見出し画像

ライザのアトリエ3をクリアしたので感想文を書いたぞ!!!

 敵の殺意が高すぎィ!

 ということで今作もクリアしました。率直に面白かった! 過去イチ楽しかったかもしれない。ソフィー2の感想文を書いたときに項目ごとに分けないとただ長いだけで読みづらいものになってしまうことがわかったので、今回は目次をつけようと思います。ネタバレ全開です。

1.ストーリー全体の感想

 今作はシリーズ完結編と銘打って発売されたこともあって、しっかりライザたちの夏を締めくくってましたね。秘密シリーズのなかで一番たのしかったです。

 前々作のライザ1ではこれまでのアトリエシリーズとは一線を画するシステムとストーリーで「おっ」と思わせられましたが、次作のライザ2でちゃぶ台をひっくり返されました。ライザ1は純粋に面白かったんですよね。新しい調合システムへの挑戦もあったと思うんですが、ストーリーがこれまでのアトリエシリーズと違い骨子のしっかりした濃い内容でとっても楽しめたのが新鮮でした。

 ところがライザ2になるとストーリーが「アトリエ」に戻っていました。あってもなくてもいいストーリーというか、シナリオはおまけというか、とにかく調合してゲームを進めるだけみたいな流れにだったと思います。ぶっちゃけ記憶に残ってない。ふんわりおぼえてるだけ。

 で、ライザ3に至るわけですが、舞台がクーケン島に戻ったこともあって、とても懐かしい気持ちにさせられました。「あぁ、クーケン島ってこんな感じだったよなぁ」と思いながら序盤をプレイしてましたね。前作のこともあってストーリーにはまったく期待していなかったのですが、いい意味で裏切られました。

 ライザ3の物語はライザ1の物語と繋がってるんですよね。前々作との関係性をストーリー上でも摘示しながら話が進んでいくので、懐かしさを感じながらも「お、おぼえてねぇ…」と思いながら進めることになりました。こう書くとライザ2との関係性が希薄に感じられるかもしれませんが、本当にライザ2との関係はほぼありませんでした。登場人物のパティと背が高くなったタオ、ボオス関連の話題はちらほら出てきましたが、本当にそれだけ。終盤でフィーの話も出てきますが、フィーの話もライザ3のストーリーの流れで回収されてるだけで、ライザ2の必要性をほとんど感じられませんでした。

 ライザ1~3というシリーズの流れで俯瞰すると、ライザ2だけがぽっかりと浮いてるんです。ライザ1とライザ3はクーケン島が舞台なのにライザ2だけは王都が舞台でしたから余計にそう感じるのかもしれません。個人的には、ライザ1の続編がライザ3で、ライザ2はただのスピンオフのように感じられました。

 だってね? 主要な登場人物としてライザ、クラウディア、レント、タオ、アンペル、リラ、ボオスがいるわけですけど、ボオス以外の6人はライザ1のメインキャラなんですよ。ライザ2から出張してきたのはパティだけ。ライザ3の新キャラとしてフェデリーカ、ディアン、カラがいて、これまで登場こそしていたもののプレイアブルではなかったボオスが参戦した、そんな感じです。プレイアブルキャラ11人のなかでボオスも含めた7人がライザ1の中核キャラで構成されてるんです。どう考えたってライザ1の続編でしょう。フェデリーカ、ディアン、カラの3人は、その地方でのストーリーでは重要な役割を果たしますが、ライザたちの旅についてくる理由は特になかったというか、いなくてもよかったというか、そんな立ち位置でしたね。前作ライザ2の帽子をかぶったなんとかっていうキャラと巨乳のオーレン族のお姉さん(ふたりとも名前は忘れた)とおなじ感じのキャラですね。ライザ1のプレイアブルキャラにボオスを加えて完全体となったところに、おまけとしてパティ以下のサブキャラを加えたという感じ。

 そういう目で見ると、ライザ3はライザ1の続編としては完璧でした。フィルフサの起源や門の技術の核心に迫る展開が、ライザの世界の歴史を追う形で進んでいくので、素直に楽しめました。 中身カラッポで記憶にすら残っていない前作とは異なり、大きな結果(カーグ群島出現)に対する過程を少しずつ埋めていくことで謎を解き明かしていくストーリー展開は素晴らしかったです。ライザがちゃんと主人公をやりながら、大人になったライザリン・シュタウトという人物として、ひと夏の冒険を終える。探索中の会話でも今作の冒険の余韻を感じられる、とてもいい出来だったと思います。

 今作は物語に登場するキャラクターもひとりひとりがちゃんと生きてるんです。とってつけたような都合のいい設定のキャラクターではなく、ボオスならモリッツという父親と自身の問題(キロというキャラとの関係)に葛藤する様がちゃんと描かれていたり、レントもそう、タオとパティとのやりとりもそう。みんなちゃんと生きてる。クラウディアも自分の生きる道をしっかりと見出してた地に足の着いたキャラになってたし、アンペルとリラの関係も面白かった。クラウディアの選択は、おまえそれはきっと後悔するぞってものだったけど、それはそれ。フェデリーカとディアンとカラは、まぁなんというかサブキャラって感じでしたね。サブキャラではあるけど生まれ育った町や村のひとびととの関係性もちゃんと描かれていて、ふわふわした現実から遊離したキャラではなかったのはすごく好感が持てました。ライザもきちんと両親と向き合う描写があり、大人になった姿を垣間見ることができて親心のような気持ちになりましたね(おっさん臭い? うるさいよ)。

 気になった点といえば、歴史と文化を継承していこうって話なのに、だれも遺伝子を残そうとしていないところですかね。次代が生まれなければ歴史も文化も続かないのにそこには触れていない。まぁまぁまぁ、これはわかるんですよ。だって子ども産むって話になりますからね。子どもを産むなら結婚するって話になるし、結婚するなら色恋の話になってしまう。けれどアトリエシリーズの伝統として色恋の話はNGなんですよね。タオとパティのあれこれはありましたけど深いところには触れてないですし、クラウディアも子どもを産む可能性を示唆しながら「でもいまはいいかな」みたいなノリでしたし、ボオスとパティのようなお貴族様ですら恋愛して結婚するのが当たり前みたいなちぐはぐな世界観なので、このあたりはスルーしておくのが無難でしょう。あとは登場人物が全員ひとりっ子というのも不自然で気にはなったけど、物語には関係ないので割愛。

 トータルとして、近年稀にみる良作だったと思います。ストーリー的にはやや難解なところもありましたが、これくらいは許容範囲でしょう。むしろややこしい部分を疎かにしたらとんでもない駄作になってしまった可能性を否めない。世界観やキャラクターの背景までしっかり作りこまれているいい作品でした。花丸です。

2.調合システムの感想

 ライザ1から導入されたシステムを3作目にして完成させた、といった感じでしょうか。ライザ1のようにだれが作ってもおなじものにしかならない仕組みに手を加えられる余白を設けて、より洗練された調合システムに進化していました。前作のようにアイテムとアイテムを融合させて効果を追加したり変化させたりする仕様はなくなり、代わりにリンクコールという、アイテムの持つ効果を任意のものに変更できるというこれまでにない画期的な仕組みが導入されていました。

 リンクコールって最初はなにに使うんだよって思ってましたけど、やりこんでいくとこれが意外に使えるというか、とても有用な仕組みだったことに気づきましたね。序盤から中盤ではほとんど調合アイテムしか作らなかったのでその事実に気づきませんでしたが、中盤から終盤にかけて攻撃アイテムや装備を練りこんでいく過程で必要のない効果を任意のものに変更したり、あるいは攻撃アイテムで敵を強化したり、回復アイテムで自傷したりとめちゃくちゃなことまでできてしまうとても楽しいものでした。

 前作だとマイナス効果のついた効果を発現させるマテリアル環の属性値を調整したり、そもそもアイテムを投入せずに完成させたりと考える余地がありましたが、今作は要らない効果は変えてしまえばいいという発想で調合できるようになり大変に便利でした。

 さらに「鍵」という物語の枢要なシステムを使用することで、これまで不可能だったアイテムの属性値を増加させたり、属性を追加させたりすることまでできるようになり、「鍵」の効果を厳選するという無限のやりこみ要素が発生し、これ以上は頭がおかしくなるぞ!という作業を求められる段階で匙を投げました。そこまでやりこまなくても充分に強力なアイテムを作ることはできるので、ほどよいところで切り上げることにしました。

 さらにさらに、今作は任意に変更できる要素の代表である「特性」のパワーアップ版である「超特性」なる要素も付け加えられ、調合でアイテムに加えられる手の数が大幅に上がりました。しかもこの「超特性」は素材アイテムからしか引き継げないので、超特性マラソンを強要されることにもなりわりと苦行でした。でしたが、「鍵」以外で属性値を追加できる要素である 超特性:超濃度 の存在に気づいた時点でマラソンせざるを得ませんでしたね。

 前作まではアイテムのランク(品質と特性で変わる)で属性値が決まり、上限もアイテムごとに決まっているという仕様でしたが、今作もそれを踏襲しつつ、しかしプレイヤーが任意で属性値を追加することもできる、というこれまた画期的な仕組みを導入したことで、調合の幅が格段に広がりました。一例を挙げるならたとえばこれ ↓

 なんと、属性値20オーバーという驚異的なアイテムを作ることができるようにさえなってしまったのです。前作までは属性値9が上限だったので(たしか9だったような気がする。もしかしたら10以上もあったかも)、秘密シリーズの調合の前提を覆す変革をもたらす画期的なシステムに変貌を遂げました。

 属性値の追加は3パターン存在し、

1)超特性:超濃度(序盤から使用可能)
2)「鍵」の シンセサイズ効果:属性値追加・弱中強(中盤以降)
3)特性:異質(終盤以降でしか入手できない)

 これらのなかから任意で選択してアイテムの属性値を増やすことができるようになった。任意で選択といってもどれかひとつしか使えないわけではなく、上記画像の 調合アイテム:古の賢者の石 のように特性、超特性、「鍵」のすべてを使って属性値を水増ししたアイテムを作ることもできるようになる。

 前作までのレシピ変化を混ぜたテクニックを流用することで

精霊の小瓶(鍵:属性値追加+2)
 ↓レシピ変化
クリスタルエレメント(鍵:属性値追加+2)
 ↓レシピ変化
賢者の石(鍵:属性値追加+2)
 ↓レシピ変化
古の賢者の石(鍵:雷属性追加)

 のように属性値をレシピ変化を絡めて水増ししたり、なんなら属性自体を追加したりすることもできる。さらっと触れてしまったが、今作では属性値だけではなく属性を追加することもできるようになりました。属性の追加は「鍵」を使用する以外の選択肢がないので、ここで「鍵」ガチャで沼ることになりました。

 今作は調合で変更できる範囲に格段の幅ができたことで、おなじアイテムでも非常に多様な結果を出力することができるようになりましたが、代償としてガチャで沼ることも増えました。前作まではガチャ要素がほとんどなかったのに、今作では急に「超特性」ガチャと「鍵」ガチャが導入されて非常に苦労しました。「超特性」は素材からしか引き継げないので目的のカテゴリを採取できるポイントをマラソンしたり、「鍵」は特定の種類で狙った効果を持つものを引けるまで延々とマラソンするという苦行を強いられたりと、ここは改善の余地があったかなと思います。

 逆に、なくなった要素として、効果:原石付与 とか 効果:魚介類付与 がなくなってしまったので、原石カテゴリと魚介類カテゴリは必ず素材を使用しなくてはならないとか、なんとかしてほしい項目はいくつかありましたね。この辺は有料アップデートで緩和されるのかもしれませんが。シリーズを通して 効果:きのこ付与 だけは絶対に導入しないみたいな鉄の意志を感じられる要素はあってもいいと思いますが、神秘の力カテゴリだけ多様な選択肢があるのにほかのカテゴリは選択肢が乏しいなどのバランスももうちょっと考慮してほしいかなぁ。特に 調合アイテム:賢者の石調合アイテム:古の賢者の石 をほとんど差別化できてないのも詰めが甘いと思う。調合アイテム:古の賢者の石効果:原石付与 あたりを選択できる余地があれば、また違った印象を抱いたかもしれない。調合アイテム:古の賢者の石効果:ぷにぷに付与 以外は 調合アイテム:賢者の石 と変わらないので、まったくといっていほど出番がなかったですからね。

 あとはオープンワールドになったフィールド探索も楽しかったです。前々作のフィールドを完全にトレースすることで懐かしさをユーザーに与えつつ、オープンワールドでずっとずっとその先に進んでいける、かと思いきや進めないポイントもあったりして、序盤から飽きさせない作りでした。ただ、冒頭でも記したように敵の殺意が高すぎる。めっちゃ寄ってくるんですよ、雑魚敵が。霊獣を召喚できるようになっても、今作は最初から移動速度が速いのでまったく使わなかったのですが、中盤で「ん? 霊獣に乗ってると敵が寄ってこないぞ?」と気づいてからは霊獣が大活躍でした。むしろ敵が逃げていくので探索もスムーズに行えましたね。使い分けるのが面倒でしたけど、慣れるととても便利でした。

 目当ての素材がどこにあるかわかりづらいというのはアトリエの定番なので、ここに苦言を呈するのはやめにしましょう。マップも見づらいですが、これは3次元のフィールドだとどうしようもないですね。行ける場所を限ってしまうと途端に世界が狭くなってしまうので悩ましい問題だと思います。ゼノブレイドのような誘導システムとかマップにマーキングできるシステムが欲しかったかなとは思いました。特にマーキングは特定の素材を回収する際や、それまで行けなかったポイントを記憶しておくなど様々な使い方ができるので、次回作以降ではぜひ導入してほしいところです。とにもかくにもマップを埋める作業はとても楽しかったですね。

 序盤から名前だけは見える 調合アイテム:クリスタルエレメント調合アイテム:中和剤・虹 などを作るのに必要な 素材アイテム:セプトリオン がわりと終盤にならないと手に入らないのがやきもきしましたが、調合アイテム:クリスタルエレメント が作れると調合の8割がこれで解決できてしまうので、バランス面を考慮しつつ「見えるけど手に届かない~」みたいな印象をユーザーに与えるのがお上手どすなぁと思いましたね。素材アイテム:セプトリオン を採取するときにライザが「セプトリオンだぁ~。無限の可能性を感じる」って呟くのがすごい面白かったです。こんだけ引っ張っておいたんだからそうなるよなって笑っちゃいました。

 総じて、今作は選択肢が増えたりできることが増えたりと、前作以上に楽しめる調合システムでした。不平不満もありますが、シリーズを通して最高の可塑性と柔軟性を秘めた調合システムでしたね。前作と前々作で行き詰った可能性を「鍵」で抉じ開けるという素晴らしい発想だったと思います。

3.戦闘システムの感想

 複雑。このひと言に尽きます。ライザ1だとアイテムの使用回数に制限があり迂闊にアイテムを使えなかったCCシステムをライザ2で改善し、アイテムを無理なく戦術に組み込めるシステムになりましたが、今作ではさらに「鍵」の要素が加わります。

 バトル中はゆっくり考える時間がないので、ある程度の慣れと予め戦術を考えておく必要があり、普通に難しいのは前作とおなじでした。ただ、その代わり敵が弱いです。よくわかんないけどとりあえず殴ってスキルを使っておけば倒せる、くらいの難易度でした。難易度VERY HARDですらこんな感じでしたからね。序盤で作った特性だけは盛り込んである武器で終盤まで行けてしまう。新規ユーザーを取り込むならこのくらいのバランスでいいかもしれませんが、今作はライザ1をプレイしてないとストーリーすら意味不明になってしまうので、シリーズをプレイ済みの顧客をターゲットにしているはずでは?と思ってしまいました。途中で武器を作り直す必要がないのはストレスフリーですが、どこか味気ない感じがしてしまいますね。

 途中で苦戦して武器を作り直さないと進めない、みたいなボスがどこにもいないので、ステータスをガン盛りした武器だけでクリアまでできてしまうのもちょっと微妙でした。逆に武器を作りこまないと勝てないみたいな難易度でも厳しいので、この辺はアトリエシリーズの永遠の課題でしょうね。

 今作のダメージシステムは、「ステータス」×「スキルの威力」×「属性補正」×「弱点補正(主副2種)」×「与ダメージ上昇値」×「会心ダメージ補正」みたいな感じになってると思うんですよね。これらの数値をゲーム内で乗算して最終的なダメージとして出力してるんだと思いますが、乗算が多いので仕組みさえ理解してしまえば理論上はとんでもないダメージを叩き出せることになるのですが、複雑すぎてそこまで手が回らないというのが大多数の方の現状だと思います。とにかくブラックボックスが多すぎて試してみないとわからなかったり試してみてもわからなかったりと、けっこう大変でした。

 後述しますが、私は1100万くらいで頭打ちでしたが、インターネット上では一撃で6000万ダメージを出している猛者もいたりして「あ~無理無理」となってそれ以上の追求をやめましたね。キャラによっては固有の補正値を持っていたりするので、ダメージを追求するならこれらもすべて把握する必要があったりと、とにかく複雑でした。ぶっちゃけ、クリアしてある程度ダメージの探求を行ったいまでもライザ3のシステムを完全に理解しているわけではないですからね。

 あとね、横文字の独自ワードが多すぎる。シフトスキルってなんだよとかアイテムを作ってるときに首を捻ってましたからね。

 今風のカッコいいシステムを作ろうとしているのはわかりますけど、文字が小さすぎたり考える間もなくバトルが進んで行ったりと、厳しい面が多かったです。もうちょっと優しいシステムにしてほしいかな。個人的にはだけどね。

4.自慢のアイテムたち

 ここで私が苦労して作った自慢のアイテムを紹介しよう! 無駄にな!

 まずはこれだ!

 属性値21なのでどんなマテリアル環も埋めつくせる最強のアイテムだぞ! これは作れるようになったときに一発で作ったアイテムだ! ライザ3はマックスで属性値15あればどんなマテリアル環も満たせるので、属性値16以上のアイテムは無駄以外のなにものでもないが、そんなことは気にするな!

 「鍵」を厳選すれば理論上は最大で属性値26を実現できると思うのだが、そこまでやりこむ気力はありませんでした。調合アイテム:クリスタルエレメント や、調合アイテム:アルカンシェル調合アイテム:グレースネロ調合アイテム:朽ち果てぬ箱 などの有名どころは飛ばしていくぞ!!!

 お次はこれだ!

 序盤から作れる水カテゴリのアイテム。序盤から作れるのに 効果:影響拡大+1 を持っていて、なおかつ カテゴリ:神秘の力 を持っていて、それでいながら火以外の3属性を網羅するというライザシリーズ屈指のお役立ちアイテムである。わりと序盤でなにも考えずに鍵を作っていたら シンセサイズ効果:属性追加・火 のついた鍵をなぜか持っていたので思い切って4属性にして、あとから 特性:異質 を入手してから付け替えた一品である。カテゴリ:神秘の力カテゴリ:水 は全部これひとつで解決できて、原本を残しておけば特性の付け替えも簡単にできる、まさに錬金術の基礎にして奥義のようなアイテム。


 こんなに便利なのにあまり紹介されていない カテゴリ:雑貨 を持つ便利アイテム。雑貨カテゴリは数あれど、レシピ変化を2回経由できて、かつ 効果:影響拡大+2 を持っているのはこのアイテムだけ。レシピ変化をふたつ経由できるので属性の追加も容易で、さらに余裕があれば属性値の追加もできてしまう超お役立ちアイテムである。カテゴリ:雑貨 は意外と要求されることが多いので、これひとつで全属性をカバーできて調合が楽になる。お気に入りの一品。


 調合アイテム:グレースネロ は各所で紹介されているが、特性の付け替えが極めて容易という意味ではこちらのほうが上だと思っている。そもそも 調合アイテム:グレースネロカテゴリ:薬の材料カテゴリ:毒の材料 を選択的にカバーできるというだけで、取り立てて優秀というわけではない。カテゴリ:毒の材料 はこちらでカバーできるので、カテゴリ:薬の材料 だけを 調合アイテム:グレースネロ でカバーすればいいだけ。どちらも 効果:影響拡大+2 を持っているので、上掲の 調合アイテム:グリムリーパー を用意しておいたほうが管理が楽になる。調合アイテム:ポイズンリキッド からのレシピ変化で作るアイテムなので、やり方を工夫すれば 効果:影響拡大+2 を潰して 効果:虫付与 を残すこともできる。全属性の虫カテゴリは他に類を見ないアイテムでもある。


 調合アイテム:朽ち果てぬ箱 を入手するまでは非常に重宝する カテゴリ:金属 のアイテム。調合アイテム:クリミネア を経由してレシピ変化で調合できるアイテムなので、属性をふたつ追加できるのが強み。調合アイテム:磨き砂 も似たような性質のアイテムで優秀だが、調合アイテム:磨き砂 だと作成に 調合アイテム:悠久のモノリス が必要になるし、レシピ変化するにも 素材アイテム:グリッターサンド が必要になるので、中盤をかなり進めないと入手できない。調合アイテム:ゴルドテリオン ならクレリア地方の段階で入手可能なので、安価な金属として重宝する。

 お次はライザの装備だ!

 レベルを見るとわかるが、Lv.99である。本当にギリギリの調合で、事前に計算していたとはいえ作るのがかなり難しいアイテムだった。今作でもっとも作成に苦労したアイテムでもある。

 武器:アニエスルーチェ それ自体は作るのが難しいわけではない。付与効果も特段に珍しいものでもない。なにが難しかったかって、特性である。特性:リスクブースト・火50特性:リスクブースト・氷50 を両方完備した装備を持っているひとはかなり少ないのではないだろうか(特性:良く燃える をつけてるひとも珍しいと思うが)。

 特性:リスクブースト・〇 系統は、調合アイテムを経由できない超特性と同系統の特性である。なら超特性にしとけよ、と思わないでもないが、集めるのにとっても苦労した。なにせ素材アイテムから直にしか付与できないのにレベル累積型の特性なので、最強武器にダイレクトに素材アイテムを大量に放り込まなければならないのだ。両属性を完備するには最低限の素材投入回数で効果を全発現させ、かつ余った投入回数をすべて 特性:リスクブースト・〇 に注ぎ込み、それでも足りないのでリビルドでレベル限界まで素材を投入するという荒業が必要だった。実際には上記のやり方にもう少し工夫をしているが割愛。「鍵」で投入回数を増やせばもう少し楽になるのだけど、そうするとステータスを犠牲にする必要が出てくるのでとっても悩んだ。

 特性:リスクブースト・〇 系統は、素材からしか付与できない特性だが、この特性は種から畑で採取することはできないようで、畑で採取した素材には一切付属していないのが特徴でもある。ゆえにフィールドで延々と採取を繰り返す必要がある。おまけに特性レベルを上げるためにおなじ特性を重ねる必要があるのだが、中和剤ループのようなことはできないので、レベルの高い特性を集める必要がある。畑から採取できる特性ならいきなりレベル20とかでついていることも珍しくないが、普通の素材からしか採取できない所為か、ひとつの素材についている特性レベルの最高値は8らしい。レベル8はめったに落ちないのでレベル7で妥協することにした。

 特性:リスクブースト・〇 系統の最大レベルは50なので、レベル7の素材を7個では足りず、最低でも8個は用意しなければならない。レベルの低い素材では投入回数が増えてレベルを最大まで上げられないので、できるだけ7に近い素材を8つ集めなければならなかった。コンテナもいっぱいだったので、レベル7あるいは6の素材だけを抽出してあとはその場で廃棄処分、ということを繰り返してこれを作った。

 特性:攻防強化++ などを普通につけていたものと比べると 攻撃アイテム:ツヴァイレゾナンス のダメージが目に見える形で上昇したので、「うおおおおおおおおっ!!」っとなったのは記憶に新しい。


 ↑ は 特性:リスクブースト・〇 をつける前。


 ↑ は 特性:リスクブースト・火50特性:良く燃える武器:アニエスルーチェ につけた後のダメージ。


 ↑は 特性:リスクブースト・火50特性:リスクブースト・氷50特性・良く燃える を全部つけた後のダメージ。属性強化を重ねたことで2倍以上のダメージを叩き出すことに成功した。


 ↑ さらに 弱体効果:眠り を付与することをおぼえて、ついに1000万ダメージを突破。


 さらに「鍵」のモチーフを歯車にあわせることをおぼえて過去最大のダメージを記録した。私の場合はここで頭打ち。アイテムではこれ以上のダメージは無理だと思う。できるかもしれないけど、私にはできない。なにも思いつかない。

 防具も紹介しておこう!


 効果1をリンクコールで 効果:会心強化+40% に書き換えてある。が、それだけではない。投入する素材をちょいといじって防具本来の効果4を意図的に発現させず空欄にして、装備強化 でダメージ系の 効果:魔窟の門 を追加してある。結果はあんまり変わらなかったけど。



 この辺はアイテムアタッカーに最適装備と思われるものを選んだ。防具の 超特性:死戦の覚悟 を最大限に活かすためにHPを重視したが、べつに関係なかったかもしれない。攻撃力に振ったほうが良かったかも。


 これで5回眠らせて、弱体効果:眠り をLv.5にして


 これでバフをてんこ盛りにしながらリンクコールで書き換えた 効果:超衝撃ダメージ で自傷する。1万くらい食らうけど自傷だと必ずHP1で生き残る。


 これで火属性と氷属性のダメージを与える。クリティカルダメージの大きいアイテムなので装備は会心強化に全振りしてある。これもリンクコールでダメージに寄与しない効果4を書き換えて、効果:可憐な花びら に変更することで火属性のダメージをプラスしてある。


 ダメージ特化ならとくに必要はないが、継戦能力を考えて 補助アイテム:時空の天文時計 を採用した。別のアイテムでもよかったと思うが、なにも思いつかなかった。知力の限界を感じる。

 ちなみに 補助アイテム:時空の天文時計効果:時空の合一補助系の効果なのに威力アップ系の特性が乗る。これは実証済み。前作でもおなじだったので今作でも試してみたがやはりそうだった。特性:範囲ボーナス++ は人数に応じて威力をプラスする特性で、全体効果の回復系アイテムだと後衛も含むので対象が5人になって威力が100%アップという破格の性能になる。特性:範囲ボーナス++特性:範囲ボーナス+特性:マルチバースト で合計250%アップ。超特性:オーバーパワー でさらに+50%なので、全部で300%アップが見込める。どんなにWTが重たいアイテムを使っても即時行動が可能になる夢のようなアイテムである。

5.「鍵」について

 「鍵」は本作のメインコンテンツだが、なんというかもうちょっとなんとかならんかったんか?と思わざるを得ない仕様でしたね。

 まず「鍵」には種類がある。レアリティモチーフ属性 があって、レアリティ が高いほどたくさんの 属性 が付属する仕様らしい。たとえば レアリティ:スーパーレア だと必ず全属性だったりするので、属性は「鍵」にとってあまり重要ではないようですね。レアリティ も4種類で、コモン、アンコモン、レア、スーパーレアの4つだが、レアリティは後から操作できるようになるので然して重要ではないです。

 問題なのは モチーフ効果 である。

 モチーフモチーフ:鉱石モチーフ:羽根モチーフ:歯車モチーフ:星 の4種類があり、調合アイテムや各キャラにも対応する モチーフ があらかじめ決められている。つまり、「鍵」の真価を発揮するには調合するアイテム、あるいは使用するキャラクターと「鍵」の モチーフ を合わせる必要がある、ということらしいです。これに理解が及んだのは終盤になってからですね。

 さらに、「鍵」の 効果 にも4種類あって、シンボル効果バースト効果シンセサイズ効果アドベンチャー効果 の4つに種別することができる。そして各々の 効果 にはそれぞれ シンボル効果=装備品として使用バースト効果=戦闘で使用シンセサイズ効果=調合で使用アドベンチャー効果=探索で使用 と用途が分かれている。

 ランドマークや敵に対して 特殊アイテム:無垢の鍵 を使用することで、目的に合致する 効果 を引かなければならない。冒険中、定期的に 特殊アイテム:無垢の鍵 を作成しないと「鍵」が増えていかない。しかも 特殊アイテム:無垢の鍵 は消耗品で、使い切ったら作り直さなければならない。大して貴重なアイテムを使わずに作ることができるが、定期的に作っておかないとすぐになくなってしまう。非常に面倒な仕様になっている。

 これだけでもかなり複雑な仕様になっていることがわかると思います。しかも レアリティ だけでなく、モチーフ効果 も運ゲーです(傾向はありますが)。

 結論から述べると、ガチャはやめろ

 課金アイテムではありませんが、時間を消費する運ゲー要素を盛るのは非常によくないと思います。たとえば、ライザの対応するのは モチーフ:歯車 です。つまり、戦闘で使用する強い「鍵」を手に入れるには、モチーフ:歯車 という条件を満たしながら、強い バースト効果 が付属している「鍵」を入手する必要があります。バースト効果 だけを抽出して入手することはできないので(敵によっては バースト効果 しか排出しない敵もいるが、モチーフ:歯車 ではない)、数を打って当たるしかありません。頭がおかしくなります。

 ソシャゲでSSR確定ガチャを喜んで引くのは初心者だけでしょう? だって無数にあるSSRキャラのなかから目当てのキャラを引ける確率がどのくらいかと考えれば、1%もないことが明白だからです。強いキャラが全然そろってない初心者にとっては嬉しいかもしれませんが、ねぇ? SSRで〇属性の〇〇〇というキャラを確率で引く、なんて仕様が嬉しいはずないでしょ。

 ゼノブレイド2で散々に批判されたガチャシステムを、違う仕組みで流用しているようなものです(違う会社です)。リアルマネーを使わないとはいえ、ガチャシステムはやめようよ。ゲームだから運要素があるのは仕方ないですけど、ガチャはダメだよ。だって今作は素材ですら 超特性 というガチャがあるのに、さらに「鍵」ガチャまでやらせるなんてあまりにも酷じゃないですか。しかも10連とかできないんですよ。単発ガチャを無限に引かせるなんて狂気の沙汰ですよ。

 アイテムの効果と特性を組み合わせて理詰めで目的のアイテムを作るゲームなのに、ガチャにガチャを重ねないと強くなれないなんてやってることがむちゃくちゃでしょう。敵によって排出される モチーフ効果 の種別に傾向があるとはいえ、無理がありすぎる。おまけに、たとえば シンセサイズ効果:属性追加・〇 とか シンセサイズ効果:属性値追加・〇 などは レアリティ:スーパーレア だと出ないんですよ。本当にバックテストしたんでしょうか?

 百歩譲って、例えば「装備の鍵」「戦闘の鍵」「調合の鍵」「探索の鍵」みたいに4種類に分かれていて、ランドマークや敵によってどの種類の鍵が排出されるかが決まっていて、レアリティ によって 効果 の強弱に傾向差が出る、とかならわかるんですよ。目的によって行く場所や戦う敵を変えればいいだけですからね。モチーフ効果 を運ゲーで掛け合わせるとかめちゃくちゃでしょう。勘弁してくれ。

 ガチャ要素は減らしてほしい。マジでマジで、本当に。

6.総括

「鍵」については不満たらたらになってしまいましたが、ゲームとしては総じてとっても楽しめました。アトリエシリーズとは思えないしっかりとした作りのストーリーと、毎度楽しませてくれる調合システムで十二分に楽しめたと思います。もう少しだけ複雑さを排してほしいかなと思うのと、ガチャはやめてくれと、不満はそれくらいですね。

 次回作はシリーズが変わると思いますが、ぜひライザの弟子を見てみたいものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?