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24才のリアル


僕はサッカーだけを追いかけてきたこの24年間の人生に何の後悔もない。

サッカーに育ててもらったし、サッカーのおかげで色々な出会いや経験をしてきた。

そしてこれまでのサッカー人生はただ目の前のことに必死で夢中で、もがき続けてきた。


それでも今年24になって前よりも将来のことを考えることが増えた。

周りの友人達は企業に就職して2年目。

きっと仕事にも慣れて、安定した収入を得て、
30歳くらいまでの、いや老後までの将来設計をしているところだろう。

一方、サッカー選手として生きている自分は来年どこで何をしているかすらわからない。

当たり前のように次の年もサッカーができると思っていた学生時代とはもう違う。

サッカーに育てられたというのはサッカーを通じて集団に属する責任や、規律、自制、犠牲心、思いやり、忍耐力などを身につけたということ。

他にもたくさんあるが、

「取り組む姿勢」

学生時代はこれが大事だと言われるし、大きな評価に繋がる場合もある。

きっと周りの人よりも一生懸命努力してきたし、どんな練習も真面目に取り組んだし、皆が嫌いなラントレも逃げずに自分を追い込んできた。

それによって信頼を得たこともあったと思う。

「ひたむきさ」これは自分の武器でもあった。

けどそれは周りと比べたときに少し秀でて見える環境にいただっただけかもしれない。

今思う。

そんなの武器でもなんでもない。

上を目指す人間であれば当たり前のことだ。


日々の取り組む姿勢、つまり人は過程が大切だという言葉をたくさん耳にしてきて、自分もその通りだと思っていた。

けど、今は身の回り人にしか伝わらない「過程」なんてどうでもいいと思っている。

それは過程を疎かにしていいということではなくて...


この職業で食っていくにはとにかく「結果」だ。

今は結果に繋がらない過程に何の意味もないと感じている。

「結果は出なかったけど、日々努力して頑張った!」

それはただの自己満足でしかない。
何も美しくない。

過程に意味が無いわけないけど、それでも今はそこじゃない。

そんな考えはきっと今の感じている焦りから生まれてきているんだろう。

結果だけを追い求めて失敗すれば、それは若気の至りと言われるのかもしれないが、サッカー選手としてまだ2年目の24才、若気の至り上等である。

ここ最近はしばらくベンチにも入ることが出来ていなかった。

でもチームはリーグ戦3連勝で良い波に乗っていた。

一時はあったはずの自信も徐々に薄れていき、

自分のプレーが消極的になる時があったり、

追い討ちのように胃腸炎にかかって3.5kgも体重が落ちたり、

復帰後もパフォーマンスがなかなか上がらなかったり、

何も上手くいかない今の自分にとにかく腹が立った。

焦れば焦るほどなぜか状況は悪くなっていった。

練習でのパフォーマンスがダメダメだったある日は、今日だけは絶対にジムに行きたくないって思うこともあった。

それでもめちゃくちゃ重い腰を起こして行った。

続けていればなんかいいことが起こるかもしれない。
こんな気分で。

自分的にはこれは最悪な考え方だ。

なぜなら他責すぎるからだ。
それでもそんな神頼みみたいな思考に甘えることしか出来なかった。

たぶんそんな日のトレーニングの質は低かったと思う。
弱いなあ。

自分だ。この世界はとにかく自分だ。

行動も言動も、気の持ちようも全て自分次第。

焦りや不安を感じている時間はもったいない。

選択肢なんかない、やるしかない。
迷うならさっさと辞めた方がいい。
こう考える時間が最近増えた。

改めての覚悟だ。

ただただ思い悩み、
サッカーをなかなか楽しいと思えない時期にやってきたのが、FC町田ゼルビアとの練習試合。

なにかきっかけにしたい、と臨んだ。

久々に90分のゲームに出て本当に楽しくて幸せな時間だった。
細かく振り返ればミスや課題はあったけど、自分らしさを出してJ1首位のチームとバチバチやれて本当に良い刺激になった。

小手先の技術や緻密な戦術よりももっと前にあるサッカーの魅力を思い出すことができた。

彼らはたくさんのサッカーファンの矢面に立たされているが、結果的にJ1の首位を走っている。
勝つためにやれることを全てやる。
そんなチームの何が悪いのか自分には全く理解できない。

ディフェンスラインから細かくパスを繋いで相手を揺さぶって綺麗に崩して、、、といった所謂美しいサッカーを目指すチームはたくさんあるが、それでも首位に立っているのは町田。

勝つ、とにかく勝つ。理想や綺麗事じゃない。

町田は本当に強い。自分は本当に弱い。

チームのやり方を信じて全員がハードワークする。

自分は自分を最後まで信じてやり続けるしかない。

結果が欲しくてたまらない自分にとって、町田のサッカーを叩く要素は正直見つからない。

ここまで来たらヒール役として圧倒的な数字で周りを黙らせて優勝して欲しい。

もしかしたらこれで皆からの自分の印象が悪くなるのかもしれないけど、彼らは結果を得ているし、自分は結果を欲している。

ただそれだけだ。

結果を残せなければ生き残ることはできない。

結果が欲しい。

一日中働いて、安定した収入を得て、週末は飲みに行ったり、遊びに行ったり。
もちろん社会人として仕事をしたことがない自分にとっては企業で働いている人達にリスペクトしかないし、サッカーしかしてこなかった自分には無理だとも思う。

けど正直な話、そんな生活が羨ましいと思う瞬間は今まで何度かあったし、このプレッシャーに追われる日々から逃げたいと思うこともあった。


それでも自分にとって、
こんなに夢が見られる職業は他にないし、
大好きなことを仕事にできる幸せを感じ続けたいし、
背中を押してくれる人のために戦うことを辞めたくない。

少しでも上の舞台でサッカーを続けたい。


だから、結果が欲しい。

vsFCマルヤス岡崎 2-1〇

7/15
久しぶりにリーグ戦に出て、JFLでは自身初の白星。
16節にしての初勝利。恥ずかしい。

50分の出場時間で特にチームを助けられるようなプレーをしたわけではないけど、試合に勝てて本当に嬉しかった。

でも、自分が求めている結果はこんなもんじゃない。

結果が欲しい。


あれだけ意気込んでたくせに、
結局何も出来ないままサッカー人生終わっていいのか。

結果だ。掴め。

24才のリアル。

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