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自作LoRA「AnimeJukujo」公開!

自作の熟女LoRA「AnimeJukujo」をCivitaiに公開しました!フォト系モデルの熟女描写をアニメ系でできるようにしようというもの。実はアニメ系のAI作画モデルは熟女描写が苦手なのです。美少女ばかり学習してるからだろうなぁ。


AnimeJukujoの紹介

以前熟女系の新しい絵柄を作るという記事を書きましたがその発展形です。フォト系モデルの老け要素をアニメ系モデルで実現しようというコンセプトは同じなのですが、いろいろな絵柄に適用しやすくなっています。そのための工夫については後ほど。

セル画風でもちゃんと熟女になります

今回はセル画風の絵柄にも非常に強いです。

強そうな熟女剣士

そして、このLoRAはAI画像で漫画を描く際に非常に重要なものが実現できていると思うんですよ!それが何かというと普通のおばちゃんが出せるところです!今のイラスト系AI作画モデルは基本的に出てくるのは美少女です。でも、漫画の登場人物って、美少女だけじゃなくいろいろな見た目の人が出てきますからね。

ついにAIが普通のおばちゃんを!

また、今回体型にもこだわっており、胸が垂れているものも生成できるし、

ジャケットを止めているところがお腹に埋まっている

スレンダー系にも対応できます。

幸薄そうなビジュアル

作ろうと思えば蛇骨婆みたいなのも作れますが、サンプルは載せないでおきます。

当然リアル系でも行けます!

リアルな絵柄だとアジア系の雰囲気も出る

老け方を調整できる!

「AnimeJukujo」ではLora強度でも老け方は調整できますが、LoRA強度で調節すると体型の老けポイントも弱まってしまいます。体型は変えずに老け方を調整できるようにするために「facial wrinkles(顔の皺)」で顔の老け具合を変えられるようにしました!

その機能を見るためにもセルルックの作画モデルであるSudachiで「AnimeJukujo」の有無による違いを見てみましょう!

Sudachiで何もLoRAを適用せずに「mature female, 40 years old, waist shot」で出力したものです。40歳という設定です。

Sudachiでのfacial wrinklesの効き方

「facial wrinkles」なしだと40歳と指定しても普通の女の子との違いが判りません!「facial wrinkles」を適用しても、ちょっと目が奥に行ったかなという程度。しっかり老けポイントを出すために、1.4まで上げてみます。ほうれい線が出てきますが、「若い女の子にとりあえず皺を書いてみました」という感じの絵ですね。さらには、おでこのあたりに作画崩壊が出ています。1.5にすると完全に作画崩壊しました。

次はAnimeJukujo適用時のものです。

AnimeJukujoでのfacial wrinklesの効き方

左から右へ老け度合いが高くなるようにしています。

真ん中が「facial wrinkles」なし。熟女LoRAなので「facial wrinkles」なしでも、頬骨が高くなっているしゴルゴラインも軽く出ています。

左はネガティブプロンプトに「facial wrinkles」。頬骨の高さ等老け要素は残しつつも、真ん中の画像よりちょっと若くなっているかと。

右はプロンプトに「facial wrinkles」を追加。作画崩壊もせずにちゃんと老け要素が強くなっていて、ほうれい線もくっきりです!当然強さを0.5等にして老け具合は調整できます。

先ほど紹介した普通のおばちゃんはこの「facial wrinkles」と「plump(太め)」を強弱変えながら組み合わせると良い感じに作れますよ!

まあ、頑張って調節できるようにしたけど需要があるのかは謎……。

モデル作成のポイント

先日の記事で作ったLoRAは2.5D的な絵柄に強いYuzuでフォト系モデルの老け要素をControlNetでイラスト化してLoRA素材にしていました。そのため、本来のYuzuの画風より大幅に写実的になっていたのです。

ベースモデルはAniverse

今回、セル画調のイラストに効果的に反映させるためにあえてリアル風のモデルを利用しています。写真からイラストへ変換した画像はかなり元の画風よりもリアル描写寄りになるため、先に書いたようにYuzuベースの時は熟女が出るだけではなく画風もリアル寄りになってしまっていました。このためセルルックのモデルに適用しづらい部分があったのです。セル画調のはずがリアル画調に変わっちゃったりするので。

そこで、差分を取り出すというLoRAの特性から、よりリアル画風のモデルで学習させれば、「絵柄がリアル調になる」という副作用を避けられるのではないかと。

今回はベースモデルにAniverse V2.0というYuzuより圧倒的に写実描写に強いモデルを用いて、フォト系画像からのイラスト化も一部を除きAniverse V2.0で行っています。

実はAniverse V2.0はフォト系モデルとマージされているためか、かなり熟女は出せるモデルです。「mature female, 40 years old」で生成してみました。見ての通り絵なのか写真なのかわからないような絵柄。老け要素は弱めですがゴルゴラインとほうれい線が出ています。

老け要素が出せるAniverse

ただ、やたらと健康的になって60代の女性でもモデルがごとき腹筋割れ体型になったりはします。それもあって今回体型の老け要素を重視しようと思ったんですよね。

素材はこんな感じです。Aniverseはすぐに腹筋を割るし、胸がツンと上向きになるのでそうならないように注意して作成しています。

謎の場所で水着になる熟女

ちなみにこの素材は顔に日光が当たって陰になってますが、本当は影が強く顔についた素材は避ける方が良いです。顔の模様的に解釈されることもあるし、やたらと肌がテカテカしてしまったりします。今回は影が顔に入った素材は採用を見送ったり、影やテカリを消して生成しなおしているので、これは顔に影が残った貴重な一枚。

あえて違う絵柄も混ぜる

今回一部の絵はAniverse V2.0を使用していません。それは色白(pale skin)のところです。Aniverseの色白って健康的なんですよね。

Aniverseでの色白は健康的

もっと不健康な感じにしたいなぁと。

不健康な熟女を生成できるように色白は以前の記事で作った熟女LoRA(非公開)での生成物を利用しました。単純な白さでいえばAniverseのほうが白いんですよ。だけど、どうですか?この不健康で幸薄そうな感じ!

不健康で幸薄そうな熟女

ただ、Aniverseとは絵柄が違うので副作用として、プロンプトに「pale skin」を指定すると絵柄が変わっちゃうようになりました。老け要素もだいぶ抑えめになります。

pale skinを指定すると絵柄が変わる

Aniverse的な色白を混ぜることで、絵柄の変化を抑えることはできるのですが、この幸薄そうな雰囲気が消えるのがもったいないなぁ、と思ってそのままに。でも、次のバージョンでは変えるかも。

ファイルサイズ

今回の素材画像は全部で113枚。私は縦長・横長画像を素材にするときは、以下の記事のように3~4枚に分割しているので、元画像としては30枚くらいです。

画像の総ファイルサイズは30MByteほど。ファイル数が226なのはキャプションファイル分です。

jpg中心なので小さ目


今回の素材はほとんどがMage.spaceで作っていたためjpg率が高いんですよ。なので、30M程度で済んでいますがpngならもっとはるかに大きいでしょう。

で、このLoRAのサイズですが、なんとたったの9MByte!

9MByteしかない!

でも、その割に元画像の再現力も高いんですよね。

サイズが小さい割に素材の再現力が高い

細かい部分が再現できなくても良いタイプの画像の圧縮に使えないかなぁ。

最後に

色々なモデルで使えるLoRAなので、ぜひ使ってみて下さい。そして、AIで漫画を描いている皆さん、ぜひこのLoRAを使って普通のおばさんを漫画に出してみて下さい!

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