「星遺物の導く先」のカルテ(クソカード医学会用資料70)
まえがき
「次回は『スペシャル・デュアル・サモン』が濃厚」って言ってなかったかって?
ええ、言いましたよ?
言いましたけど、よくよく考えたら記念すべき70回に「スペシャル・デュアル・サモン」はないだろと思ったので変更しました。ええ。
区切りの良い回には特別な治療がしたいじゃないですか。「スペシャル・デュアル・サモン」は名前だけですからねスペシャルなの。
そんな前置きはともかく、「星遺物の導く先」は第10期も終盤となる「CHAOS IMPACT」に収録されたカードで、同期には【破械】や「I:Pマスカレーナ」が存在します。
御存知の通りイラストの美しさが有名なカードで、このカードのスリーブが発売されたほか、MDでは壁紙にもなっています。
一方で、登場当時からめちゃくちゃ使いづらいとも言われていたカードで、イラストアドのみが話題となる悲しい境遇でした。
だが、今は違う!(グッ
星遺物の導く先について
患者の性能は以下の通り。
端的に言えば、レベル5以上のモンスターが7体墓地に送られたら、サイバース族のリンクモンスターを特殊召喚できるという効果。
極端なデメリットや制約があるわけではないものの、微妙に達成しづらい悠長な効果です。
まず、①の効果は複数枚並べて同時にカウンター乗せさせないよという効果で、単体では機能しないこのカードをそんな何枚も使わないのでこれはいいでしょう。
メインとなる②の効果。当然レベル5以上のモンスターを使うデッキでないと条件は満たしにくいです。
候補としては【ジャックナイツ】【壊獣】などが上げられますが、このカウンター7個というのが絶妙に遠いです。
相手ターンに回せば除去される可能性があるので、出来れば自分ターンにカウンターを乗せきりたいのですが、重いレベル5以上のモンスターを連続で展開できるなら、そもそも展開に特化して普通にリンク召喚したほうが早いです。
また、"フィールドから墓地へ送られる"必要があるため、ある程度高レベルを横展開出来るテーマでも【クシャトリラ】【ゲート・ガーディアン】のようにX素材や除外してしまうとカウンターは乗りません。
最後に、③の効果で呼び出すサイバース族リンクモンスターですが、このカードでの特殊召喚は当然リンク召喚扱いではないため、若干選べるモンスターが狭いです。
例を挙げると、リンク素材が効果に関係してくる「アクセスコード・トーカー」「ジ・アライバル・サイバース@イグニスター」やリンク召喚が効果の条件となる「双穹の騎士アストラム」は使って使えなくはないものの真価を発揮しません。
選択肢が皆無というほどではないですが、何を出すかは吟味が必要になるでしょう。
まとめると、
①レベル5以上のモンスターを7体用意する必要がある
②その上そのモンスターがフィールドから墓地にいく必要がある
③リンク召喚やリンク素材に関わるモンスターは特殊召喚しても真価が発揮できない
となります。
ながながと書いてきましたが、言うほど重症じゃないです。
登場当時は確かに使えませんでした。
レベル5以上のモンスターを7回もフィールド経由で墓地に送るのも大変でしたし、特殊召喚先の選択肢も狭かったからです。
でもインフレが進んだ現代では、それらの問題はほぼほぼ解決してしまっています。
高レベルモンスターはポコジャカと出てきますし、激強サイバース族リンクモンスターもいます。
現代ではもはや、「星遺物の導く先」はクソカードとは呼べなくなったのです。
さあ特効薬の登場です。
高レベルモンスターをアホみたいに出しまくるデッキ……すなわち【ユベル】です。
星遺物の導く先は愛
もうあんまり説明する必要もないんですが、【ユベル】は普通に展開しているだけで上級・最上級モンスターが7回以上墓地へ行きます。
妨害の「ファントム・オブ・ユベル」含め関連カードがだいたいレベル9以上ですし、セットで採用される破械神たちもレベル6ですから。
さらに【ユベル】デッキで採用される「七精の解門」があれば、1度使った「星遺物の導く先」を回収・再利用も可能です。さすがに1ターン2回発動はリソース度外視でやらないと無理ですが、ファンユベや破械の相手ターン妨害からもカウンターが乗るのでただ置いておく意味もあります。
もっとも、上記の話は「星遺物の導く先」を素引きできていればの話です。サーチできなければそれこそただの【ユベル】。星遺物カードなのでサーチ手段はいくつかありますが、比較的狙いやすいのはギルスリイヴ展開でしょうか。
最後に「星遺物の導く先」で特殊召喚するリンクモンスターですが、シンプルに強いモンスターを出しましょう。
バウンスのシンギュラリティ、バトルフェイズの妨害を無効化しつつこちらから殴れるネオテンペスト。どちらも【ユベル】デッキにはない除去・妨害なので頼りになります。
これぞユベルが最新の環境デッキパワーで無理やりヤバそうな結末へ導いていく、【星遺物の導く先は愛】です。
相性のいいカード
EXデッキに余裕があるなら「超融合」もあり。
・「サイバース・ディセーブルム」
・「メレオロジック・アグリゲーター」
ネオテンペストのお供たち。
・「破械神ラギア」
・「破械神アルバ」
リンクモンスターを多めに入れておけば、カウンターが少し足りないときにファンユベ出してリンク素材にできる。リソース消費するのでご利用は計画的に。ちなみに、悪魔族縛りがつくのでデスキャスターはおすすめしない。
デッキ構築
90%普通の【ユベル】ですね。
正直、星遺物サーチ関連はもう抜いて【ユベル】デッキに上振れとして1~3枚「星遺物の導く先」を入れるだけでもいいような気はします。
それだけ相性はいいです。
使用感としては超強いですね。ユベルが。
患者ではなく汎用誘発いれたほうが安定感はあるでしょうけど、とはいえディセーブルムの魔法罠無効とネオテンペストのバトルフェイズ無双が地味に便利なので上振れとしての仕事はしてくれている印象。十分アリな範囲だと思います。
重症度は当然5。私って今まで重症度5のデッキ作ったっけ。
実績。プラチナ帯で使うようなデッキじゃなかった。
あとがき
そんなわけで「星遺物の導く先」デッキでした。
相性の良さに気がついたときに「これ絶対誰か先に思いついてるだろうな」と思ったんですが、検索してもあんまかからなかったですね。見つからなかっただけでどこかで作られてそうなんですが……。
私はマスターチャレンジもデュエリストカップも興味ないカジュアル勢なので、どなたか興味あれば「星遺物の導く先」入り【ユベル】でマスター1目指してみてください。景品は特にないです。
次回こそ「スペシャル・デュアル・サモン」が濃厚。
おまけ
最近作ったデッキ。
【天よりの芝刈りゴーティス】:以前作った【天よりのゴーティス】のアレンジ。ゴーティス新規や「ヘルカイトプテラ」など、相性の良いカードが増えたので再構築。シラユキ頼みだけど最果て決めまくれるのは強い。
ロルバから「ゴーティス・コスモス」で最果て出してみたかったけど、案外むずかしい。
【融合ティス】:デュエルトライアル「フュージョン・ゲート」で使用。ゴーティスを除外してガルーラを出して初動にする。HEROも混ぜてある。
単純に動きやすくなったのに加え、手数もドロー手段も増えており、シンプルに強かった。最終戦績50戦43勝7敗。
(コスト利用するデッキがダメというわけじゃないですが)せっかくここでしか出来ない形式のデュエルなので、その個性を十分に活かしたデッキで楽しむべきだと個人的に思ってて、それを100%達成できたなという満足感があります。【ダブルキャスター1キル】も面白そうだったけど。
こいつゴーティス好きすぎやろ。
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