲んだ者は不老不死を得るという。つまりこういった神話が世界のあちこちに残っているのは、世界中の誰もが、永遠に続く幸福を求めていた証に違いないと思いまsす。ことに、栄耀栄華を極めた人々なら尚更それを痛感したと思います。至福の時が長くは続かないことを知っていたからこそ、それを強く願い、この世のどこかにそんな飲み物があるのを信じたのかもしれません。

楽しい時間はあっという間、と言いますが、それは脳が感じる体感速度が早いから。我々は嫌なことはパッパと片付けようなんて思ってますが、実際は嫌なことほどゆっくりと感じてしまいます。でもそれもまた、苦痛を和らげるために取る、脳の働きなのでしょう。しかしこれを制御することは、なかなかできるものではありません。ドーパミンやらエンドルフィンやらを、意識的に調節するようなものですから。しかし、感情を抑制することは可能なはずです。淋しさや不幸を感じやすい方は、同時に、ほんの少しの歓びや幸福でさえも、大きく感じ取れる、いわゆる感情豊かな人でもあります。でも言い方を変えれば、浮き沈みの激しい、躁鬱とはいかないまでも、感情の起伏が激しい方、ということにもなります。もちろんそれが悪いという訳ではないのですが、こういう方は不幸の体感時間の方が、より長く感じられるので、”なんか自分っていつも不幸”という心境になりがちです。

そこまでは思わなくても、誰だって、この幸福がいつまでも続いて欲しい…
または、この苦痛が早く終わって欲しい…、と思うのは、世の常ですよね。
これはそんな、人生をなかなかフラットに生きられない、不器用さんの胸を飾るのにピッタリな、幸せ色の石。そしてとても強い石です。この石を身に付けているだけで、誰よりも強運な人に見えるほど、その強いオーラで全身を包み込んでくれるはずです。

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