労務の世界に足を踏み入れ1年の僕が思った法律と実務のギャップ
(実はnote初投稿になります・・。もしお作法的に不備などあればご指摘ください!!)
みなさま、初めまして!社会保険労務士の資格持ちながら、某ベンチャー企業で人事労務として働いている佐藤(「B作」と呼んでください!)と申します!!ちなみに労務 Advent Calendar 2019の11日目の担当で投稿させていただきます。
1.自己紹介(←僕に興味ない人は読み飛ばして下さい!)
2010年:
某大手IT企業(D社)に新卒入社
→ D社内の人事給与システムの開発・運用・保守を担当することになりました。
2012年:
給与を知るためには法律をしらなければならない→「社労士資格を取得しよう!」と本気になったのでO原に通学開始
2013年:
勉強の甲斐があって1発合格しました。(ただし、社労士試験特有の救済措置による合格です。)
そこからは、社労士の有資格者となりながら、本業でシステム開発をするという、よくわからないキャリアになりました。
2016年:
担当するシステムが変更となり、今度は子育てに関わる電子申請サービスの開発で要件定義や仕様調整の業務に携わることになりました。
※ちなみに、このシステムは就労証明書を電子的に作成できる機能をもっていて、10月、11月頃に必死で就労証明書を手書きしている人事労務の人にとっては、かなり嬉しい機能を具備しています。(←これ、知らない人事労務の人結構いるので、詳しく知りたかったら連絡ください!)
2018年:
D社時代にちょいちょい会っていた同期(H氏)がいたのですが、H氏は4年前くらいにD社を辞めてベンチャー企業を創業していました。そのH氏から、「うちの会社の人事やってみないか?」と誘われました。
社労士の資格を持ちながら、それを活かしきれてないモヤモヤ感があったため、その誘いに対してとても悩みました。その時の仕事が嫌なわけではなかったですが、何か情熱が注げない自分がいるような気がしてました。
元々、システムを開発する仕事についた理由も、当時やりたいことがなく、システムを開発する仕事につけば、色々な業種、色々な世界に触れられると思ったからでした。そんな中で見つけた人事労務の世界。
これは情熱捧げる自信がありました。仕事以外の時でも人事労務の最新情報をキャッチアップしようとしている自分がいましたし、ここでキャリアチェンジしたとしても、遠い未来で人事労務に対して誰よりも情熱を注いでいるような想像ができました。
人間は想像できないことは実現できないし、想像出来ることは実現できると思っています。ということで某ベンチャー企業に人事労務としてジョインすることになり、今に至ります。
そんなこんなで、新たな一歩を踏み出しました。前置き長くてすみません!
2.労務をやってみて苦労したこと
人事労務の職にキャリアチェンジした自分は、ベンチャー企業の労務を0から立ち上げました。勤怠管理、給与計算、人事制度設計、評価制度設計、健康診断、衛生委員会、等々の業務を企画から運用までを行い、社員が安心・安全に働ける環境を必死になって構築していきました。
幸い前職のおかげで仕事の進め方みたいなものは、しっかり染みついておりましたし、人事労務には欠かせないITツール利用などは前職の経験活かせたのでその点は有利だったかなと思います。
1番苦労したのは、法律と実務のギャップです。「本当にこの運用で合っているのか?」「このやり方で正しいのか?」という問いとは常に戦うことになりました。「法律では◯◯だったけど、実務に落とすと間違っていないだろうか」という疑問は何をやっても常に頭の中にあります。
たとえば、管理監督者の話です。管理監督者に登用する場合には、経営と一体となっていく人でないと、管理監督性を否認されてしまいます。では、「経営と一体となっていく」基準とはなんでしょうか?
その答えは「曖昧」なのかと感じています。
つまり、「明確な基準はない」と思っています。ただ、管理監督性を容認するための要素はいくつかあります。一般の従業員が参加できない経営会議への出席、出退勤に縛られない労務管理、一般の従業員より給与水準が高いこと等々です。これらの要素がいくつも組み合わさって管理監督性が容認されるようになるのです。
つまりは確率論であり、いかに管理監督性を容認する要素を実態に組み込み、管理監督者として容認される確率を高くするかが大事なのかと思っています。
3.労務をやってみて感じたこと(一番伝えたいこと!!)
そんな感じで、どんなやり方が一番正しいのかを考えていくうちにに、自分としては一つの解にたどり着きました。
正しいやり方 = 様々な角度(法的根拠や会社の就業規則、社会通念上の観点など)から合理的に説明できるやり方
明確な基準がないところに明確な答えはないのかなと思っています。だからこそ、合理的に説明できて皆が納得するやり方を見つけにいくことが非常に重要であり、人事労務の仕事の価値がそこにあるのではないかと感じています。
4.今後について
正しいやり方を見つけるためには、様々な観点をもった有識者や多くの情報が必要です。なので、これからの1年は同じ知見をもったベンチャー界隈の人事労務担当者とのネットワークづくりや、労基署、年金事務所などの意見照会、外部社労士、弁護士からの助言、最新の法改正動向を追っていきたいと思っています。
PS:
同じお気持ちの方がいらっしゃったら是非ご連絡ください!語らいましょう!