「壺魔人」のカルテ (クソカード医学会用資料1)
まえがき
先日、あまくだりさん主催のクソカード医学会に参加させていただき、壺魔人の治療法を発表の機会を得ました。
https://www.youtube.com/watch?v=NzwUPc6aufE
前半の事故があまりにひどく、デュエルとしては赤点以下の内容ではあったものの、治療法の発表という点では有意義であったと自負しています。
私はマスターデュエルからの復帰勢なため現在のカードプールに疎く、より的確な治療法はあるかもしれませんが、せっかくなので私の考えた治療についてメモ代わりに記録を残しておきたいと思います。後のクソカード医学の発展につながれば幸いです。
「壺魔人」のカルテFile2(クソカード医学会用資料22)
「壺魔人」のカルテFile3(クソカード医学会用資料50)
壺魔人について
ご存知の通り、原作での遊戯vsペガサス戦(一戦目)で初登場した由緒正しいカード。知名度もそれなりにあります。
……と思っていましたが、壺魔神と間違える人も多かった上に、そっちのほうが有名そうですね。悲しい。
患者の性能は以下の通り。(出典:遊戯王デュエルモンスターズデータベース)
うーん、ひどい。
「ドラゴン族封印の壺」の使用率自体がお察しな上、破壊する手段などいくらでもある。一応メリットにもなるドラゴン族を攻撃表示にする効果も別に「最終突撃命令」など他にも汎用性あるカードが多くある。なんとも使い勝手が悪い。
とはいえ壺魔人を使うには同時にその「ドラゴン族封印の壺」を使わざるを得ないので、患者その2であるその効果も一応確認しておきたい。
うーん、ひどい!
ドラゴン族しか守備表示にできないのでロックをかけるには「DNA改造手術」等が必須。それでもリンクモンスターにはもちろん意味がない。守備にするだけなら「レベル制限B地区」などのほうが使いやすいし。
そもそも種族変更を加味してもより効果的なロックを「バスター・ブレイダー」デッキではお手軽に実現可能であるので根本的な存在意義が問われているレベル。
記念すべき第一期のカードにして第二期ではもうほぼ引退していたようなカードたちなので、パワー不足は致し方ない。
ただ、わずかにその「バスター・ブレイダー」コンボにないメリットもある。一応。
「壺魔人」は「ドラゴン族封印の壺」を破壊でき、「ドラゴン族封印の壺」は「壺魔人」で破壊されるというメリット。
つまり、上記のカード群と比べ、「壺魔人」はロックの解除と表示形式の変更を同時に行えるのが唯一の優位点になる。
そこを活かせばなんとかなるのでは? と私は考えた。
相性のいいカード:ドラゴン族封印の壺
「壺魔人」を活かすにはまず封印の壺ロックを敷かなければどうにもならないので、「ドラゴン族封印の壺」の治療から入りたい。
・DNA改造手術
ご存知、すべての表側表示モンスターの種族を変更する罠カード。ドラゴン族封印の壺を使うなら実質必須。
・E・HERO ランパートガンナー
必須ではないものの守備ロックと相性がよく、素材のバーストレディは壺魔人と属性・レベルが共通。壺魔人は効果使用後の処理も考えないとなので、エクシーズを狙うならレベル揃えたほうが扱いやすくはある。実質患者その3。
どうにか改造手術と封印の壺を揃え、ランパートガンナーで殴りつつ時間を稼ぐ形。
相性のいいカード:壺魔人
ロックを自分で解除したらそのまま敵モンスターを一掃したいので、全体攻撃モンスターをぜひ使いたい。同時に効果使用後の「壺魔人」を処理できればさらによいので、EXデッキに入るモンスターがいい。ちなみに「壺魔人」は炎族なのでサーチがしづらい……。
・星杯の守護竜アルマドゥーク
全体攻撃可能。リンクモンスター×3で融合または自身の効果で特殊召喚可能。封印の壺ロックを避けてくるリンクモンスターをメタれる。普通のデッキであれば相手のリンクモンスターを超融合で処理したりするのが唯一の役割か。
・召喚獣プルガトリオ
全体攻撃可能な上に貫通効果持ち。貫通効果あるなら壺魔人で攻撃表示にする意味ないじゃん……とはなるものの、融合素材代用モンスターと壺魔人の組み合わせで融合できるし、相手が裏守備を並べた場合に輝く。アルマドゥーク要らなくなるが。
・ブルーアイズ・タイラント・ドラゴン
全体攻撃可能かつ罠カードの効果を受けない。壺魔人の効果を不発にされたり、そもそも引けなかった場合でも殴れる。打点も高い。素材も「ブルーアイズ+ドラゴン族」なので改造手術下ならお手軽に出せる。(ブルーアイズ+壺魔人でも!)
最適と言える人材だけど、マスターデュエルには未実装だった……。凡骨軸になったのはブルーアイズとこいつを当初は使うつもりだったから。
・ADチェンジャー
墓地に落として任意のタイミングで壺魔人を表にする。ロックに魔法・罠ゾーンを費やすので、重宝する。
デッキ構築
「ブルーアイズ・タイラント・ドラゴン」(とランパートガンナー)を使うつもりで凡骨融合を組み、タイラントが使えないと知って路線変更した形。
凡骨融合のギミックを残したまま何ができるかなと考えたところ、レベル3軸に統一すれば通常モンスターから「ドロドロゴン」が出しやすくなり融合の幅が生まれるし、エクシーズも狙える。
アルマドゥークにはリンク召喚が必要だし、それを連続で行うなら大量のモンスター展開のできるペンデュラム召喚も欲しい。
こうして融合召喚・S召喚・X召喚・P召喚・L召喚を通常モンスター軸に行う「3軸凡骨融合壺魔人」という狂気のデッキが生まれた。
実際のレシピは以下の通り。(医学会からさらにチューンナップしてるので内容は変わってます)
メインデッキ(54枚)
・E・HERO バーストレディ×3
・E・HERO クレイマン×2 ※レベル4
・チューン・ウォリアー×3
・ジェネクス・コントローラー×3
・ドラコニアの海竜騎兵×3
・召喚師ライズベルト×2
・イグナイト・マグナム×3
・イグナイト・イーグル×3
・星杯に選ばれし者×3
・ハロハロ×3
・ADチェンジャー×2
・壺魔人×2
・テラフォーミング×1
・フュージョン・ゲート×3
・凡骨の意地×3
・リロード×3
・手札断殺×3
・ドラゴン族封印の壺×3
・DNA改造手術×3
EXデッキ(15枚)
・E・HERO ランパートガンナー×2
・召喚獣プルガトリオ×1
・始祖竜ワイアーム×1 ※本当は2枚は欲しい……
・星杯の守護竜アルマドゥーク×1
・ドロドロゴン×2
・幻影騎士団ブレイクソード×1
・リンク・スパイダー×1
・星杯竜イムドゥーク×3
・トロイメア・フェニックス×1
・トロイメア・ユニコーン×1
・ラスタタイガー×1 ※アクセスコード・トーカーは効果モンスター素材なので……
「ハーピィの羽根帚」や「エキセントリック・デーモン」は凡骨を阻害するから抜いた。(あったほうがもちろんいいけど、コンボの成立に特化した)
封印の壺・改造手術・凡骨・フュージョン・ゲートは必須なので3積みしてるものの、そのせいでかなりの数の通常モンスターを積み込まないと凡骨の意地が機能しないジレンマ。完全に初手次第のデッキ。
EXデッキをかなり使うのでクソカード治療の抗生物質こと「金満で謙虚な壺」が使えないのも辛い。
デッキの流れとしては、序盤は高守備バニラで耐え、封印の壺ロックかフュージョン・ゲートからのワイアームで時間を稼ぐ。(すでに無理がある)
ロックが成立したらランパートガンナーやリンクモンスターで圧をかけ、準備が整い次第「壺魔人」⇒全体攻撃。
アルマドゥークのリンクモンスター破壊効果は、破壊する相手と同じ数のリンクマーカーを持つモンスターを墓地から除外しないと行けないので、リンク1~4は用意しておく。(5以上は無理)
ブレソは総攻撃前のバックやリンクリボーなどの除去。リンク・スパイダーやイムドゥークの効果を使えばペンデュラム召喚後も多少バニラの補充はできる。
で、肝心のデッキの強さですが、ソロモードの前半でも苦戦するくらい弱い……。能動的に動かないクローラー相手ならまあと言ったところ。魔法罠除去にとことん弱いんですよね……。羽箒どころかサイクロン一枚で瓦解する……。
壺魔人の治療というのがもちろん主軸ですが、私の趣味と融合・S・X・P・L召喚を全部やるというパフォーマンス……むしろ一発芸としての色が濃くなってしまったから弱いのは当然ですね。
でもそれを実際に披露できたのは嬉しかった。(儀式召喚までやるのは無理)
あとがき
以上が壺魔人のカルテになります。デッキに正解はないといいますし、壺魔人の場合は実際に正解が存在しなさそうなのでもっとみんな色んなデッキを試してみてくださいね。
ちなみに現在私は「ウォール・シャドウ」と「タイム・ボマー」デッキを完成させ、「謙虚な壺」と「邪悪な儀式」の研究に取りかかっています。次の医学会が楽しみです。
最後に改めまして、あまくだりさんとそのリスナーの方々に感謝を。楽しい時間をありがとうございました。
おまけ
・ハネクリボーLv10
相手ターンのバトルフェイズに壺魔人をリバースした場合の選択肢に考えてた。
……とはいえ、事故率が凄まじくなるし、そもそもリンクを相手が出す保証もないので見送り。
発想自体は面白いと思うので、どこかで再利用したい。
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