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たねの輪 初めての小麦脱穀 挽回編2022.7.24

足踏脱穀機と唐箕(とうみ)を使って脱穀をした1か月前、真夏の炎天下での作業は、それはそれは大変だった。原始的な方法でまずはやってみようとチャレンジしたものの、2人で汗水たらして4時間作業して収穫できた実は2kg。8時間で2kgということは、1kg収穫するのに、4時間もかかる計算だ。
だいたい100kg収穫できるとすると、なんと400時間かかる計算だ!え~
1日8時間作業として、まるまる50日!単純計算だが、あまりにも気が遠くなる作業時間だ。

小麦という穀物をひとが育て、パンを焼いて食しはじめたのは、メソポタミア文明の頃というから紀元前4000年~3000年頃らしい。そのころすでにパンは文明の中心に位置していたという。どういう風に小麦を育てて、どんなパンにして食べていたのだろう?いずれにしても、当時にしてもとてつもない重労働だったことは間違いないのではないかと、思ってしまうほど、小麦の脱穀というのは、重労働だった。

小麦を育ててみようなんて、気軽に始めたのだが、小麦という穀物は太古の大昔からずっとひとの命の糧になってきたのだと思うととても神聖な気持ちになる。

小麦の脱穀という重労働を、文明の力を借りてやってみよう!
ハーベスターという脱穀機をレンタルし、畑に持ち込んだ。
今日集まってくれた、たねの輪メンバー5人の期待が膨らむ。これがあれば、もしかしたら脱穀がうまくいって、超重労働から解放されるかも!

師匠が脱穀機を稼働させるとエンジン音とともにコンベアが回り始めた。
そのコンベアに、麦穂を次から次へと投入する。すると、

ハーベスターと言われる脱穀マシン


パチッ、パチッ、パチッ、ジャラジャラジャラ~、ブウォ~
パチッ、パチッ、パチッ、ジャラジャラジャラ~、ブウォ~

麦穂が、弾けて、麦粒が脱穀機に吸い込まれる音
麦穂が、弾けて、脱穀機の中を麦穂がぐるぐる回る音
麦穂が、弾けて、もみ殻が吹き飛ばされる音

うわっ~ すっげ~ なにこれ~ 
歓声とも聞こえる、たねの輪メンバーの声!
感動とともに、文明の力の凄さを思い知らされる。
メソポタミア文明時代から続く手作業の脱穀を目の前の脱穀機
がいとも簡単に、麦粒にしていくのだ。感動しないわけがない。

この脱穀機も基本は、足踏脱穀機と唐箕(とうみ)がやっていることと全く同じことを機械にしている単純なものだ。しかし、2つのことを1つにして、動力で一気に解決するという、スーパーマシンだ。

この脱穀機のおかげで、たねの輪メンバーの表情も涼しげで楽しそう!
稲穂を脱穀機に入れるやり方次第で、稲穂の麦粒がちゃんととれるか、麦穂にいくらか残ってしまうか、だいぶ左右することが分かった。この作業も後半になると、みんな役割をせっせとこなしながら、あっという間に麦穂が捌かれていく。

そして、なんと作業を始めてから、ちょうど3時間ほどで、すべての麦穂の脱穀が終了した。なんということか、4時間で2kgだったものが、3時間で100kgの収穫量になった。50倍、、、凄まじい効率化。
こうやって、ひとは効率化をあらゆる分野で成し遂げてきた。そして、今日も更なる効率化、明日も効率化と。

でも、効率化だけだと、ひとは疲れてしまう。なんでも、バランスが良い塩梅というところがあるのだろうと、この脱穀機を目の前にしてふと思った。その塩梅も、ひとそれぞれでいいのだろうと。だから、自分の程よい塩梅加減を見つけていけたらそれでいいのだろう。

今日の脱穀の塩梅は、たねの輪メンバーにとっても、程よく心地よい塩梅だったみたい。みんなの笑顔がとても眩しい1日でした。
この脱穀機を探してきてくれた師匠ありがとうございました!
たねの輪メンバーのみなさん、楽しい1日をありがとうございました!
また、集いましょう!

脱穀のあとは、麦粒の選別作業が、まだまだあります!
お楽しみに~。




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