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今週の営業と、声

少し早いですが、新駒書店は今週から冬時間、16時半閉店とさせていただきます。営業曜日は変わりません。

水、木、金 11:30 - 16:30
土 10:00 - 16:30

ブレイディみかこの
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』
が話題を呼んでいたころ、読んで納得感もあるし、まちがいなく好きな部類なものなのに、どうしても胸のなかにザラつきを感じていました。

よくよく考えたら、この本でいちばんの読みどころとされた、エンパシーとは、他人の靴をはくこと、という解答。これが息子さんの言葉だったこと。こうした心に響く言葉を拾う著者の感性にあっぱれと思いつつも、それが著者自身の言葉でないこと。そして、息子の言葉を利用するなんて、という思いがあったのでした。

でも、それは単に私があまりにも無知だった…

前述の作(2019年)よりも前(2017年)に出版されていた

『子どもたちの階級闘争』

みすず書房の端正なハードカバー、タイトルに副題、その佇まいに気圧されながら開くと、その本文はもう、圧巻のアナーキーぶり。

息子の言葉で生きてる人じゃなかった。
完璧に、ご自分の声で紡がれた作でした。

勢いにのって最新作も。

『R•E•S•P•E•C•T リスペクト』

ロンドンで実際に起きた、若いシングルマザーたち中心の公営住宅占拠事件(活動)を下敷きにした小説ですが、主人公その他に著者の投影も感じる、「声」の聞こえてくる小説でした。

そして新駒書店の棚に、超関連書籍がありました。

『CHAVSチャヴ
The Demonization of Working Class 』

よくぞ。(J)

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