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「コロナショック」ではなく、「アフターコロナの世界」での起業


起業の準備を年明けから3ヶ月間続けてきました。

創業はいよいよ1週間後の4/1に迫りました。

それにしても、凄いタイミングと重なったものです(笑)


当初想定していたのは「コロナショック」(一時的な不景気)


景気はサイクルなので、今年のどこかでは不況は来るだろうと考え、「不況でも必要とされるプロダクト」をつくることは当初から想定していました。(よく言われるのですが、私が取り組むビジネスのドメインはHR(人事領域)ではありません。)

幸いにも、資金調達は今回のコロナショックが本格化する前に進めており、創業後売上が全くたたなくても1年半くらいは資金繰りは問題ありません。(不況が長引けば30ヶ月程度になることを踏まえると、その先の資金確保も早めに動く必要があるとは思います。)

一定以上の規模の会社で事業を運営するコストが大きければコスト削減などが大変なのでしょうが、もともと創業後9ヶ月ほどはプロダクトづくりに集中する予定でしたので、直近の動き自体はそこまで大きく変える必要はないかなと思っていました。

しかし、これらの話はすべてコロナウィルスの影響が「コロナショック」という「一時的な不況」であるという前提での話でした。

コロナウィルスによって様変わりする世界の様相を見るにつけ、僕が今考えるべきことなのは、「コロナショックという一時的な不況」ではないのではないかと感じ始めました。


今、想定しなければいけないのは「アフターコロナの世界」(恒久的にリアルな接触ができない世界)


東京でも感染者数が日に日に増えており、いつロックダウン(都市封鎖)が宣言されてもおかしくない状況です。

ワクチンや特効薬が開発されるまでコロナウィルスの影響は収束しないかもしれない、そしてそれはまだかなり先になるかもしれないということを、経営者としては想定しなければならないと感じています。

多くの人々の健康や生命を脅かすウィルスの影響を抑え込むためには、とにかく外出をして接触をするのを抑制するしかありません。

これから先のかなり長い期間、もしかしたら数年の間、人々が外出できないという状況が続いていく「恒久的なアフターコロナの世界」を私たちは生きていかなければならないのかもしれません。

私は感染病の専門家ではないので、コロナウィルスのワクチンや特効薬がどれくらいの可能性で、いつ開発できるのかを正確に見通すことはできませんが、そのような「アフターコロナの世界」を経営者として少なくともPLAN-Bとしては想定しておかなければならないと感じています。

例えば、営業一つ取ったとしても「顧客に直接訪問して営業をする」「隣の席の先輩に提案書の作成方法を直接教えてもらう」「営業全員で直接集合して商品の勉強会をする」などの直接的接触を前提とする行為がすべて消滅する可能性があります。

これまでリアルの世界での直接的な接触で行われてきたあらゆる業務上のタスクやコミュニケーションが、すべてデジタル上でのものに置き換えなければならないかもしれません。

もはや、コロナウィルスの影響が収束することを待つのではなく、コロナウィルスがある世界とどう向き合っていくか、そのためにどのようなプロダクトを創り、届けていくのかを考えなければいけないと感じ始めました。

ちょうど私自身が起業して取り組むドメインは「デジタルによる業務体験の変革」です。

このドメインでは、Box、Slack、Zoomといったアメリカ発のプロダクトが多くの人々の業務体験を変革してきました。

それらのクラウドベースのデジタルプロダクトはアフターコロナの世界においては、もはや「あったら便利」というレベルを超えて、「なくては業務ができない」というレベルで必要とされるプロダクトになるでしょう。

このようなタイミングで起業するのであれば、「アフターコロナの世界」が恒久的に続き、リアルな接触ができない環境の中でも、人の能力が活かされ、人と人がきちんと連携できる、そんなプロダクトを創っていくべきだと今まで以上に感じるようになりました。

僕たちの会社も創業当初からフルリモートで対応しなければならない可能性は高いですが、リモートワークという環境の中でスタートする私たちだからこそ、生み出せるプロダクトというのがあるのかなと思っています。

創業まであと3日ほど。

海が大荒れの中での出航になりますが、まだ小舟なのでしっかり舵取りすれば沈むことはないはず。

逆に、この荒波の中だからこそ見える航路もあると捉えて、前に進んで行きたいと思います。

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