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ゆらゆらと

ふたりの夜がひとりの夜よりも
長ければいいのに
ふしぎな色をしたやさしさを
頼りに歩く 長い廊下
手をつないでいようね

ふたりの夜がひとりの夜よりも
長ければいいのに
笑えない冗談が降るたびに
透明になって今をこなす
手をつないでいようね
ほんとうに透けてしまわぬように

ふあんな夜にひかりを探しては
月と街灯を間違える
なまえもかたちも持たぬまま
なかったことになるのかな
手をつないでいようね
ふれられなくても
ふるわせて

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