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ゼノブレイド3をクリアしたぞ!!!

 クリアしましたゼノブレイド3。面白かったよ、ゲームとしては。やりこみ要素はこれからにするとして、遊んだ感想を書いていくぞ!!! プレイした軌跡を振り返りながら思ったことを記していくとしよう。ネタバレ全開だぞ!!!

 まず思ったのが世界広っ!だった。やっぱゼノブレイドはこうじゃないとなっていうのを作ったひとはわかってる。とにかく広い。行けるところがとにかく多い。しかし前作に比べると縦の構造を使ったギミックが少なかったように思う。えっ? ここから飛び降りるの? みたいなのが少なかった気がする。良心的と考えるべきか、それとも前作と前々作をプレイしたことで慣れてきたことによるものなのかは不明だが、前作はちょっとやりすぎだったよねという感じがしなくもない。マップを埋めるのがとにかく楽しかった。

 戦闘システムは前作を堅実に踏襲しつつも複雑さを排除した無難な作りになってたね。前作はドライバーコンボとブレイドコンボを組み合わせてフュージョンコンボみたいな組み合わせと組み合わせを組み合わせるみたいなものすごい複雑な仕様だったからね。ブレイドコンボの属性による組み合わせを排除して、代わりにアーツのコンボルートを2通りに絞ったのはいい判断だったと思う。

 前作のようにHP吸収的な、与ダメージの〇%分HPを回復するみたいな仕組みがなくなってしまったので、ヒーラーの重要性が格段に上がったのもよかったかもしれない。しかし回復技のヒール量と被ダメージの量が噛み合ってなくて非常に厳しいバトルだった。

 序盤は特に問題なく進められたんだけど、中盤以降バトルがやたらキツくなってきておい厳しいな!って思ってたんだけど、なんでかって序盤はブレイクできるのがソードファイターしかいないからだと気づいてからは比較的スムーズに進められたと思う。

 このゲーム敵の攻撃がキツい。なのでブレイク → ダウン → スタン(orライジング)とコンボを重ねて敵の行動をいかに長く掣肘できるかがキモになってくるんだけど、序中盤はライジングができないのでひたすらスタンさせる必要がある。ダウンにせよスタンにせよ、なにをするにしても必ずブレイクさせなきゃいけないんだよね。ところが序盤はブレイクさせられるクラスがソードファイターしかない。しかもソードファイターのマスターアーツ(ほかのクラスに装備させられる各クラス特有のアーツ)にブレイク技が含まれていない。よってソードファイターを使い続けるしかない。という非常に苦しい展開を余儀なくされた。なにも考えずにゲームを進めていれば中盤に差し掛かったあたりでヤムスミスをゲットできるので問題は解消されるかもしれないが、序盤から寄り道ばっかりしてたのでほとんどのクラスのLvを10にしてしまっていて結構きびしかった。

 さらにここで頭を悩ませたのが、ヤムスミスのクラスをLv10にしてもマスターアーツを装備できない問題だった。なんでやねん!って頭を捻らせてたんだけど、いくつか試しているうちにようやく気づくことができた。画面上でアーツ欄の右側が●になってるクラスにはおなじ●のマスターアーツをセットできないんだね。右が●なら左は◆にしなければならないことに気づいたのが3話の中ごろになったくらい。クラスには●と◆が存在するという仕様に理解が及び、●クラスには◆のマスターアーツを、◆クラスには●のマスターアーツをセットできる。●と●、◆と◆みたいなおなじ形の組み合わせができないことに気づくのに随分と時間がかかった。●はケヴェスのクラスで◆はアグヌスのクラスだということにもこの辺で気づいた。

 ブレイク技が●しかないと困るけどヤムスミスを6人分マスターするのに結構時間がかかったので、寄り道しまくって攻騎士という◆のブレイク技を持ってるクラスをゲットしてからは戦闘が楽になった。しかしこのあたりから敵(特にボス)のブレイク耐性が上がってきてなかなかブレイクできなくなるのは厳しかった。

 とにかく寄り道しまくって倒せそうなレベルの敵を倒しまくって地図を埋め埋めしてるうちにレベルが45くらいになっちゃったんだよね。3話の時点で5話相当のレベルまで行ってしまったので、この辺から戦闘はめちゃ楽になった。しかし寄り道しているとどう考えても倒せそうにないレベルの敵がわんさか出てくるのでそこはひたすら逃げまくった。敵の後ろにある宝箱もそーっと後ろから回り込んだり、一度接敵して逃亡してターゲットラインが消えてから索敵判定が復活するまでのタイムラグを利用して宝箱だけとっていくという邪道スタイルで地図埋めとコンテナ漁りを繰り返し、いつの間にか超高密度ジェムストーンも使いきれないくらい貯まってしまっていた。

 ある程度マップも埋まってきたところで一気にゲームを進めたんだけど、急激に進めすぎて終盤のクラスをだれもマスターできてないことに気づいたのがラスボスの直前である。ここでゴンドウとモニカが再加入したところでいったん戻ってレベル70台後半のマップ(アエティア地方の洞窟)でクラスレベルをあげる作業に没頭した。クラスを習得するのにもCPが必要だと気付いたのもこのあたり。もうほぼほぼクリアみたいなところでようやく未収得のクラスのメーターがクラスポイントを稼がないと上がらないことに気づく。

 このあたりでもうええやろって思って攻略サイトを見始めたんだけど、攻略サイトもわかりづらい。上手い戦い方があるのかもしれないけど読んでもまったく理解できない。回復手段がヒーラーのアーツしかないので、大ダメージ攻撃であるチェインアタックも専らヤバくなったときの回復手段として活用していたくらいである。

 本作のメインコンテンツと思われるインタリンクもあまり使わなかった。ヤバくなったら変身するくらいの感覚だった。確かに強いんだけど動きが遅かったりアーツのコンボがしづらくなったりと、使っていてあまり楽しくなかったのだ。

 そんな感じで手探りでゲームを進めつつようやくクリアに至る。

 ここからはストーリーとキャラの感想になるが、私は毒舌なのでここで回れ右をすることをお勧めしたい。

 ストーリーね、意味不明だった。さっぱりわからん。話が難しいとかそういうレベルじゃない。話自体はそんなに難しくないよ。キャラがなに言ってっかわかんないの。なんだかよくわかんないけどいきなり「自由だ!」とか叫び始めるのね。はァ?って感じだった。

 ゼノブレイド3は全体として「生命と自由を礼賛する物語」なのね。コロナ禍もそろそろ終わりやねってこの時期に生命礼賛の物語が語られるの、正直いって微妙だった。なんていうか、倒してもいい敵しか出てこないんだよね。都合のいい悪者しか登場しない。やっつけても心が痛まないやつしか出てこない。むしろ敵役の性格を限界まで悪くすることで倒してカタルシスを得させようとしてるみたいな、すごい作為的な作りだった。

 本作をプレイして思ったのが「テイルズオブアライズやんけ」だったんだよね。キャラを見るといかにも「多様性に配慮しました」みたいなポリコレ臭が鼻についてイケ好かねぇの。タイオンとか黒人にする必要あった? 顔の造形が明らかに黒人特有のそれだよね。キャラの設定も完全にポリコレというかフェミに忖度した感じになってるの。ノアもランツもタイオンも女様にギャーギャーいわれないような無難な性格になってるのね。むしろ女受けのする性格というか。ミオもセナもユーニも肌を露出する格好をさせながら絶対に巨乳にしないという鉄の意志を感じた。とにかく女受けのする外観と性格が前面に押し出されてて逆に気持ち悪かった。

 ゼノブレイド3は徹底的に「性別」の概念が排除されてるのね。たまに思いついたみたいに男とか女みたいな単語が出てくるけど、性役割が存在しないの。そりゃ男でも女でも戦場に出るって設定だからね。冒頭のシーンでランツとユーニが裸で言い争ってるのを見て、性別というか生殖から切り離された人外の生物の話にしたいんかなって思ったけど、途中からノアとミオがなんかいい感じの雰囲気になってきて「なんやこの話」って首を270度くらい捻ったわ。性別がないから性欲を発露できない → 男の性欲を描かないから炎上しない、という理路はわかるんだが、ならノアとミオは恋に落ちんやろ。

 シティーに辿り着いて子供が生まれてくるシーンが登場して男女の違いを意識せざるを得ないイベントがあったのに、他人の子どもを見て「この命を守りたい」とか言ってるのね。自分たちが当事者になるとか少しも思ってないの。他人事なんだよ。生い立ちを考えればしょうがねぇなって思える部分もあるし、ミオの寿命が差し迫った問題だったから是非もないと言えなくもないけど、ノア達主人公が言ってることって全部ふわっとしてるんだよ。命のやり取りを日常的に繰り返してきた兵士の言葉にしてはあまりに軽い。

 マシロのショートストーリーとかマジで意味不明。戦争やってる兵士の皆さんが学級会をやっていらっしゃるんですよ。あの設定を考えたのだれ? 一発ブン殴ってやるからちょっと出て来いよ。って画面のまえで呟いてたわ。

 ヨランとのやり取りもそう。「都合の悪いことから目をそらしても、なかったことにはならない」みたいなことを言ってたのに、いざ当事者としてヨランにその事実を突きつけられると「それは本当のヨランじゃない!!!」みたいなことを言いいだすのね。なんなんだよ「本当のヨラン」って。「本当にわたし!」みたいなの、典型的な脳メス思考なんだよね。都合のいいほうが「本当のわたし」で都合の悪いほうは「本当のわたしじゃない!」って女の考え方だよねぇ。都合の悪い事実を存在ごと否定してなかったことにしてるやんけ。弱くて女々しい過去と決別して傲慢な強者になったヨランの在り方を否定して、献身と自己犠牲によって自分たちを笑顔で救ってくれる都合のいいほうのヨランが「本当のヨラン」とか言ってんの。無茶苦茶だよなぁって思った。

 ゼットとの最後の掛け合いなんてね、もう会話になってないの。

ノア「自由に選択できる未来を作りたい!」
ゼット「それは強者の論理。選べない弱い者はどうすんの?」
ノア「それでも自由なほうがいい!」
ゼット「だから選べないひとはどうすんの?」
ノア「自由なほうがいい!!!」

 こんな感じだった。ゼットの問いにノアは答えてないの。

 テイルズオブアライズのときも語ったけど、ポリコレに恭順すると矛盾を覆い隠すために継ぎ接ぎだらけにした薄っぺらい話にしかならねぇの。で、狙ったポイントに落着させるために無理やり残忍な側面を見せて遠慮なくブン殴らせる。人間じゃなくして面白い話にできるのかなってツイッターでちょっと呟いたけど、懸念していた通りになってしまってとても残念だった。ノア達に共感できるひとマジでいるの? 地に足のついてないふんわりしたおべんちゃらだけ語ってれば生きていられる強者の論理でしょ、アレ。

 ここまで来ると、話を作ったひとコレわかってんじゃねぇかなって思った。わかっててやってるというか、わかっちゃいるけどキャンセルされないためにポリコレ準拠の作品を作りました、みたいな印象を受ける。だってさ、最終的にノアとミオは別々の世界に分かたれるわけじゃん。あのシーンは寓話なんじゃねぇかなって。異なる人種、種族を意図的にせよ無意識にせよ共存させることで生じる軋轢を解消するすべを人類は持たない。ゆえに別々に生きていきましょうね。でも、いつかきっとお互いにわかり合える世界にしたいね。っていうね。じゃあシティーのひと達はどこ行っちゃったんだろうね?なーんて疑問は美しい朝日のシーンで吹っ飛ばす、と。もうね、世界観がふわっとしすぎなんだよ。

 ゲームはさ、もっと果敢に挑んでほしい。いい加減「自由」というものの不都合な側面をきっちり描く物語をゲームで作ってほしい。そもそも「正しい」とか「間違っている」とか言ってる時点で全然自由じゃねぇだろ。正しいほうと間違ったほうがあるなら選択の余地なんてねぇじゃん。どこが自由なんだよって話にならん?

 とにかくストーリーは前作と前々作を巻き込んでまで作った大仰なギミックをまったく活かしてない雑で面白くもなんともない話でした。ゲームで正義を語るな。

 総じてゲームとしては楽しめたよ。もうゼノブレイドシリーズにストーリーとか期待しちゃいけないということはわかった。ストーリーはおまけ。次は黎の軌跡2だなぁー。軌跡シリーズもポリコレ堕ちしてたらがっかりしちゃいそう。

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