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せん妄

皆様は、『せん妄』と言う精神症状を聞いたことがありますか。

『せん妄』は高齢者だけの問題ではなく、脱水や内服薬の影響で、だれにでも起こりうる精神症状です。

症状としては、突然暴れだす・意味不明なことを口走る・妄想・幻覚・幻聴・攻撃的になる…などがあります。

これらの症状が、自宅で見られて家族が気づけるか、あるいは病院や施設で見られて医療従事者や介護者らが気づけるかがポイントになると思われます。

病院に入院中でもナースが水分促しをしなかったためにいつの間にか脱水になり、若い方が急に暴れだした…こういうこともあるので食事の摂取量の他に水分摂取量もきちんとチェックした方が良いですよね。

『せん妄』についての説明はこちら↓

『せん妄』を起こしやすくする内服薬についても書かれた書籍は、こちら↓

『認知症 医療の限界、ケアの可能性』上野秀樹(精神科医)著 MCメディカ出版

以下は、96ページの抜粋です。

【せん妄を起こすことがある薬剤】

H2ブロッカー:シメチジン ファモチジン ラニチジンなど

抗パーキンソン病薬:レボドバ アマンタジン カベルゴリンなど

抗生物質:クラリスロマイシン ゲンタマイシン セファゾリンなど

解熱鎮痛消炎薬:アスピリン イブプロフェン ナプロキセンなど

ステロイド剤:コルチゾン プレドニゾロンなど

抗がん剤:メトトレキサート カルモフール プロカルバジンなど

抗ウイルス薬:アシクロビル オセルタミビル リバビリンなど

以下は商品名で書きました。

抗不安薬:デパス ワイパックス レキソタン セルシンなど

睡眠導入剤:ハルシオン マイスリー デパス レンドルミン サイレースなど

と言うことで、精神科以外の病棟や施設に入院されている方や、在宅で療養中の方々にも『せん妄』と言う精神症状は見られます。

これらの薬を処方している医師が、きちんと『せん妄』の所見をカルテに記載しているといいのですが。また、在宅で療養されている方々の介護者(家族など)の話を、医師が毎回きちんと聞いてくれていると良いのですが。

これを弁護士を含む法曹界がきちんと勉強してくれれば、医療訴訟も減るかもしれませんね。

まあ、逆も然りですが。

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