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【小春の着付教室】第47号●着物:寸法(1.身丈)

こんにちは。着付師・着付講師の *小春*です(*^^*)
本日もよろしくお願いいたします。

今回より少しの間、着物の寸法についてお伝え致します。
着物の着姿の美しさは、着付け次第で決まるのですが、寸法によっても着付けのしやすさと美しさに差が出ます。

難しい着物寸法ですが、少しだけでも理解しておきますと、今後お役に立つと思います。参考にして頂けたら嬉しいです(*^^)v

身丈の寸法

女性ものの着物の着付けはおはしょりを作りますので、身丈(みたけ)は身長と同寸、またはプラス1~2センチくらいで誂えるのが一般的です。
身丈の指定をする際、「背から」と「肩から」によって、また腰紐をかける高さが「ウエストの方」と「腰の方」によっても指定寸法は変わってきます。

身長や体型によってや、着物地や素材によって、そして普段着物とよそ行きの着物によって微調整しながら誂える方もいらっしゃいます。

身丈は着付け時に注意すれば、どのようにも調整できますので、それほど大きな問題とはなりませんが、ご自分の着物の仕立てをお願いするのでしたら
着やすい丈、ピッタリの方が良いですよね。
その為のお誂えなのですから(*^^*)

着やすい寸法を手帳に記しておきましょう。

ご自分の身丈を知りましょう!!

寸法!といっても、よく分かりませんね。
それでは、これから一緒に測って参りましょう(*^^*)

まずは、着物を一枚を用意してください。
出来れば染の着物、一番着やすい着物が良いでしょう(*^^*)

そのお着物を着てみましょう。
腰紐の位置は、ご自分が一番楽なところに決めてくださいね。

ウエストが良い方、腰が良い方、お召しになる方によって違います。そのまま帯まで仕上げてみましょう。ここで質問です。

 ◎おはしょりはちゃんと出ていますか?

 ◎おはしょりが長すぎていませんか?

いかがでしょうか。
おはしょりはあと、何センチあればちょうど良かしら?
よ~く鏡を見てみましょう。

おはりょしをあと3センチ足したいと思われた方は、今の身丈よりもプラス6センチ(足したい長さの倍)が、ご自分のちょうど良い身丈となります。
おはしょりを短くしたい方は、この逆となります。
鏡をみて考えてみましょう。

この作業をもう一度行ってみてくださいね。
また、染の着物と織の着物では、若干違いがあります。
両方試されると良いですね。

この作業がすんだら、今着た着物の身丈を測ってみましょう。
背縫い部分を測ります。衿つけのところから裾まで、丁寧に測りましょうね。

さて、何センチありましたでしょう?
この数字に、先ほどの足したいセンチ、引きたいセンチを加算してみてくださいね。
ちょうど良かった方はそのままですね。

さてさて、何センチになりましたか?
ご自分の身長は何センチですか?
ご自分の身長と同寸でしたでしょうか?
身長+数センチでしたでしょうか?

ここで出た数字が、ご自分にピッタリな身丈寸法となります。

染の着物と織の着物の寸法の違い

染の着物と織の着物ではしなやかさとハリの違いから、寸法を変える方もいらっしゃいます。
先程の測り方を染の着物と織の着物でされると、着やすい身丈が微妙に違うことに気付かれると思います。

腰紐をかける位置や、おはしょりを下げる作業と下げ方、この処理の整え方によっては、この違いを感じ取れない場合もありますが、着物をこれから数多くお召しになるようになりますと、実感して頂ける日が参ります。その日を楽しみにしていてくださいませね。

おわりに

同じ寸法でも、着物によって違いが出るのですね。
私の寸法は、身長プラス2センチ~4センチ。
初めのころは身長プラス2センチで作っていました。
でもね、私は身長が低いので、もう少し足しておいたら他の方も着られるかも~と思い、プラス4センチにするようになりました。

1~2センチ程の差は、大きな問題にはなりませんの。
腰紐の位置がちょっとずれれば影響してしまいますので。
あとは着方です(*^^*)

それなら!
わざわざ測らなくてもよかったじゃない(涙)
そう思われるかもしれませんが、そのよう思わないでくださいね。

寸法を測るってことも大切なのです。
新たな発見もありますしね。
人によっては、身長よりも短い着物を問題もなく、しかも上手に着ていたかもしれません。
そうなれば自信にもつながります。

一度測っておきますと、いろんなことが分かりますから、今後きっとお役に立ちます。

ご自分の身丈寸法が分かったら、次回着物の仕立てをお願いする際、「私の身丈は○○センチで。」と言えますでしょう。
これって素敵ですよね。
呉服屋さんもビックリです(*^^*)

ねっ!手帳に記しておきましょう。

■次回予告

*着物:寸法(2.袖丈)

※この内容は、私が販売する着付け・帯結びテキストご購入者様向けに2009年より配信していた内容を一部修正および加筆編集し一般公開として掲載しております。

● 小春日和*小春流着付*着付師さん応援ブログ


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