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まじめに読書感想文ー2

絶食採血をしてきた。いつも朝ごはんは食べない派なのだが、食べられないとなると食べたくなっちゃうだろうなぁ。水はセーフだよね。お茶はいいんだっけ?

と思っていたが、普通に寝坊したので朝食はもちろん水も飲まずに家を出た。

まぁまぁ予約時間ギリギリに病院に着き、待合室で本を取り出した。

『キリンに雷が落ちてどうする :  少し考える日々 / 品田遊著』だ。

昨夜、ちゃんとカバーを作った。

ここの病院は待ち時間が長い。予約の時間に行っても1時間は待つ。読書するには十分な時間だ。

少し暑い。コートの下に着ていたユニクロのウルトラライトダウンベストを脱ごう。いつもなら脱いでザッとカバンに押し込むところだが、なんとなくきれいにたたんで付属の巾着に入れてみようと思った。

ぎゅうぎゅうと空気を抜いて小さく丸めていく。待合室の他の受診者や受付の事務の人の意識が集まるのを感じる。みんなこちらを見ないようにしているのを感じる。「あの人たたんでるよ」ってみんな思ってるんだろうな。

小さくたたんで元の巾着に入ったダウンを見て満足したので読書にする。

ひとつひとつのエッセイ(日記)が短く、エッセイというより思考の連続を見せられているようだ。従来のエッセイとツイッターのちょうど真ん中という感じ。

他人の思考がダダ漏れ状態が味わえて心地よい。日頃、浮かんでは消え浮かんでは消えるものが記されている。自分の思考ならどうでもいいが、他人のそれはおもしろい。ただの行動記録+感想のような日記を見たときの「ふ~ん」とこの本を読んだときの「ふ~ん」は全然違う。

すべてが非常にフラットだ。均質化されている。感情の波を感じない。こういう本こそを思想書といってもいいのではないか。

読んでいて自分の感情が揺れないのがよい。と思っていたら”プール”という項目で著者が平泳ぎができると知ってしまった。思わず読み返した。つらい

音がした。顔をあげると待合室の電光掲示板に自分の番号が表示されている。そんなはずはない。時計はまだ15分しか進んでいないではないか。私はここで一時間待つんだ。

でも迷惑はかけられない。本を閉じて中待合室へ進み、どうしてこんなことになったのか考える。そうだここの受診開始は10時。私の予約時間も10時。QED。いつも夕方に予約していたからわからなかった。

10時半には病院から出ざるを得なくなってしまった。まだチャンスはある。朝ごはんだ。小洒落たカフェでチーズケーキとカフェラテだ。そして読書しよう。

でも私の足はぐんぐんドトールへ向かっている。だってミラノサンドが好きなんだもん。抗えない、ミラノサンドのパンの魅力。あのパンだけ売ってくんないかなぁ、お洒落なチーズケーキ食べたかったなぁと思いながら本を取り出すも、左手にミラノサンド、右手にカフェラテ。

こんな時、電子版なら空いた小指で操作できるのに。

そうだ私は電子派になるんだった。潔くここでやめよう。

ここでやめた

帰ろう。子ども(と夫)が待っている。
逆にいえば、もうそんなに時間潰している場合じゃない。
サッと食べて帰る。お土産代わりにゲームセンターの処分台を一回していくか。

さすが処分台、一回で4個とれた

早く電子版出ないかな。

ちなみに電子派になる予定だが、電子版の保存性は全く信用していないので、保存用に紙でも買う。

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