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Gmailに見るデザインリニューアルしても嫌われないUX

おはようございます、UI/UXデザイナー:コガワ(@kogawaUX)です。

2018/08/10 Gmailのデザインがリニューアルされました。
Webサービスに大幅なデザイン変更がされるとリニューアル後のデザインの良し悪しにかかわらず

「前のデザインのほうが良かった」
「使いづらくなった」


という意見は ”必ず” でてきます。
これは「使い慣れたものを変えることによる不便さ」という、恒常性を持った人類に必ず起きてしまう反応で
どんなに以前のデザインが使いにくかろうが、古臭くさかろうが
必ず起きてしまいます。

そのため、大幅なデザインリニューアルのリリースタイミングはデザイナーにとって頭を抱える課題でもあります。

そんな中、メールサービス最大手とも言えるGmailがデザインの大幅リニューアルを行いました。
さすがネット界の巨人Google先生、もちろんその課題を意識した
美しいUXを展開していたので、分析してみます。

STEP1.予告する

作業を邪魔しないよう、画面右下に小さなポップアップで更新を予告。
たった3行の文言の中に様々な工夫が見て取れます。

・2週間という猶予を設けている(心理障壁の軽減)
・更新によるメリットを伝えている(更新へのポジティブな印象)
・詳細を確認できる(心理障壁の軽減)
・気に入らなければ元に戻すことが出来る(自由度向上)
・選択できる(自由度向上)

と、一貫して主導権をユーザーに与えてます。

面白いのは ”今すぐ更新” があるという事。

つまり、

この2週間という猶予は、制作者側の都合ではなく
完全にユーザー側の都合、つまり心の準備としての期間として

”あえて設けた2週間”

であることがわかります。

STEP2.明言、共感する

今すぐ更新を押したあとに出てくる上記画面

ようこそ
おなじみのメールのデザインが新しくなりました。

STEP1で与えられた操作の結果を明言することで、ユーザーに不安を与えないようにしつつも
さらに歓迎を表す事で共感を誘っていることがわかります。

そして注目すべきは

「おなじみの」

という接頭語、この一文から

「あなたが使い慣れたデザインだということは理解しています」

という歩み寄り(共感)を感じることができます。
これは簡単そうに見えて、すごい。

トイレの張り紙の「いつもきれいに使って頂きありがとうございます」に近いものを感じます。

STEP3.選択させる

変更の結果、完全に変わるのではなく
なんと3つのデザインから選べるようになっていました。

最後の最後までユーザ側に主導権があることを示しているのがわかります。

クライアントワークにおいて、案の最終決定をクライアントに託すという行程にも似ています。
3つのうちから選んでもらうという選択という行為が

共感 から 共創 への変化を生みます

今回のデザイン変更はユーザにとってポジティブな印象に変わり
Gmailに対し愛着が湧く、ファンの獲得につながる、というわけです。
(もしかしたら、巧妙なA/Bテストかもですね…)

最後に

今回のGmailのデザイン変更を見返すと

・状態を明確に説明する
・ユーザーに主導権と自由度を与える
・最小限の情報に抑える
・詳細や後戻りの手段を明記する

など徹底的に「ユーザビリティに関する10のヒューリスティクス」を踏襲していることがわかります。

しかもビジュアルより、ライティングによるところが大きいのもポイントです。

頭を抱える課題も逆手に取って、さらなるファンの獲得につなげる
さすがGoogleとも言える非常に参考になるUX展開です。

ありがとうございました。

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