リングフィットアドベンチャーRTAを走り始めて1年ちょっとが経ちました

KOH藻と申します。
去年の3月頃にリングフィットアドベンチャーのRTAを練習し始めて、1年ちょっとが経過しました。一見超人にしかできなさそうなRTAに一般アラサーゲーマーが挑戦するとどうなるのか、思い出せる限りで書いてみようと思います。

RTAを始めるに至った経緯

リングフィットアドベンチャーはコロナが流行り始める直前頃に購入、その後それなりの頻度で遊び続け、2022年9月18日に3周目クリア、2023年3月1日に称号コンプリートしました。また途中から道中モモ上げ縛りで遊んでいたため、世界の1994年生まれのモモ上げ走行距離が最高4位にまでなりました。
称号コンプしたあたりでやることが無くなってきますが、そこでRTA in Japan 2021 Summerでえぬわたさんが披露したリングフィットRTAを思い出します。称号コンプの次はRTAかということで極めて自然な流れでこの魔境へ足を踏み入れることになります。


挑戦即玉砕

まずは動画を真似して基本の動きであるモモ上げ空気砲をやってみた所、10秒で限界を迎えました。まああの時は通常モモ上げよりしんどいサイレントモモ上げ(スクワット)で且つリングコン押し込みも比較的強めにやっていたので、常人であれば当然体は持ちません。それでも想像以上のハードさに唖然としていた記憶があります。
ところがなぜかここで「このままでは終われまい」と意地を張ります。何日か練習するうちにコツを掴み、初挑戦から1ヶ月弱の2023年3月26日にBeat World 1(負荷30指示通り、以下同)で18分9秒という記録を出すに至ります。


初めてのSpeedrun.com

さらにそれから1週間後の4月2日に同カテゴリで17分30秒まで記録が伸びます。急成長ですね。
当時にしては手応えがあったのと、これが当時の世界10位相当の記録だったということで、満を持してSpeedrun.comに記録を申請してみました。これが無事承認され、リングフィットRTA走者デビューを果たします。


リングフィットRTA、習慣化する

この辺の時期から、仕事から帰ってすぐにリングフィットRTAをやるのが日常になってきます。「20分弱で終わってちゃんと疲れるリングフィットRTAは日々の運動に丁度いい」という事に気付いてしまったのです。さらに時間に余裕のある時はWorld1のドラゴスタディオンで階段ジャンプの練習を始め、5月2日に初めて成功しました。今でも安定はしないんですけどね。むずすぎる。
5月30日に17分の壁を越えて16分58秒という記録を出します。


BW2、そして筋肉グリッチとの戦い

せっかくだし別のカテゴリもやってみようということで、Beat World 2の練習を6月頃から始めます。まずサイレントモモ上げでイチノイ地周回は無理だったので通常モモ上げに移行。さらに本カテゴリ必須のテクニックであるロングホバー、通称「筋肉グリッチ」の習得を目指すことになります。ところがこれが全く上手く行きません。えぬわたさんの解説動画(現在削除済み)を見ても中々再現できず苦戦します。色々もがいた結果、押し込みの強さが足りていないことが原因であることに気付き、ここへ来て今更という感じですが筋力強化の必要性が生じました。
そこで取り組んだのがお手軽モードの「ストイック大胸筋」と「ストイック三角筋」です。特に肩周りの筋肉は昔から足りていない自覚があり、ストイック三角筋でこれが多少改善されたことで、押し込み速度やそれを維持する体力が目に見えて向上しました。筋肉グリッチも次第に安定するようになりました。
2ヶ月弱の練習の末、7月24日に35分57秒の記録を出しました。こちら記録は承認されたものの設定に不備があり、ミスも多かったことから7月30日に再走。35分49秒に記録を更新し、再度承認を頂いて世界4位になりました(モデレーターさんには大変ご迷惑をおかけしました)。さらにリングコンを新調したことで押し込み速度も向上し、9月19日にBeat World 1で壁だった16分30秒を切る16分26秒という記録を出して世界5位になりました。


おビンタへの浮気

この辺の時期に薔薇と椿 お豪華絢爛版を衝動買いし、そのままRTAを始めてしまったので、リングフィットRTAをやる頻度が低下します。リングフィットは既にほぼ開拓され尽くしたチャートをなぞるだけだったのに対し、薔薇と椿は発売直後のゲームなので、何も分かってない状態から手探りでタイムを縮めていくのが楽しかったですね。

えぬわたさんとの交流、そして引退

秋頃、えぬわたさんがスマブラ大型オフ大会の「篝火」に参加するという情報を耳にします。スマブラは私の主戦場と言ってもいいゲームですから注目しない訳がありません。えぬわたさんのスマブラ練習配信もちょくちょく見るようになりました。しかし正直に申し上げると、篝火数週間前の段階では、この実力で篝火行っても何も出来ずに終わるだろうなあというのが見ていての印象でした。
そんなある日、えぬわたさんがTwitterで対戦募集をかけます。私は即飛びつきました。これがきっかけで私はえぬわたさんのサーバーに加入し、なぜかリングフィットではなくスマブラで初めての交流が実現しました。なぜ。
対戦は2先を3回行って、私が1本も落とさずに終わりました。ただえぬわたさん勇者だったのですが、コマンド読むの速すぎるし対空も意識できててビビった記憶があります。
篝火本番にて、えぬわたさんは(めがちーさんの采配により)初戦から配信台に選ばれました。お相手は1900ミェンミェン。公開処刑かな?私は別の場所でパックンフラワー窓オフに参加しており、他のパックン使いを巻き込んで祈りながら配信を見ていました。ところがこれ本当にびっくりしたんですけど、えぬわたさん1ストック目先行したんですよね。私すごい叫んでしまいました。最終的に2-0で敗北でした(しかも配信トラブルで最後まで見れず)が、見せ場を作っただけ本当にすごいと思いました。
そんなえぬわたさんですが、11月末での完全引退を発表。やっと交流でき始めたのに残念ですが、彼の今後を応援しましょう。NプロテインもTシャツも買わせていただきました。
ここでせっかく加入したえぬわたさんのサーバーも解散されることになりますが、そういえばリングフィットアドベンチャーRTAの攻略サーバーってあるのかなと思って探したら見つけたので参加しました。今更すぎる。

Beat World 5への挑戦

以上のできごとがきっかけでリングフィット(とスマブラ)へのモチベが爆上がりしました。それまで絶対無理だろと思っていた中距離カテゴリBeat World 5の練習も始め、年内の完走を目指すこととします。ほぼ同時期に富山から大阪への引越しが決まりますが、上手く時間を捻出して練習を重ねました。
Beat World 5の攻略にあたってまず壁となったのが序盤のモモ上げ空気砲です。Beat World 2ではレベル11で終わっていた所をレベル35までやるので、当然馬鹿みたいに疲れます。ただ週末の空いてる日に練習を繰り返した結果、効率的で負担の少ない押し込みのコツを掴んだりして、わりと何とかなるようになってきました。
次に問題となったのがWorld 4で登場するバンザイサイドベントと船漕ぎです。経験値をより多く稼ぐために、バンザイサイドベントでは体を高速で横に振り続け、船漕ぎではスクワットをキープしながら体を高速で捻り続ける必要があります。最初にやった時はモモ上げ空気砲初挑戦以来の絶望的な疲労を味わいました。これについてはもう体力を付けるしかなく、リングフィットを起動したらまずこの2つの練習を欠かさず行いました。そうした所これも次第に慣れてきて、最終的にバンザイサイドベントと船漕ぎがRTA出走前のアップとしてちょうどいい感じになりました
チャートについても考える必要がありました。当時の世界1位(えぬわたさん)と世界2位(闘導スケさん)の記録にはかなりの開きがあり、チャートも違っていました。検討の末、どうもえぬわたさんのチャートが理論的には速そうで、押し込み速度もなんとか追いつけそうだったので、こちらのチャートを基本的になぞることにします。実際やってみるとWorld 4以降の素材の回収で運ゲーになりがちで中々上手くいかず、それのリカバリーも含めて良くも悪くもRTAらしくなってきたなと感じていました。
12月24日に身内向けに配信と通話繋げながら出走、2時間40分10秒でなんとか完走し、世界2位となりました(が、その後すぐにスケさんに抜かされました)。


いろいろ心機一転

年明け頃に大阪へ引越し、これを機に良いモニターやら良いキャプボやら買って配信環境を整え、Twitchの配信チャンネルを開設しました。ついでに名前がただのKOHからKOH藻になりました。
リングフィット配信ではありがたいことに有識者からのコメントも頂くことができ、知らなかった情報が格段に多く入るようになりました。やはりコネクションは大事。また、将来的に長距離カテゴリを走ることを見越してAll Jogging Coursesのカテゴリを少し走ってみました。こちらあまりタイムを詰める気は無く、SRCに記録も提出していませんが、足りない筋肉や技術が明確になるなど今後へ繋がる成果が得られました。
また、これより上に行くためには本格的な筋力強化が必須であることを自覚し始めます。そこで、重い腰を上げて新居の近くのジムへ通うことにしました。リングフィットではできない負荷の高いトレーニングができたり、トレーナーさんからフォームや栄養に関するアドバイスを貰えたりなど直接的な利点は勿論、周りが筋骨隆々な人ばっかりでモチベが上がるのもいい点でした。暫く通ってみて特に肩周りと下半身が明らかに強くなり、長時間のリングコン押し込みやスクワットでバテづらくなりました。

長距離カテゴリ、行けてしまう

冬から春にかけてリングフィットは控えめでジムでのトレーニング(とおビンタ)が中心となりました。Don't Stop Runningへの参加によりおビンタRTAが一区切り付いた後、何となく行けそうな気がしたのでBeat World 10に手をつけてみました。試走したところ、練度は別として完走はできそうだということになりました。Beat World 5の時は完走までかなりの練習を要しましたが、それと比べるとジムでの筋力強化や、All Jogging Coursesの経験によるリングフィットへの理解度の向上がよく効いている感じでした。リングコンの押し込み速度も、実はもうえぬわたさんと同等かそれ以上の速度を出せており、チャートは今回もえぬわたさんのものを採用することになりました。
とは言え要所の練習は必要で、特に筋肉グリッチによるスキップポイントは練習に追われました。1番難しかったのはワールド9のオシモン堂で、ノーミス完走率は未だに50%と言うところです。他にも箱に引っかかりながら飛距離を伸ばす「壁キック」とか「箱ジャンプ」とか呼ばれる技も登場しますが、実はワールド2-2で知らずにやってたりしてたので、こちらはほとんど苦しまず習得しました。
4月6日に満を持して出走。1回目のトライでレベリング中に休憩トラップに引っかかってしまいリセットし、体力に不安を抱えながら2回目を走りますが、最終的に問題ありませんでした。成長したもんですね。また、途中スキルツリーで間違った場所を開いてしまい大幅な金欠になる事故が発生。さらに素材を売って金を工面しようとした際、後でザクロジュース作成に使う素材(レモン)を焦って売り捌いてしまう玉突き事故に見舞われました。しかしコメントでのアドバイスも参考にしつつ、必要なバフをリンゴスムージーで代用するリカバリーチャートをその場で組んで何とかしました。他にも筋肉グリッチの失敗が二箇所あり、途中でタイマーが止まった上、さらに細かいミスをあげればキリがありませんが、5時間15分51秒という現時点で世界2位のタイムで完走することができました。


今後に向けて

もうすっかりリングフィットRTAガチ勢になり果ててしまいました。ここまでやりこむとは思っていませんでしたね。やってて楽しいというのもありますが、定期的な運動としてちょうどよく生活に組み込めたのが続けられているポイントな気がします。皆さんも騙されたと思ってやってみてください。
今はBeat World 5や10のモチベが高いのでまた走るつもりです。短距離カテゴリもしばらくぶりにやりたいですが、これらはリングコン押し込み速度の問題で現役最速の闘導スケさんに勝ちようがないので、イチノイ地周回での押し込み速度900回/周を出せるようになったら詰めに行くつもりです。一方さらに長距離のAny%ですがこっちは普通に体力が足りません。これからの時期暑いし…。体力付けて涼しくなったころにやるかどうか考えます。

ということでまだまだリングフィットRTAやっていきますので、RTA関係の皆様もそうでない皆様も応援よろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?