たいせつな原点【食べ物と私/OHANA編】

久しぶりに台所に立って料理をした。

「いい匂い!!」と近寄ってくる同居人を見て、カンボジア在住時代の純子さんのことを思い出した。

彼女の営む《OHANA》というカフェは本当に美味しかった。

「また来たの!」

「何?朝から何も食べてない?そんな顔してるぞ?わかる。」
「今日焼けたチーズケーキ激うま!食べるでしょ?」

彼女1人で営むその店に行くと、店主純子さんがそんな言葉をかけてくる。

ろくなものを口にする習慣がなかった私は、とにかく《OHANA》に行って、
「純子さん、お腹すいたー!なんか食べるー!」と言って、「ご飯屋だからなんかあるわ!笑」って返してもらう日常を過ごしてた。

ご飯を待ってる間に団体客が来ると席をつなげて、「ここどうぞ!」と案内したり、そのままメニューを出してその日のオススメを説明したり笑

客の域を越え、とにかく《OHANA》が大好きだったし、同じように《OHANA》を好きなお客さんが好きだった笑

その時に住んでいた家がどうしようもなく居づらくなり、フラフラしたくなった時も《OHANA》に行ったし、片付けを手伝ってる間に店主が飲み始めて、それに付き合って(主体的に)そこで寝落ちしたこともある。

間違いなく自分の生活に欠かせない場所だった。

ある時、純子さんに「誰と食べるかが一番。でも、誰と"美味しいもん"食べるか、考えるのが楽しいんだよね〜」と言われたことがある。

それが私の原体験。

(食べられればいいんじゃなくて、美味しいもの食べたい。)

そう思うようになった。

彼女とのたわいもない会話の中に色んな気づきと癒しがあったし、なによりもあの時間が好きだったし大切だった。

そして、その会話の真ん中には、大抵彼女の作る美味しいご飯があった。

(私もこれやりたい!!!)

働く場所は居酒屋でもスナックでも構わない。
でも、『真ん中に美味しいもん』置きたい。

以上、食べ物と私!


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