怪談byあの人
ある夏の夜の話です。
その日私は、大学の友人数名とドライブに出掛けた帰りに道に迷ってしまい、電波も届かないような山道で路頭に迷ってしまったんです。
私達は車内で、山道の暗闇に怯えていました。あいにくカーナビも故障中で、ガソリンも残り少なくなっていました。
深夜2時半頃だったでしょうか、それまで運転してくれていた友人が疲労を訴え、私が代わりに少し運転することになったんです。
すると運転を代わってすぐ、遠くの方に少しだけ光が見えたんです。その方向に進んでみると、そこにはおそらく誰にも使われていないであろう古びたトンネルがありました。
一人だけお調子者の友人が、「肝試しだ、肝試し」などと言いながら車を降りてしまったため、仕方なく私もそれを追いかけ外に出ました。
私と、彼の足音だけが響き渡る静寂の空間。
前を歩くお調子者の友人も、明らかに足が震えはじめているのが後ろから確認できました。
すると、トンネルの奥の方からなにか音がするんです。
か細くて、高くて、なにか自然の音とは思えないような…
震えながらもよく耳を澄ましてみると、
小さな女の子の「たすけて…ねえ、たすけて…」という声が、聞こえたぜ?
おしりんまるwwwww