見出し画像

「TierMaker Live」でそれぞれの旅路TierListを作ってみた

はじめに

TierMakerの新しい機能「TierMaker Live」を使ってみたところ、たくさんの票が集まってしまい、分析する価値のあるデータになりました。

TierMaker Liveの使い心地の評価と、集めたデータの解析をやってみたいと思います。

TierMaker Liveの使い心地

 使い方については省かせてもらいます。ログインして、「イベントを作成」と仰々しく書いてあるボタンを押すだけ。

 非常に簡単な英語で書いてあり、googleのページ翻訳機能が完璧に機能するので誰でも問題なく使えると思います。イベントを作成する側にとって非常に便利なUIをしていて、わずか数クリックでイベントを開始できます。

 逆に、投票をするユーザーにとってはわかりずらいUIだと思いました。
 どこをクリックすれば投票できるのかわかりずらく、ダブルクリックで連続で表を入れてしまう等、誤操作をしやすい投票システムだと思います。
 テストで、一人開催、一人投票、集計終了までやったとき、どのランクに入れるか悩むキャラを飛ばして次のキャラを先に投票して戻ってくることができなかったり、不便さを感じる部分が多かったです。
 
 一応、投票形式が二つあります。

 自分は、「投票期間」形式を使いました。
 「ライブストリーム」形式は、その名の通り視聴者参加型で投票できるシステムです。制限時間内に投票し、時間が経過すると次のキャラに投票できるようになるシステムです。「投票しない」という選択肢が取れて、UIも悪くないのでいい感じでした。人が集まるのであれば優先的にこっちでやりたいですね。

集まったデータ

 集計したデータをExcel上にまとめ、簡単な可視化をしました。
こういったデータは25~30票程度あると信頼できるデータとみなされることが多いのですが、延べ26人、累計1007票も投票してもらえました。これはそこそこ信頼できるデータです。どのような基準でランク分けされるか明確にせず、ただ、投票できるサイトを作りました。とポストしただけ。それでも傾向が見えるデータになったので共有しておきます。

まずは、皆さんの投票によって作られたTier Listを公開します。

 しかしながら、こちらの表はアルファベット順に並んでいるため、明確に存在している左右差が反映されてません。また、特にベイガーに集まった表に顕著な特徴なのですが、多数派がSランクなのでS評価を受けているが、その他に票が散らばっている場合があります。

 今回は、独自に、Sランク1票5ポイント、Aランク1票4ポイント…とポイント制にして、ポイントの平均順に並べ直しました。
 そのため、多数派がSランクだが、ポイントの平均値が4程度のベイガーは、ポイントの平均値を参照してAランクに入れます。有効票を増やすための措置です。下の票が、左右差をつけたもの。

 ここで気になるのが、ベイガーのように票が割れたチャンピオンの賛否両論度合いです。「自分はこのチャンピオンが高い位置にいると思っていたが、みんなの票は低い位置に入っている」といった違和感は、レリックの所持状況、デッキの理解度による練度差、マンスリーアドベンチャーのシナジーを考慮するかどうか、によって生まれるもので、つまり、
 賛否両論度合い=デッキの尖り具合やデッキの難易度を反映していると思ったわけです。

 この、賛否両論度合いを示す指標として、分散を用います。統計マニアにとっては、これが適切な計算方法でないことがわかるかと思いますが、かなり傾向が出る集計結果になりました。

 特定のレリックを装備させないと極端に弱くなるヴァルスやヤスオ、難易度が高いベイガー、パイクが賛否両論付近。極端に強いオレリオン・ソル、極端に弱いスレッシュが満場一致付近ということで、かなり直感に合った集計結果になっていると思います。

 思ったより票が集まった弊害として、外れ値について考慮しなくてはいけなくなりました。が、有効票数を可能な限り多くするためにあえて外れ値を考慮しないことにしました。
 平均値ではなく中央値を使う、外れ値になっていそうな最大値、最小値を1ずつ除外するなどでより核心に迫ったデータを集めることができると思います。Excelやpythonの操作に自信のある方は自分の手で計算してみるのもいいかもしれません。

考察

 横に並べてバフをかけるデッキである、ジャックス、ガレン、セト、レオナ、イブリン、バード、ポロキング。似たコンセプトに見えますが、ランクに大きな差が出ました。
 1ラウンド目からスターパワーが発動しているかどうか、初期デッキの低コストユニットが強いかどうか、が差のついたポイントのように見えます。これらは数字で表しずらいので今回は深く考えませんが、明らかに理由があってランクが分かれている感じがします。

 上記の傾向から「低コスト」に価値があると感じたので、試しに、チャンピオンのコストの低さと、キャラランクの高さに相関があるのかも計算してみました。

 最大値は1、最小値は-1で、1、-1に近いほど相関していて、0に近いほど関係ないことを示しています。チャンピオンのコストの相関係数は-0.15であり、関係なさそうであることがわかります。オレリオン・ソルとボリベアのせいな気もします。
 デッキの平均コストも調べましたが、どのデッキも平均コストは3程度だったためか、相関係数はかなり低かったです。
 今後の課題として、デッキの中の、どの要素がデッキを強くしているのか調べたいですね。数字で表せる指標であればいいのですが。

 数字的な話でなく、主観的な話ですが、現実的な確率でワンターンキルができるチャンピオンたちがSランク、ワンターンキルができるというわけではないが、まず負けることはないであろうチャンピオンがAランクに位置している気がします。個人的に、A,B,C,Dは連続する文字で、Sだけ飛んで特別感があるので、何となく「Sか、それ以外か」という住み分けに注目してしまいます。

おわりに

TierList、すなわち、ランキング形式のコンテンツに、多くの人が興味があるはずです。youtubeに投稿された雑多な動画の再生数がそれを示していると思います。

でもTwitter上にランキングを公開するのは、お気持ち表明してるような感じがしてはばかられるかと思います。
匿名で投票できるシステム、とてもいい感じです。

どうやら、自分のイベントに投票してくれた人や、作られた表を見た人が、個人のTierListを公開したり、それに対して疑問に思ったところを質問、情報共有をするという動きがあったみたいです。それぞれの旅路の理解が深まった人もいると思います。こういった好循環が続くといいですね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?