モダン経営とポストモダン経営

よく僕はビジネスのことをファンド運営に例えて話す。

ファンドが利益を上げるためには大きく分ければ二つ方法がある

1.同じ金額を運用しつつも、何らかの方法で運用効率を高めて利回りを大きくすること。

EX:100億のファンドを年利5%で回してたところを6.5%で運用できるようにする

2.運用利回りは維持もしくは低下させてもそれが問題にならないくらいに運用額を増やすこと。

EX:100億のファンドを利回り5%で回してたところを利回りそのままで運用額を120億に増やす

の二つ。

そして他のビジネスにおいても

「顧客を中心とした社会からの信用や期待値」というファンドを運用して「売上」という運用益を上げてると考えると、自分は何をすべきなのかがわかりやすいとおもうのだ。

ビジネスを成長させるために、前述の1「運用利回りの向上」をしようと思えば、当然のことながら運用に高度な戦術的なスキルが欠かせなくなることはもちろんのこと、レバレッジを高める行為なわけだから、「顧客を中心とした社会からの信用や期待値」といファンドの元本を既存するリスクが高まるんだと思います。僕はいわゆる狭義のマーケティングと言われてる取り組みはだいたいこの中に入りそうな気がしてます。

なので僕としては長期的な観点からのビジネスの王道は「顧客を中心とした社会からの信用や期待値」というファンドの元本を増やすことに焦点を当てて施策を打つことであって、むしろ運用利回りがより低くても十分な収益が生み出せるようにすることなんじゃないかと思っています。

で、ようやく表題の本題にようやく入るわけですけど

僕も門外漢なので、ざっくりとした説明になりますが

デザインとか建築の世界では、近代から1970年代くらいまでの間に機能美的なモダンが追求され、その結果として何が起こったかといえば、同質化による魅力の低下だったのだと思います。

そして80年代くらいから「ポストモダン」の時代だ等と言われるようになって、ある意味では合理性から逸脱したもの、作家性の強いものが評価されるようになる時代が来たわけです。

僕はビジネスにおいてはここ20年くらいの間にいわゆる経営のモダン、特に米国MBA的な観点による経営のモダンが追求され、そしてそのお作法が普遍化した期間だった気がします。

しがない中小企業の経営者であるぼくまでマーケティングのSTPモデルについて語ってみたり、4Pだの3Cだのってのたまってみたりするわけです。

でさて現時点。何が起こっているかといえば、やっぱり戦略/戦術の同質化による魅力低下みたいなことが起きてる気がします。

なので僕は今この時点において言えば、あえてモダンの観点を逸脱する、モダンの観点からは説明しにくいことをすることが、有効なポストモダン的経営に可能性を感じているのです。

僕が思うポストモダン経営の要諦は

1.モダンに対するアンチテーゼなのでやってる本人がモダンについては嫌ってほど理解している

2.強い作家性(経営者ないしは事業責任者の人間性、目指す世界観が表現できている)

3.モダンの観点から評価すると明らかに経済合理性を欠いている部分が多々ある

4.が、安定的な成長と黒字決算

5.顧客はスペックだけではなく世界観への同一化にペイしている

など、ゴメンナサイまだ思考が浅くまとまりきってないです。

ただ以下のドワンゴの川上会長のコメントは近い考え方な気がしてます。

川上氏:

じゃあ,なんで人間はオワコンと言うのか,どういう時にオワコンと思うのか,思わないのか。僕がいつも考えているのはそういう部分なんですよ。で,いろ いろと考えた結果,理解できなかったらオワコンだとは言われないなと思って。だったら理解できないことをやってやろうって,そう考えているだけなんです よ。

コミュニティサービスの本質ってどこにある?――はてな・元CTO伊藤直也氏がゲストの「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」第8回http://www.4gamer.net/games/139/G013991/20121022021/index_4.html

ポストモダンな存在だなと感じているのは

上場企業だったら

ドワンゴとかライフネット生命とか?スタートトゥデイも元々はそうだった気が。。。

そうでなければ

ほぼ日とかD&DepartmentとかR不動産みたいなところもそう見えるな~

ゴメン、この選定も全然練れてないので、以後言う事が一部変わりそうな予感。。

でここまで説明してきた

1.ビジネスをファンド運営に例える話

2.モダン経営とポストモダン経営

の話って別々の話としてここしばらくよく話す話だったのだけれど

もしかして

モダン経営は1.の例えの「運用利回り」の向上を図る取り組み方でそれに対してポストモダンな経営は運用できるファンドの元本たる「顧客を中心とした社会からの信用や期待値」の総額を増やす取り組み方なのかなと二つの話が自分の中でパチっとつながったもんで、忘れないうちに慌ててこうしてメモしております。

たぶん書いてる僕以外にはわけわかんない~とか、そんなのあたりまえ~なのかもしれないのですがあーわかるわかるなどと言って下さる奇特な方がいたらな~みたいな期待感もありつつ全公開でポストしてみますw

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