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「暗黒恐獣」のカルテFile2 (クソカード医学会用資料41)


まえがき

 以前の治療である「暗黒恐獣」とリリカル・ルスキニアの相性に着目した【LL恐獣】デッキですが、第5回クソカード医学会で披露したは良いものの事故ってただの【ふわんだりぃず】になっていました
 あれはあれで当時のベストを尽くしたデッキだったんですが、やはり事故要素の大きさはかなり気になっていて、ずっと心残りというか後悔というかで引きずっていました。

 やはり治療は無謀だったのか……? いや、そんなことはない。「暗黒恐獣」はまだまだ飛べるはず。
 それを今度こそ証明するべく、新規カードの力を借り、根本から再治療に踏み切りました。

暗黒恐獣について

 改めて、患者の性能は以下の通り。(出典:遊戯王デュエルモンスターズデータベース)

見た目は恐竜族でも最高クラスにかっこいいと思う

 「暗黒恐獣」の問題点を再確認しますと、
・効果適用条件が厳しすぎる
・ダイレクトアタックできても打点が低いため勝ちきれない
・ダイレクトアタックでは相手モンスターが残り続けるので反撃を許しやすい
・リンクモンスターの存在
・恐竜族最上級モンスター最強格の「究極伝導恐獣」に対してアドバンテージとなる採用理由が必要
 といった感じです。何度見てもやばいな。
 今回は【LL】ではなく、前回の治療時点ではまだ実装されていなかった地属性モンスター専門医こと【春化精】を使用します。

 【春化精】採用の理由としてはまず、地属性の「暗黒恐獣」の展開と強化を一括して行えるというのがもちろんあり、同時に光属性の「究極伝導恐獣」との差別化になるというのが最大の理由になります。
 また、2回攻撃を付与できる「山と雪解の春化精」、攻撃力を倍にする「森と目覚の春化精」、自分フィールドに地属性モンスターが5体以上並べば打点が1000アップする「春化精の花盛」で「暗黒恐獣」の足りない打点を補い、後攻ワンキルを狙えるレベルまで強化できるのも大きな強みです。

 1ターンで決められるなら相手の反撃に備える必要はないですし、リンクモンスターにダイレクトアタックが阻まれたならそのリンクモンスターを普通に殴ってライフを削れます。パワーはすべてを解決する。
 あとはダイレクトアタックの発動条件「相手の場に守備表示モンスターしかいない」をどう満たすかが課題となります。

春恐獣

 【春化精】の展開力を活かせば、地属性限定でだいたいなんでも出来ます。
 まず、相手モンスターをどう守備表示にするかですが、ここは「No.41 泥睡魔獣バグースカ」を使います。

みんな知ってるね

 汎用ランク4エクシーズなので【春化精】なら簡単に出せますし、すべてのモンスターを守備表示にするのは永続効果なので、春化精モンスターからの蘇生からでも効果を発揮できます。
 もちろん、こいつが居座っていてはこちらのモンスターも守備表示になり効果が無効化されてしまいます。
 なのでランク4モンスターに重ねてエクシーズ召喚できる「旋壊のヴェスペネイト」を重ねます。

地属性だし、貫通効果も噛み合う

 これで相手のモンスターだけを守備表示にしつつ、「暗黒恐獣」のダイレクトアタックが狙えます。

 お次は相手の魔法・罠の除去。こちらもかなり厄介ですが、「ハーピィの羽根帚」だけに頼るわけにもいかないので、どうにか上手く処理する方法を考えます。
 ざっと地属性モンスターを見渡したところ、「ギガストーン・オメガ」が羽箒と同様の効果を持っていました。

 岩石族なのでやはり汎用ランク4である「御影志士」でサーチ出来ますし、自信の効果で特殊召喚可能なのも◯。
 問題は発動には効果で墓地に送る必要があるという点。
 そこは【スクラップ】出張セットを用いて解決します。

 初動となる「スクラップ・ラプター」は「化石調査」と【春化精】両方に対応していますし、1枚からランク4を立てることも可能です。
 また「スクラップ・ワイバーン」に繋げれば②の効果で「スクラップ・ゴーレム」をリクルートしつつ、フィールドのカードを1枚破壊可能。相手の魔法罠が1枚なら直接割ってもいいし、多いなら「ギガストーン・オメガ」を自ら破壊して効果を発動させることが出来ます。

 【春化精】、【スクラップ】、そして恐竜族が結集して「暗黒恐獣」を広い世界へと解き放つ後攻ワンキル(目標)デッキ、【春恐獣(はるティラノ)】です。
 登場当時から永眠していたと思われていた「暗黒恐獣」ですが、春を待つただの冬眠だったのです。

相性のいいカード

 恐竜族のいつものセットも必要。

・「ゲール・ドグラ」
 なんか地属性だった。EXデッキから「鉄獣戦線 徒花のフェリジット」を落として手札交換したり、「中生代化石マシン スカルワゴン」を落として相手のバックを割ったり、「中生代化石騎士 スカルナイト」を落として「ギガストーン・オメガ」を破壊したり可能。

・「中生代化石マシン スカルワゴン」
・「中生代化石騎士 スカルナイト」
 ヌトスでもいいけど、とりあえず墓地に送っておいてドグラを素材にしたりとタイミングを調整できるのでこちらを入れた。実質大差ないか。

・「スクラップ・ツイン・ドラゴン」
 ゴーレムとラプターで出る。自分のカードを1枚破壊して相手のカードを2枚バウンス。バック除去だったり予備のアタッカーだったり。「スクラップ・ドラゴン」も出せるには出せるものの、1枚除去ならダイヤウルフでいいかなと。URだったし。

・「打ち出の小槌」
 サーチ先が初手に来ていたり、春化精がまったくなかったりという事故がよく起きるため。しかしこれでリソース減らしてもそれはそれで辛い。

・「ミセス・レディエント」
 展開が上振れるとモンスターゾーンが狭くなるのでとりあえず数を減らす用。

デッキ構築

 闇属性の「魂喰いオヴィラプター」や炎属性の「幻創のミセラサウルス」は、春化精モンスターの効果使用前にしか効果を使えないので、恐竜族展開が最優先。ついで春化精、スクラップの順。
 相手の魔法罠の数が多いならまず「御影志士」から「ギガストーン・オメガ」をサーチしてまとめて除去と手間が多くなる。魔法罠が少ないなら「スクラップ・ワイバーン」とかで展開のついでにピンポイントに除去すればいい。

 使用感としては、ソロモードでは結構サクサク後攻ワンキル可能ですね。まあ恐竜族ってだいたいそんな感じといえばそうなんですが。
 春化精は誘発にかなり弱いのでランクマでは苦戦。特に今は【ラビュリンス】【蟲惑魔】が多いので逆風ですね。重症度は3です。

 実績。魔法罠使わない相手はラッキー。

あとがき

 【LL恐獣】も好きでしたが、こっちのほうがやはり回しやすいしスマートですね。それに妨害のほぼ無いパワー特化なデッキなので医学会向きかも。次回の医学会で使う選択肢の1つになりそうです。

 次回の患者はなったく見つからないですねえ。さてさてどうしよう。
 他所の医学会報告書などを眺めながら、気長に探します。

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