読点42、句点1

日本の首都にあるから東京ドームシティと名乗れているけども、もし万が一メキシコの首都にあったらメキシコシティドームシティと名乗らなければならなかったことを考えるとやりきれなくて、泣きたくて、それでもどんどん物価は高騰していって、ふたりの重なり合った両手は離れるはずもなくて、だけどやっぱり和室のついた一戸建てに住むのは諦めたくなくて、だけどやっぱり仮装大賞の予選の審査が疲れないはずはなくて、口を開けて、目を閉じて、輪ゴムを食べてもおいしいはずはなくて、居酒屋のテレビでネタ番組を見ても聞こえるはずがなくて、カッピカピの米粒にまだ7人の神様がいるはずがなくて、吐きそうな時でかいめのゲップをしたら大抵マシになることを知って、助けた亀が竜宮城を出禁になっていることを知って、カリフォルニアロールが自分の存在を自分でも変だと思っていることを知って、トイレ行って、アンガールズが兄弟ではないという事実に阿佐ヶ谷姉妹が本当の姉妹じゃないことと同じテンションで驚いて、噛んだガムを銀の紙に出した後に銀の紙ごとまた口に入れて、適当にキーボードを叩いてたら謎の民族音楽サークルのYouTubeの限定公開動画のリンクにたまたま辿り着いて、黄色いおしりの人が青色のパンツを履いたらおしりが緑色になってしまうのではないかと不安になって、眠れなくて、「誤解を恐れずに言うと」とひとまず言ってから何を話すか考え始める経済評論家に憧れて、猫の手も借りたいし必要であれば猫に手も貸したいとQUOカードの裏に書いて、2階に着いたのに目的地が見つからなくて焦ってたらM2階だったことに気づいて、卒アル見て、教会の天井画をよく見るためだけに折り畳み式のベッドを持参して、患者の病名をつるつるした裏紙に殴り書きして、消しゴムのカスをジップロックに詰め込んで、それを挽き肉と偽って販売して、書類送検されて、1人暮らしで頑張ってる大学の友達に実家暮らしで楽してごめんなあって謝って、溜まってきたけど使う予定のないたくさんのシールをプロフィール帳にぺたぺた貼って、卒業文集の言葉選びが抜群すぎて芥川賞を受賞して、パイロットを面接だけで雇って、カマキリと草を見間違えて、形容動詞が「ゴリゴリだ」しか使えない体になって、いろんな商業施設から持って帰ってきたベトナム語版の館内MAPをできるだけ高く積み上げて、それはとどまることを知らなくて、泣いて、泣いて、また泣いて、そういうプロセスを経て齋藤孝は今のような地位を築いたのである。



おしりんまるwwwww